ちよ 「う…うえッ えぐッ えぐッ ヒック ヒック ヒック」
ゆかり「どしたい なんで泣いてんだおめぇ」
ちよ 「がッ 学校でみんながッ もう今日は卒業式だって…ッ
もう毎日みんなと会えなくなるんだってッ」
ゆかり「そうだよ 本当の事のこった
今日は十年前からず〜っと卒業式だ
私が在籍してた当時の女子高のころからだ
お前の友達だって小学校を卒業してきてるじゃねえか
おめえの成績に少しでも追いつこうとキバりすぎたんだよ
何だオメエ まだ知らなかったのか」
ちよ 「ゆ ゆ ゆかり先生も ゆかり先生も卒業したの……!?」
ゆかり「あーあ 別れてきたよ すげえたくさん」
ちよ 「どッ どうしてですかッ どうして別れなきゃならないんですかッ」
ゆかり「高校生が何のために? 進路だよ
私たちが付き合ってきた友達の目的は 憧憬や現実 宿題の提出や学力の向上のため
話題のため 面白みのため 興味のため
楽しみのため 寂しさのため 自分のため 夢のため いろいろだ
私達はそういうのわかんねえ
大事な事だっていうのはわかる でもそういうの
別に毎日会わなくても何とかなるんじゃねえのと思う」
ゆかり「つうか友達であり続ける事に そういう時間なんか必要なのか?
二束三文の友情で充分じゃねえのかと思う
逆にいえば だ
二束三文のクソ友情が 私達にとっては友人であるのに足りてしまうんだ
二束三文の友情でお互いの家あっちゃこっちゃ出向いてって
二束三文でおごったりおごらされたり
しかも誰にいわれたワケでもなく好きこのんで だ
こんな友人の世話の方が自分の恋や財布の中身より重い
ウチのにゃもとは割とそーいうホントに無二の親友の関係なんだ
悪いが学校で出会えなくっても仕方ないかもなあー
いや なに おまえもそのうち分かる時が来るんじゃないかな
なにせホラ お前はもう手にしてるんだ」