さわやかな朝の挨拶のガイドライン

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703水先案名無い人
「君は和田サン好みだからこっちへ来なよ」
「和田サン好みは最高の褒め言葉なんだよ」
女性を誘惑するような甘い声が、居酒屋の中にこだまする。
1次会で弾けまくった男たちが、今日もちゃらちゃらとした
表情で、女の子たちをナンパしていく。
気に入った女の子を探すのは、居酒屋での二次会。和田サン好みの女の子には
アルコール度の強いお酒を飲ませ、失神させ、そして犯行の準備をさせようとするのがここでのたしなみ。
もちろん、女の子と普通に付き合いたいと願望する清純な考えを持った男など存在していようはずもない。

スーパーフリー。
昭和五十七年設立のこのサークルは、もとは早稲田大学の一学生によって設立されたという、
歴史のある大学サークルである。
高田馬場。学生街の面影を未だに残している雑わいとしたこの地区で、和田サンの命令によって、
好き勝手に組織運営ができる無法地帯の園。
時代が移り変わり、和田サンが逮捕、起訴された平成の今日でさえ、
幹部になれば、恥ずかしいような罪を犯す犯罪者が箱入りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている問題のあるサークルである。