私の友達は、レストランの食器の下に埋まった。昼食の途中、彼を見つけて
私は「すぐ助け呼ぶからな」と言った。厨房に避難して、とりあえず
避難してきた客数名と、厨房に来ていたシェフを連れて、彼の所へ
戻った。必死に、みんなで食器をどけた。「怖い」と、彼は言い続けた。
フロアを行くウェイトレスが二人、「もうあかん。もう1時間でナポリタンが宇宙の果てに達する。
食べないと間に合わへん」と言った。彼にもそれが聞こえ、殆ど
狂ったように泣いていた。「大丈夫や、助けたるからな、大丈夫や」
とシェフが励まし、みんなナポリタンが毒々しく赤く見えるまで必死に食器をどけた。
「シェフ、あと1時間でナポリタンが食えなくなるんやろ。あと何分なん」と、彼は
悟ったように何度も聞いた。「大丈夫や、あと50分ある。」と、
私たちは10分、20分と時間を誤魔化しながら彼を励ました。
でも結局、私たち客と一人のシェフでは、あまりに力が及ばず、
彼はナポリタンを食べられず死んだ。「赤方偏移、ドップラー効果、・・怖い」
と、言いながら。一生、その声は忘れない。
それでも、あなたは積年の疑問を考えますか。
それでも、あなたはナポリタンは高速移動をしていないなどと言うのですか。
タバコは、喫煙場所の窓際の一番テーブルには灰皿が少なく、
二番テーブルで男性達がタバコを吸い、ウェイトレス達が泣きながらバケツへ
移し替え処理したこと。みんなで協力して生きたこと。
あなたは何も知らない。ナポリタンやカルボラーナを失った客達の心、
あなたは何も知らない。あなたを100万回観察しても、
消えたスパゲッティたちは還ってこない。
あなたは人間じゃない。人間の心を持っていない。
ナポリタンの代わりに、あなたみたいな人が高速移動すればよかったのに。
阪神大震災は笑えた! のガイドライン
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