193 :
水先案名無い人:
雨にも恨み 風にも呪い
雪にも夏の暑さにも妬む
丈夫なエラをもち
慾は果てしなく
決して静まらず
いつも大声でどなってゐる
一日にコーリャン四合と
キムチと少しのコチジャンを食べ
あらゆることを
自分の勘定に入れ
半ば見聞きし分かったつもりになり
そしてすぐ忘れ
半島の禿山の陰の
小さな萱ぶきのあばら家にゐて
東海に日本の竹島あれば
行って旗を立てて威張り
西に宗主国あれば
行ってそのご機嫌を伺い
南に死にそうなベトコンあれば
武器を向けてこわがらなくてもいいと殺し
北に旱魃や飢饉があれば
つまらないものですがと日本の米を送り
日照りの時は謝罪を求め
寒さの夏は賠償を求め
みんなにでくのぼーと呼ばれ
褒められもせず
尊敬もされず
そういうものに
わたしは
なってるニダ