まずGTOと言う車自体が重くてでかくてどこか勘違いしたスポーツカー。ターボ仕様ならまだ救いがあるものの、
鎧を着込んだ徒競走選手が唯一はいていたスニーカーを下駄に履き替えたようなノンターボ仕様。
つまり自然吸気で英語で言うとノーマル(ナチュラル)アスピレーション(NA)。要するにとんでもなく重くて速さとかを
自慢できる車でないのは、ちょっと車を知っていれば周知のことだったという前提条件がある。
なぜ自然吸気に対してターボをはじめとする過給機が速いとされるか。エンジンは空気を吸い、その中の酸素と
ガソリンをエンジン内で混ぜて、点火して爆発させ、その力を回転運動に変換して車を動かす力を生んでいる。
その空気を吸う手前に過給機と呼ばれる、空気を圧縮する装置をつけてやると、その中で空気は圧縮され、
より多くの酸素分子が無理やり押し込まれる形になる。エンジンが一回に吸える空気の体積はエンジンそのものを
いじらない限り変化しようがないので、同じ体積内により多い酸素があれば当然爆発力が増す。つまりより大きな力が
出て車は速くなるというわけ。だからターボがあるとないではそれこそ雲泥の差と言うわけ。第二次世界大戦末期、
日本の戦闘機がアメリカの戦闘機に全く歯が立たなかったのは、この過給機開発に遅れをとったのが原因の
ひとつとさえ言われている。
287 :
水先案名無い人:04/04/13 23:54 ID:5kvLrBUn
で、次がAT(オートマチックトランスミッション)。およそスポーツ走行を自慢する香具師なら、ATと言うチョイスは
しない。エンジンのパワーを自由自在に操る(腕のあるなしはこの際不問)には、燃費のことなど二の次で走るため、
低いギア(回転が高くなるためスピードは出るが燃費は悪くなる)加速を続けたりなどの操作が不可欠になり、
どうしてもマニュアルミッションでないとそういう操作は難しくなる。ただアクセルを踏んづけるだけの最高速にしても、
AT仕様はその機構を保護するため、同じ車でもパワーを意図的に落としてあるのが普通なので、ただでさえ遅い
ノンターボNAのGTOがATと言うスポーツ走行にとって足枷にしかならない選択をしているということになる。
とどめは140kmでGTRを抜いたから、GTRより速いと締めくくる部分。今日日140km程度、軽自動車でも出るスピード。
GTRといえば日産スカイラインGT-Rを指す代名詞であり、国内最強最速の市販車だった。それを抜ければ確かに
凄いということになるが、140kmでは自慢にならないのはよく判ると思う。要するにGT-Rのほうはボケーと流していた
だけのところをオリジナルの神は必死になって抜いたということ。
これらの前提条件が飲み込めている住人がいる車板で、初めて神がネタでなく素でやったということが伝説の
始まりとなったというわけです。
長文スマソ