グレイ
「遅くなって申し訳ない…。ちょっと、こっちへ来てくれないか。
話は聞かせてもらった。やはり説得は難しいようだな。
いや、気にしなくていい。こうなることはわかっていたんだ…。
よく聞いてくれ…。これからガラハドを殺すんだ。」
アルベルト
「!!」
グレイ
「こうなることを予想されていたデス様のご命令なんだ。」
アルベルト
「どうして?いったい、どうしてッ?
何故なんだッ、理由を教えてくれッ!!」
グレイ
「デス様はこう申されていた…」
デス
「…ガラハドの奴がアイスソードをすんなりと渡すなら何も問題はない。
しかし、あの冒険者達が行ったとて、奴は冥府のためにアイスソードを渡したりはせんよ。
そのとき、おまえは他人を装い、ガラハドを殺すのだ。」
グレイ
「な、なんですとッ!私の古き戦友を殺せとご命令になるのかッ」
デス
「落ちつけ、グレイ。お前は頭のいいやつだからわかろうがッ。
よいか、サルーインに勝つには、これまで以上に戦力の充実が必要なのだ。
アイスソードを手にいれて冥府に行ったとなれば、死の鎧と死の剣を得ることは容易い。」
グレイ
「し、しかし…」
デス
「それに、アイスソードをみせびらかす愚行を他の冒険者は見逃さんよ。
いずれにせよ、ガラハドは冥府に行かざるを得ない。
そしてお前たちは、アイスソードと三地点制覇の大義名分を得ることができるというわけだ。」
グレイ
「しかし、アルベルト殿は黙ってはおりますまい…。」
デス
「そのときは、お前が…。」
グレイ
「…従ってくれるな?こうしなければ我々にアイスソードはないッ!」