「もっとも恐るべきVRとは何か わかるかねシルビー・ファング」
「・・・・・・・VOXシリーズ」
「そうだその通りだよ 我らが宿敵VOXシリーズだよシルビー・ファング
ではなぜVOXはそれほどまでに恐ろしい?
VOXは弱点だらけだ
高コストを嫌い 単機行動を嫌い バズーカやビーム一撃で火を噴く
空中機動は概無に等しく テムに目をそむけ アファに目をそむけ
ほとんどのVOXはまともに動けず 安息のねぐらは唯一ツ暗く狭い格納庫だけ
それでもVOXは良い機体と呼ばれる
シルビー 何故だかわかるかな」
「・・・・・・・ミーロフで攻撃を相殺する事?」
「それは決定的ではない」
「高い攻撃力を備えている事?」
「少々役不足だ かわしてしまえば事足らん」
「低コストで 大量生産して物量で攻める?」
「それは確かに恐るべきことだ だが無敵か、とは少し違う
もっともっともっともっと単純なことだ」
「・・・・・・・中の人がいる?」
「そうだ 中の人でVOXは種類を増やしているのだよ シルビー
ダン エイジ ジョー ジェーン ボブ
ダニー マリコ ユウタ テツオ
しかし最も恐るべきはその純粋なコアユニット・・・『中の人』だ
ユニット・スケルトン・システムでいくらでもバリエーションが作れる
そしてたちの悪いことにアダックスの技術者達はその機能を自覚している
単一能としてでなく のプラントを持って力を行使する『暴君』だ
奴らとの物量戦は敗北を意味する
いいかねシルビー VOXとは知性ある
『量産機』なのだ これを強敵といわず何をいうのか」