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水先案名無い人:
何の気もなく教場へ入ると、黒板いっぱい位な大きな字で、【チェーンソー先生】と書いてある。
俺の顔を見てみんなわぁと笑った。俺は馬鹿々々しいから、【人間のサガで神を殺っちゃおかしいか】と聞いた。
すると生徒の一人が、「然し一撃でラスボスを屠るのは過ぎるぞな、もし」と言った。一撃だろうが二撃だろうが、実力で
殺るのに文句があるもんかと、さっさと講義を済まして控所に帰ってきた。
十分経って次の教場にでると【仕様頼み也。但し笑う可からず】と黒板に書いてある。
さっきは別に腹も立たなかったが今度は癪に障った。冗談も度を越せばいたづらだ。
ガルガル野郎といい女(反対語は、エスパーギャルは高露出)のようなもので、誰も誉め手はない。聞くまでもなかろうよ!
田舎者は此呼吸が分からないから、どこ迄押していっても構わないという了見だろう。
一時間も歩くと見物する町もないような狭い世界に住んで、外に何もイベントがないから、神殺しを
日露戦争のように触れちらかすんだろう。憐れな奴らだ。
子供の時から、こんな教育されるから、いやにひねっこびた、だいじんの様な小人ができるんだ。
無邪気なら一所に笑ってもいいが、こりゃなんだ。子供の癖に乙に毒気を持ってる。
「こんないたづらが面白いか、卑怯な冗談だ。君らは卑怯という意味を知ってるか」と言ったら、
「自分がしたことを笑われて怒るのが卑怯ぢゃろうがな、もし」と答えた奴がある。
やな奴だ。
わざわざ塔の一階から、こんな奴を教えにきたのかと思ったら情けなくなった。