さわやかな朝の挨拶のガイドライン

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549水先案名無い人
「おし〜りふ〜りふ〜りもんがもんがー♪」
「タコは哺乳類だモーン!」
さわやかな朝のギャグ合戦が、澄みきった青空にこだまする。
松平林吾社長の庭に集うおとぎ話の子孫たちが、今日もスイカ口の脳みそなさそうな
笑顔で、一階受付の自動ドアをくぐり抜けていく。
汚れを知らない主人公の筋肉を包むのは、桃色のモンペと奇妙な覆面。リングのロープは
乱さないように、フォール中の相手は翻らせないように、ゆっくり関節を攻めるのがここでのたしなみ。
もちろん、カウントギリギリで相手を逃がすなどといった、はしたない選手など存在していようはずもない。

太平プロレス道場。
プロレスギャグ漫画「THE MOMOTAROH」に登場したこの道場は、もとは貧乏な二階建てだったが、
偽モモタロウとの賭け試合に勝って新築されたマニピュレーター付き巨大ビルである。
東京都下。東京ドームまでタクシーで3000円かかる緑の多いこの地区で、ヒロインの美樹に見守られ、
練習生から看板選手になるまでの一環教育がうけられる筋肉野郎の園。
時代が移り変わり、パート2がビジネスジャンプで数回読切掲載された平成の今日でさえ、
冷やかしついでに通い続ければ温室育ちの純粋培養プロレスラーが箱入りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている貴重な道場である。


ちょっとマイナー。