「諸君 私は〜が好きだ」を貼って <5>

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 ちよ 「う…うえッ えぐッ えぐッ ヒック ヒック ヒック」
ゆかり「どしたい なんで泣いてんだおめぇ」
 ちよ 「がッ 学校でみんながッ もう今日は卒業式だって…ッ
    もう毎日みんなと会えなくなるんだってッ」
ゆかり「そうだよ 本当の事のこった
     今日は十年前からず〜っと卒業式だ
     私が在籍してた当時の女子高のころからだ
     お前の友達だって小学校を卒業してきてるじゃねえか
     おめえの成績に少しでも追いつこうとキバりすぎたんだよ
     何だオメエ まだ知らなかったのか」
 ちよ 「ゆ ゆ ゆかり先生も ゆかり先生も卒業したの……!?」
ゆかり「あーあ 別れてきたよ すげえたくさん」
 ちよ 「どッ どうしてですかッ どうして別れなきゃならないんですかッ」
ゆかり「高校生が何のために? 進路だよ
     私たちが付き合ってきた友達の目的は 憧憬や現実 宿題の提出や学力の向上のため
     話題のため 面白みのため 興味のため
     楽しみのため 寂しさのため 自分のため 夢のため いろいろだ
     私達はそういうのわかんねえ
     大事な事だっていうのはわかる でもそういうの
     別に毎日会わなくても何とかなるんじゃねえのと思う」
ゆかり「つうか友達であり続ける事に そういう時間なんか必要なのか?
     二束三文の友情で充分じゃねえのかと思う
     逆にいえば だ
     二束三文のクソ友情が 私達にとっては友人であるのに足りてしまうんだ
     二束三文の友情でお互いの家あっちゃこっちゃ出向いてって
     二束三文でおごったりおごらされたり
     しかも誰にいわれたワケでもなく好きこのんで だ
     こんな友人の世話の方が自分の恋や財布の中身より重い
     ウチのにゃもとは割とそーいうホントに無二の親友の関係なんだ
     悪いが学校で出会えなくっても仕方ないかもなあー
     いや なに おまえもそのうち分かる時が来るんじゃないかな
     なにせホラ お前はもう手にしてるんだ」