「う…うえッ えぐッ えぐッ」
「ヒック ヒック ヒック」
「どしたい なんで泣いてんだおめぇ」
「がッ 学校でみんながッ おまえはえろげヲタの子供だって…ッ
おまえんちは二次元でハァハァするキモヲタだってッ」
「そうだよ 本当の事のこった」
「うちは8代前からず〜っとえろげヲタだ
じいちゃんのじいちゃんのじいちゃんのじいちゃんからだ
おまえの親父だってアキバでおっ死んじまったんじゃねえか
「えろげの費用をヲタ狩りから守るためにキバりすぎたんだよ
何だオメエ まだ知らなかったのか」
「お お おじいちゃんも おじいちゃんもえろげを買ったの……!?」
「あーあ 買ったよ すげえたくさん」
「なッ なんでだよッ なんで二次元でハァハァしたりするんだよッ」
「えろげヲタが何のために? 萌えだよ」
「俺達が買ったえろげの目的は メガネっ娘やショタ アンドロイドのメイドやドジっ子でハァハァするため
好きなメーカーのため シナリオのため 絵師のため
初回特典のため ポイントカードのため コレクションのため 仲間内での交換のため いろいろだ」
「俺達は三次元ていうのはわかんねえ
二次元でハァハァするのは異常だっていうのはわかる でもそういうの
別に本物の女じゃなくても何とかなるんじゃねえのと思う」
「つうか本物の女を好きになる前に そういう意味なんか必要なのか?
二次元の美少女で充分じゃねえのかと思う」
「逆にいえば だ
二次元の美少女が 俺達にとっては命を賭けるのに足りてしまうんだ」
「自分の萌えキャラのため世界中のエロゲー屋あっちゃこっちゃ出向いてって
中古エロゲ買いあさったり 売りまくったり
しかも誰にいわれたワケでもなく好きこのんで だ」
「パソコン上での二次元美少女の方が自分の命や他人の命より重い
ウチの家系は割とそーいうホントに人間のクズの家系なんだ
悪いが学校でいじめられても仕方ないかもなあー」
「いや なに おまえもそのうちわかる時が来るんじゃないかな
なにせホラ おまえは俺達の孫だ」