さわやかな朝の挨拶のガイドライン

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365水先案名無い人
「ビクトリーム!!!」
「ビクトリーム!!!」
さわやかな登場の挨拶が、澄みきった遺跡にこだまする。
ビクトリーム様の前で休憩している現代の魔物と本の持ち主達が、天使のような無垢な
表情で、私を無視している。
汚れを知らない美しき頭部から放たれるのは、マグルガ。Vの体勢は
乱さないように、荘厳回転で我が体を撃沈しないように、華麗に決めるのがここでのたしなみ。
もちろん、股間の紳士に石をぶつけるなどといった、はしたない魔物など存在していようはずもない。

華麗なるビクトリーム様。
千年前に魔界の王の座を争っていたこの魔物は、もとは魔物ゴーレンに石にされたという、
笑えるが強い魔物である。
古城遺跡。昔の面影を未だに残している緑の多いこの城で、ロードに見張られ、
幼女から閣下まで四十体以上の魔物が待ち受けている危険な遺跡。
時代が移り変わり、現代の魔物と戦わなくてはならなくなった平成の今日でさえ、
ロードに逆らわなければ本の持ち主にモヒカン・エースが選ばれる、
というアバル信徒にまで愛されている貴重な魔物である。