さわやかな朝の挨拶のガイドライン

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163水先案名無い人
「ファイエル!」
「ファイエル!」
さわやかな朝の挨拶が、王虎の艦橋にこだまする。
ビッテンフェルトの旗下に集う将兵たちが、今日も無茶な
突撃で、天界の門をくぐり抜けていく。
恐れを知らない心身を包むのは、黒と銀の制服。人を誉める
ときは大きな声で、けなすときはより大きな声で、というのがここでのたしなみ。
もちろん、目前の敵をおいて退くなどといった、なさけない奴は王虎の主砲で吹き飛ばされる。

黒色槍騎艦隊。
黒色に塗装されたこの艦隊は、もとはゴールデンバウム王朝の頃より存続しているという、
伝統ある精鋭艦隊である。
新帝都フェザーン。かつての自治領の面影を未だに残している
広大な新旧領土を有機的に結合するにふさわしいこの地区で、大神オーディンに見守られ、
幼年学校から士官学校までの一環教育がうけられる帝国軍人の園。
時代が移り変わり、アムリッツァで処断されかかった失敗続きのビッテンフェルトでさえ、
建国以前から仕え続ければ獅子の泉の七元帥として箱入りで出荷される、
という仕組みが未だに残っている貴重な艦隊である。