さわやかな朝の挨拶のガイドライン 第三章

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339水先案名無い人
「ズドドド、ズドドド」
「パシュバシュバシュ」
飛び交う銃声が、澄み切った青空にこだまする。
見渡す限りの平原に集うJunk達が、今日も血に飢えた狼のように、
銃弾をくぐり抜けて突進していく。
血とオイルに汚れた体を包み込むのは、色とりどりにペイントされた鋼鉄の棺桶。
隊列を乱さないように、大地に土埃を翻らせながら、
ブーストを吹かして駆け抜けるのがここでのたしなみ。
もちろん、S逆脚おつかい仕様で走り去るなどといった、
来る場所を間違えているJunkなどはその存在を一瞬で消される。

ヴァストネス平原。
Alter8暦031030に開拓が始まったこの平原は、もとはゼキショウ平原と
ベルギュダック山嶺を繋ぐ通路の一部に過ぎなかったという、
歴史の浅いマップである。
Alter8。テラフォーミング初期の厳しい環境を未だに残すこの惑星で、
神に見放されたJunk乗り達が、ハンドガンからライフルまでの
あらゆる武器の洗礼を受ける血の庭。
時代は移り変わり、いくつかのパッチが入り弾薬費が改定された今日でさえ、
一日通えば戦費で身を持ち崩した文無しJunk乗りが出来上がる、
という仕組みが未だ残っている貴重なマップである。