古賀潤一郎のガイドライン

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28ぼっちん
 親譲りの無鉄砲で書生の時から嘘ばかりついている。
高校をでた時分日本から飛び出して15年ほど米国に行った事がある。
なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。
大学の願書を取り寄せていたら、担任が真面目に、いくら威張っても、
そこに入る事は出来まい。浪人しろやーい。と囃したからである。

米国の大学を受けて卒業しようと思って申請をし掛けた時、
担当者が大きな声で単位を取らないでいて卒業を申請する奴があるかと云ったから、
この次の学校では抜かさずに卒業して見せますと答えた。

 架空の電話帳から架空の弁護士を紹介して貰って美味しい話を聞いて、
親に電話で聞かせていたら、親が美味しい事は美味しいが現実的でないと云った。
現実的でない事があるか、卒業証書もグリーンカードも貰ってみせると受け合った。
そんならやってみろと注文したから、何だとりあえず資金をくれと金を送らせた。
幸い弁護士が架空だったのと自分の胆が小さかったので、今だに小指は手に付いている。
しかし詐称は死ぬまで消えぬ。
29ぼっちん:04/01/21 21:48 ID:eUA4qy7F
西海岸の大学の庭を東へ二哩に行き尽すと、南上がりにいささかばかりの運動場があって、
真中にコートが一つ立っている。これは命より大事なコートだ。日の昇る時分は起き抜けに
仮眠所を出て転がったラケットを起こして、スマッシュを食らわせる。

西海岸の大学がC.C.A.A.[カリフォルニア大学選手権]という庭球大会をやっていた。

優勝は無論無理である。無理の癖に格を乗りこえて、一番になりたくなった。
ある日の夕方折戸の蔭に隠れて、とうとう優勝したと言ってやった。
その後、主催者は、データを調べて優勝の事実はないと言ってきた。
向うは真実である。真実だが認識が違う。

 この外いたずらは大分やった。嘘の弁護士やら嘘の妻やらをつれて不法滞在をした事がある。
ビザの期限が切れる処へパスポートの更新があったから、その上で5年居続けてやったら、ダミー会社が解散してしまった。
与党の持っている学会の票を奪って変態を追い込んだ事もある。