○○って難しい　　のガイドライン２

この前子供を産んだんですよ、初めてのね。
で、自分の股の間から出てきた子供に対面したわけですわ。
正直最初は我が子との初対面なんて簡単だと思ってたのよ。
みんな普通に対面してるからさ。
あのね、アタシが間違ってた。あれは人が会うもんじゃない。天使だね、天使が会うものだよ。

最初に抱っこした時さ、めちゃめちゃびびってちっちゃな体をそろ〜っと包んでそろ〜っと抱いたのよ。
１０秒くらいかけてさ。でなんか怖くなっておろおろしちゃったのさ。
そしたら先生がさ、「なにか話しかけてあげて」とか言うの。
同じ過ちは２度繰り返さないのがアタシよ。
だから話しかけたさ。えぇ、そりゃもう話しかけましたとも。全てを忘れて「はじめまして」って言ったよ。
ずーっと子供できなくて、アタシの治療だけじゃなくダンナまで恥ずかしい精液検査受けさしたこととか、
ダンナの母親が気を遣って一言も「子供まだ？」って聞かないから余計に申し訳なく感じたこととか色々忘れてね。
だって先生がが話しかけろって言ったからね。
そしてらエライ事になった。
もうすごい感動の涙と鼻水。すごい水圧。毎分２万ガロンくらい。プロジェクトＸのパナマ運河の技師だって流されちゃう。
それで横見たら先生がすごい勢いでアタシの事見てんの。ホントごめんなさい。

正直「もう諦めよ！子供なんていたらいたでウザいだけだって！」なんて見栄張ってたけど、「もう１年だけ」ってダンナが説得してくれて良かったと思ったよ。
心の底から生まれてきてくれた我が子と一緒に頑張ってくれたダンナ、そしてお互いの両親や病院の先生・看護婦さん達、いや、この地球の全てに感謝したね。
でも分娩室の前で目をウルウルさせて待ってたダンナに、「ウンコより楽勝だったよ！これだから未熟児は」とか言っちゃってんの。
ホントアタシってダメ人間。

．．．．．．ありがとう。