共産主義になった翌日のガイドライン

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597水先案名無い人
神聖モテモテ王国国民になった翌日、私は父とともに散歩に出かけた。
もう冬だというのに父はブリーフ一丁で歩いている。
人々の表情は希望と活気に満ち、額から流れるカップルの汗が太陽光を反射していた。

「カップルが許せない時代は終わってないのだな」
昨日までとある男子高校に通っていた斎藤さんが、はっとしたように私たち親子に言った。
「ええ、これからもMNOとMOが殺し合う時代なんですよ」
普段から頻繁に話に加わる父のファーザー一世が、斎藤さんの肩に手を置いて優しく言った。
「トンカツという字を御覧なさい。トンカツとはトンに勝つ・・・すなわち己に勝つという事じゃないですか」
通りがかりの髪の長いナオンにそう言って微笑んだ。

大王は長年使ってきたデビルカーを警察に押収され、黒光りする鉄球を購入した。
「デビルカーはもう不要だ。これからは神聖モテモテ王国中にワナの音を響かせよう」
一仕事終えた悪人の表情で大王は言った。

青空のなかをを外人妖精部隊が横切っていった。