さわやかな朝の挨拶のガイドライン 第三章

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592水先案名無い人
「(・∀・)コンニチハ!!」
「(・∀・)コンニチハ!!」
やけっぱちの朝の挨拶が、いまにも泣き出しそうな曇空にこだまする。
京都府警の駐車場に集う捜査員たちが、今日は能面のように凍えた顔で、職員通用門をくぐり抜けていく。
荒みきった心身を包むのは、深い色の制服。
許可された端末以外は持ち込まないように、内部文書はローカルには置かないように、
FDにコピーして持ち歩くのがここでのたしなみ。
もちろん、妻の写真ともどもP2Pで拡散などといった、はしたない巡査など存在していようはずもない。

京都府警察ハイテク犯罪対策室。
平成13年3月9日創立のこの課は、もとは某花札メーカーの権益保護のためにつくられたという、
たいした実績もない新設部署である。
京都府中心部。古都の面影を微塵も残していない商業地区で、きよっぴーに見守られ、
少年犯から部落まで一貫した放置がまかり通る悪の園。
時代は移り変わり、りょう○○巡査の情報漏洩事件が起きた今日でさえ、
巡査を依願退職させれば著作権法違反が放置される、
という仕組みが未だ残っている警察では一般的な部署でもある。