共産主義になった翌日のガイドライン

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446水先案名無い人
ローカルルール明文化になった翌日、私は妻とともに2ちゃんガイドラインに出かけた。
もう夜だというのに板は閑散としている。
小雨降る中、人々の表情は絶望と哀しみに満ち、額には、削除の烙印が、痛々しく押されていた。

「ガ板が愉しめる時代は終わったのだな」
昨日までとある一流企業に勤めていた斎藤さんが、ボソッと、私たち夫婦に呟いた。
「ええ、これからはスレ立てるのもお伺いを立てなければ殺される時代なんですよ」
普段は滅多に話に加わらない妻の靖子が、斎藤さんの肩に手を置いて優しく言った。
「おい!今なにを話していた!糞スレを立てようと、企てていたな!俺たちは秘密警察だ!お前らを連行する!」
武装し、自治を名乗った猟奇的秘密警察が、いきなり私の妻の頭を誘導で撃ち抜いた。そして我々二人を濡れた地面にひれ伏させ、にやりと笑った。

「これからお前達を上位10番内に晒しこの板の駄スレを一掃する!もう今までのように好きにさせん!さあ、この鍬を持ち、他から来る名無し共を案内誘導しろ!
AA など貼ったら、 IP抜いてアク禁だ!さっさと日本中に鍬の音を響かせろ!」

一仕事終える事無く斉藤さんは鬱で死んだ。

彼の亡骸の上、星一つ無い夜空を、ツバメが横切っていった。