歴史ゲームから、きらめきと魔術的な興奮がついに奪い盗られてしまった。
北条氏康や北畠具教や竜造寺隆信のプレイヤーが、兵士数や忠誠度を気にしながら、
HEX戦で隣国を奪い取り、戦国の運命を決する。
そんなことはもうなくなった。
これからの歴史ゲームは、こまかくて綺麗な、素晴らしいグラフィックの城にいて美青年たちに囲まれて進む。
一方、何万という昔からのファンたちが、違う方向に注がれた力によって悶絶し息の根を止められる。
これから先に発売される歴史ゲームは、腐女子や消防や一般ゲーマー全体を取り込む事になるだろう。
やがて、それぞれの武将のキャラは勘違いで、臆面もない、一度公開されたら制御不能となるような
萌えネタの為の材料を提供することになる。
歴史ゲームファンは、初めて自分たちが全否定されうるゲームを手に入れた。
これこそが、歴史ゲームの光栄とファンの全てが最後に到達した運命である。