全国区廃除名簿式比例代表制(出茂案)

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1名無しさん@お腹いっぱい。
私は、国会議員選挙は以下の「全国区廃除名簿式
比例代表制(出茂案)」で行われるべきだと考えます。

1.地方選挙区を廃止し、全国区1つのみとする。

2.候補者の選挙活動は、テレビ、ラジオ、インターネット、
新聞などのマスメディアにおける、法律で定められた方式
による表現行為のみに限定する。

3.政党は選挙公示日までに、自党の優先順位を付した
候補者名簿を選挙管理委員会に提出しなければならない。
そして、「否認票」が同一である候補者間の当選順位は、
その名簿の順位に従うものとする。

4.投票は、1つの政党名を記入し(無所属候補は1政党
とみなし、個人名を政党名とみなす)、その政党に属する
候補者のうち当選させたくない者の名前に×印を付けて
もよいものとする(ただし、全員×はダメ)。同一政党に
属する候補者の当選順位は、×票が少ない者を優先する。

5.各政党(無所属候補の場合はその「個人党」)の得票の
議席への配分は、完全比例方式とする。

私は、以上の方式は(1)選挙権者の意思の議席配分と
政党内当選順位への反映度の高さ、(2)地方選挙区制での
一選挙区への「利益誘導」を動機とする投票の排除、
(3)選挙活動での資金的・人的な条件の不平等の解消――
などの点で現在の制度よりもより望ましい、という価値判断
を選択します。

(次の欄に補足説明)
2出茂栗人:2000/10/29(日) 19:20
<捕捉説明>

●政党内の当選順位を投票での「否認」数の少ない順に
することは、「是認」数の多い順にすることよりも次の理由で
望ましいと考えます。
 (1)「是認式」のほうが、<立法活動に不可欠だと思われる
政策・政治信条・責任倫理などの属性以外の属性を評価尺度
とする基準>(これを仮に「無関係基準」と呼びます)で
選ばれた者が上位にきて、いわゆる「人気投票」になる
可能性が高い。
 (2)「否認式」では、肯定的な無関係基準(たとえば、「単に
知っている」「容姿が美しい」「芸能人やスポーツマンとして
ファン」 など)で「是認」された者のうちの上位者は、他方で、
否定的な無関係基準によって「否認」される可能性も高い
(たとえば、 雑誌の読者投票などで「好きな人」の上位者は
他方で「嫌いな人」 でも比較的上位になりがちであることから
も推論される)。 したがって、「否認式」のほうが、無関係基準
に基づく選択の偏向を「相殺」する可能性が高い。

●ただ、問題は、投票所での実際の投票作業です。全国区
のみとするので、各選挙権者の選択対象となる候補者数は
おそらく数百人(1千人以上?)規模になるでしょう。これを
身体障害者や高齢者など投票作業の能力が比較的低い人
にとっては、「否認」したい者を選んで×印を付ける作業が
困難になる可能性があります。
 その場合、 これらの人の投票作業を補助するしくみは必
要になるでしょう。たとえば、投票用紙を政党ごとに設けて
A4版くらいの大きさにし、 投票箱に入れる際は、立会人に、
投票する用紙1枚と投票しない用紙の両方を手渡し、その
立会人が箱に入れる、というやり方が考えられます。
(次の欄に続く)
3秀@レイカ Love:2000/10/29(日) 19:21
ワイマール共和国の選挙制度に似ていますな
彼の国でナチスが台頭しえた理由をご存じですかな?

> 選挙権者の意思の議席配分と
> 政党内当選順位への反映度の高さ
これがその理由の内の一つです。戦後これを反省し
ほとんどの国で5%条項などが設けられました
4出茂栗人:2000/10/29(日) 19:24
<捕捉説明の続き>

●「2%条項」などの得票率制限を設けるべきとの提案に
ついては、私は、得票数と獲得議席数の比率が政党(個人
党)ごと一定であればよいと考えます。
 たしかに、過半数を握る政党の不在により、法案が否決
されやすくなるなどの問題は出てくるでしょうが、それはそ
れでもかまわないと思うのです。それが「国民の意思」な
わけだから。行き詰まれば政策連合などを組むしかなくな
るので、選挙を重なるごとに政党数は減っていくでしょう。
国民も政党乱立の弊害を学ぶので、その後の選挙では
大政党を選ぶ傾向がある程度高くなるでしょう。
 また、完全比例制ではなく「ドント式」にすれば、得票数
の多い政党ほど、得票数を獲得議席数で割った数が若干
増えるので、弱小政党に若干不利なしくみになります。(以上)

(*)なお、以上の提案に関するこれまでの議論は、
この掲示板の「非拘束名簿式の導入に断固反対するスレ」
の615以下にあります。
 http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=giin&key=965107188&ls=100
5出茂栗人:2000/10/29(日) 19:36
>>3
ワイマール共和国の選挙制度については不勉強ですので、
よろしくれば詳細を教えてください。
また、それらの点が「ナチス台頭」の原因であるとする
根拠は何ですか?

「5%条項」くらいなら別に設けてもかまわない
と思います。
6秀@レイカ Love:2000/10/29(日) 21:14
>>5
先に断っておきますが、もちろん、選挙制度に100%依存するものではありません
ワイマール憲法そのものの不備や当時の経済的状況(強烈な保護貿易主義の台頭)
も大きな理由の一つです

政党が乱立した場合、もっとも目立つのは極端・過激な意見であるから
自然に、穏健な政策とは正反対の政策を掲げがちになります

翻って小選挙区制の場合、51%の支持がないと当選できないため
大多数から抵抗なく受け入れる政策を掲げます
つまり、自然に穏健な政策にならざるを得ない

分かりやすい例は2000年の総選挙の結果でしょう。特に共産党の議席
小選挙区は全滅したが、比例代表では第4党であった。ということです
右翼でも左翼でも極端な政策が国民の利益になるとは思えません
7氏名黙秘:2000/10/30(月) 02:14
>>6
> 翻って小選挙区制の場合、51%の支持がないと当選できないため
51%は不要
> 大多数から抵抗なく受け入れる政策を掲げます
「選挙区民の」大多数
> つまり、自然に穏健な政策にならざるを得ない
「選挙区民の」大多数の選好=穏健とはかぎらない
8名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/30(月) 04:02
>>6
別に共産党が単独政権とるわけじゃないだろ。
9名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/30(月) 08:07
>「選挙区民の」大多数の選好=穏健とはかぎらない
少数者の選好が穏健である確率はさらに低くなったりして。
10名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/31(火) 02:18
オンケンじゃなくていーじゃん、ってだめ?
11出茂栗人:2000/10/31(火) 03:07
>>6
>選挙制度に100%依存するものではありません
>ワイマール憲法そのものの不備や当時の経済的状況(強烈な保護貿易主義の台頭)
>も大きな理由の一つです

個人的には、選挙制度よりも、むしろ下層中産階級の不満をうまくすくい上げた
という、E.フロムの古典的説明が説得力があると思います。

>政党が乱立した場合、もっとも目立つのは極端・過激な意見であるから
>自然に、穏健な政策とは正反対の政策を掲げがちになります

でも、共産党ていどの「極端さ」でも「きらわれる」くらいだから、
それよりもっと過激な党は「無視」されるのではないでしょうか。

>翻って小選挙区制の場合、51%の支持がないと当選できないため
>大多数から抵抗なく受け入れる政策を掲げます
>つまり、自然に穏健な政策にならざるを得ない

51%というのは候補者2名の場合ですね。
たいてい3、4人は立つから、平均3割前後というところでしょうか。
逆に、有権者の3割それだけで当選するわけだから、
それだけ「横暴」ができるとも言えますよね。

>分かりやすい例は2000年の総選挙の結果でしょう。特に共産党の議席
>小選挙区は全滅したが、比例代表では第4党であった。ということです
>右翼でも左翼でも極端な政策が国民の利益になるとは思えません

秀@レイカ Loveさんは中道のようですが、
共産党なんか、昔に比べればかなり中間層に「媚びた」政策を
出してきていると思います。別にそれが悪いという意味ではないですよ。
ただ、日本の共産党のような「結果平等主義」的な軸がないと、
今の日本ではバランスが取れないのではないかとも感じます。
12名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/31(火) 04:30
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=giin&key=965107188&ls=50
で無視されてて可哀想なのでアップ。

652 名前: ムネオ麦茶 投稿日: 2000/10/30(月) 08:19
>>647
横レスだが、選挙制度を考えるときにコンドルセ基準はあまり「政治的な」意味が
ないんじゃぁないか?
寧ろ、議会や政党内のアジェンダ操作のあり方やアカウンタビリティ、業績評価投
票のあり方から考えていった方が、よほど公共政策への影響という点では興味深い
考察が出来ると思うが。

まぁ、この辺りは二九六氏はじめとする皆さんと、選挙制度スレでさんざん議論し
たところですけど。

それともう一つ、参議院の選挙制度を考えるのであれば、憲法構造、二院制の役割
と切り離して考えてもあまり意味がないと思うんですね。
出茂氏が第二院の役割をどのように考えておられるのか、是非知りたいです。

653 名前: ムネオ麦茶 投稿日: 2000/10/30(月) 08:21
>All
もう法案通っちゃったから、来年の参議院選挙で野党票をどう
コーディネートするか真剣に考えましょう。
13名無しさん@お腹いっぱい。:2000/10/31(火) 04:45
前のスレより極端な争いだ。
14二九六:2000/11/01(水) 08:10
ROMではなく読む暇がない、あげ。
15出茂栗人:2000/11/02(木) 02:28
>ムネオ麦茶
繰り返しますが、「コンドルセ敗者」は比例制より小選挙区制
のほうが有利です。つまり、総当りで選好順序を比べて、最も
下位の者が勝ちやすいのは小選挙区制のほうです。この違
いは、当選枠数の立候補者数に占める割合です。これが小さ
いほど効果は強く表れます。つまり、この効果は、1選挙区の
当選枠数をどうするかという「政治的」判断によって大きくも
小さくもなるわけです。

>寧ろ、議会や政党内のアジェンダ操作のあり方やアカウン
>タビリティ、業績評価投票のあり方から考えていった方が、
>よほど公共政策への影響という点では興味深い考察が出
>来ると思うが。
そのあたりはよく分からないので、むしろ伺いたいです。

>それともう一つ、参議院の選挙制度を考えるのであれば、
>憲法構造、二院制の役割と切り離して考えてもあまり意味が
>ないと思うんですね。
二院制にする目的が私にはわかりません。
もしそれに意味があるとしたら、議員か有権者の属性(職業、
学識、年齢、社会的利害関係など)を基準にすべきではないで
しょうか。選挙制度、つまり集計法の違いはあまり意味がない
と考えます。
だから、私は1院制でよいと思います。そのほうが、財政再建
にも貢献します。
16>出茂:2000/11/02(木) 02:30
> 財政再建にも貢献します。
ほんのちょっとだろ。
17ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:33
>>15
昔二九六さんとエンドレスな論争になってちょっと疲れた記憶が。
だからもう選挙制度に関する長い議論は繰り広げたくないのです
けど。。。でもやはり首を突っ込んでしまいます。(藁
2chでこんな長文レス付けても誰も読まないだろうけど。(涙
ランチタイムに何やってんだか。。。

>繰り返しますが、「コンドルセ敗者」は比例制より小選挙区制
>のほうが有利です。つまり、総当りで選好順序を比べて、最も
>下位の者が勝ちやすいのは小選挙区制のほうです。この違
コンドルセ基準や比例制のお話はもっともなのですが、選挙は個
別の政策に関する委員会投票とは異質です。

以下、現実の選挙制度を考える上で数理的な社会選択論を安直に
適用する際の落とし穴をいくつか指摘させていただきます。
18ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:34
>>15
1.連立政権による戦略的不確実性の増大
比例代表制が連立政権につながることはよく知られた事実。さて
比例代表の投票結果が連立政権の構成や連立政権内での発言力に
いかなる影響を及ぼすかについては自明な答えはありません。
議席比もさることながら、支持基盤の違い(何があっても支持を
続ける宗教団体がバックにあるかどうか等)、イデオロギー的位
置関係(過大連合では真ん中よりの政党が強い場合が多い)、議
会全体の勢力比(その党が離脱すると過半数割れするかどうか)
等の要因によって、議会内の交渉力は大きく変わってきます。

政権を選択したい有権者は、このような戦略的状況でどのように
振る舞えばいいのでしょうか?要するに、こうした現実世界での
戦略的不確実性の増大に比較すると、コンドルセ基準云々はあま
り意味はないのではと思います。
19ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:35

>>15
2.産業組織論に立脚した批判
>いは、当選枠数の立候補者数に占める割合です。これが小さ
>いほど効果は強く表れます。つまり、この効果は、1選挙区の
>当選枠数をどうするかという「政治的」判断によって大きくも
>小さくもなるわけです。

もう一つ、制度のない社会選択論(=ルイス・キャロル、コンド
ルセ、アロー等)を現実政治の分析に適用する危険性は、「政治
の産業組織(industrial organization of politics)」を無視し
ていることです。
たとえコンドルセ基準で見た場合中選挙区制の方が小選挙区制よ
りも好ましかったとしても、結果としてどのような政党組織にな
るか、個別議員の再選戦略にどのような影響を及ぼすかという考
察を行わないことには単純な結論を導くことは危険です。
(ちょっといろいろ考えることがあって長くなりそうなのでこの
項目はこれでお終い)
20ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:38
>>15
3.アジェンダ操作
>>寧ろ、議会や政党内のアジェンダ操作のあり方やアカウン
(略)
>そのあたりはよく分からないので、むしろ伺いたいです。
個別の政策に一々国民投票していたら(現実問題として案件はほぼ
無限に細分化可能)、取引費用がかさみ全体の厚生が低下します。
どの案件とどの案件をログロールするか(票取引)、どの案件を吊
すかわりにどの案件を通すか、といった国対政治のあり方に最終的
な政策結果は大きく左右されます。
このときに比例代表だから政策決定が透明になるとは限らないし、
政党の議席比がある政策イシューに関する民意と相関している必然
性は保障できません。(ちなみに二九六さんは、連立政権の方が政
策過程が透明になるという主張。)だから、選挙で比例的に議席を
配分しさえすれば民意を完全に反映させることが出来ると言うには
かなり早計です。
21ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:40
>>15
4.代理人理論
要するに私が言いたいのは、選挙というのは公共政策を需要する本
人(=有権者)が次の任期末までの政策運営チーム(=代理人)を
選ぶ作業だということです。であれば、どのような連立政権になる
か予想しずらい選挙制度よりも、そうでない単純な選挙制度の方が、
現政権に賛成する側も反対する側も戦略的コーディネーションが容
易なはずです。

また、政権を担当する側も多数意志によって取り除かれる可能性が
あるとわかっている場合には、これを織り込んで慎重な政策運営を
するものです。ようするに、業績評価投票とポジション・テイキン
グが働く限り、政権選択選挙としての単純小選挙区制にはそれなり
の利点があります。もちろん、定数格差は極小化すべきです。(そ
れと、並立制はこの単純小選挙区制の利点を阻害しています。現行
の衆議院の制度よりはブロック別拘束名簿比例の方がましだと個人
的には思います。)

こうした側面から考えると、コンドルセ基準からみて特定の選挙制
度が望ましくないというのは、現実政治の重要な要素を見のがした
短絡的で近視眼的な議論なのではないかというのが私の問題提起で
す。
22ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:40

>>15
5.第二院制について
>それともう一つ、参議院の選挙制度を考えるのであれば、
>憲法構造、二院制の役割と切り離して考えてもあまり意味が
>ないと思うんですね。
>二院制にする目的が私にはわかりません。
>もしそれに意味があるとしたら、議員か有権者の属性(職業、
>学識、年齢、社会的利害関係など)を基準にすべきではないで
職能代表は、要するに議院揃って族議員化とほぼ同義。
年齢ベースの議院区分があってもいいんですが、現存する世界の
議会でこれをやっているところは私は知りません。(被選挙権の
5才程度の違いはまぁ無意味ということで)
社会的利害関係といえば、階級代表はイギリス式二院制の起源で
しょうか。
現存する世界の議会の大部分は、イギリス式階級代表の名残(こ
の場合第二院の権限は非常に弱いことが多い)、アメリカ式連邦
制度での地方政府代表(この場合、第二院の権限はそれなりに強
いことが多い)のいずれかでしょう。日本やフランスの第二院は
折衷なのか何なのか。参議院は職能代表を設計思想にしていたよ
うですが。

>しょうか。選挙制度、つまり集計法の違いはあまり意味がない
>と考えます。
ならばなぜこのようなスレッドを?
23ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:41
>>15
>だから、私は1院制でよいと思います。そのほうが、財政再建
>にも貢献します。
ちょっと短絡的ではないでしょうか。
手許にある『國の予算』によれば国会費は一般会計予算の0.2%。
参議院はそのさらに半分以下。
だから、議員歳費や政党助成、秘書の給与云々というのは非常に
些末で、むしろ与党幹部の昇進インセンティブがどのような公共
政策的帰結をもたらすかという方面から考えた方が、私たちの懐
に直接関係してくるはず。

ちなみに、OECD各国の財政を比較検討すると、第二院を持つ
国で「ねじれ現象」が起こっているときは財政赤字が拡大する傾
向にあるそうです。これは、議員歳費が余計にかかるからではな
く、予算が多数派工作に浪費される(日本の例でも記憶に新しい
のがあるでしょう、笑)、政策決定に時間がかかり、マクロ経済
ショックに迅速に対応できない、の二つの理由があるそうです。

私個人の意見としては、衆議院を比例ベースの選挙制度にして連
立政権の常態化を是とするのであれば第二院は廃止すべき、小選
挙区ベースの選挙制度で単独政権を前提として考えるのであれば、
第二院はドイツのブンデスラットやアメリカ上院のような形で、
地方政府代表として残すべきというものです。(最近の政治理論
でいう拒否権点の考え方ですな。)

その際、不必要な形で多党化を招くような選挙制度はあまり利益
がないと考えます。
24ムネオ麦茶:2000/11/02(木) 12:42
おそらく二九六さんや、election-enthuさんは違う考え方をして
いるはず。まぁ、私のは一つの考え方ということで。
ただ、理想の選挙制度を語ることよりも、取り敢えずは現行の制
度で野党票をどのように効果的にコーディネートすべきかを考え
たいと思う今日この頃。
25名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/02(木) 22:52
>24
 いくら考えてみても日本国民はそのような投票行動をしてくれないとは思うな。
26作者読者:2000/11/02(木) 23:43
 学問に弱い私は議論のアシストに徹します。
 まず、「コンドルセ」なる人物とその人の選挙理論については、http://qmss.t.u-tokyo.ac.jp/qmss/Text/Supplements/VotingParadox.htmを見つけました
27名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/03(金) 00:12
身内の暴走に手綱を絞る作者読者。あんたは偉い。
28作者読者:2000/11/03(金) 00:36
 「非拘束名簿式の導入に断固反対するスレ」の615以下(http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=giin&key=965107188)のにおける興味深い点を私なりにあげます。
 出茂栗人さんの私案は「完全比例式選挙制度」に似ているような気がします。地方への利益誘導がなくなることが大きなメリットです(利益誘導そのものはなくならない、という指摘がありました)。この選挙方式による一院制でやるのか?といった指摘がありました。
 候補者(名簿記載者)が膨大な数に及び、投票所での投票に時間がかかるなどの障害があるとの指摘がありました。マークシート方式による投票が提案されました。
 投票後の政党の離合集散が政治の混迷を促している、私案では少数政党が乱立し、離合集散が起こりやすい、との指摘がありました。有権者は投票後の政権枠組みまで予想して投票できるか(有権者はそこまで理知的か)について議論がありました。

29作者読者:2000/11/03(金) 00:52
 「アローの一般不可能性定理」については、今のところこれしかみつけられません。
http://www.toshima.ne.jp/~alchemy/essay/05272000.html
http://www.toshima.ne.jp/~alchemy/essay/06042000.html

 皆さん!もっと簡単な言葉で議論して下さい!またついていけなくなっちゃう(この間の選挙制度スレは最初からおいていかれた)。
30名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/03(金) 00:57
>25
いんや、戦略的コーディネーションは起こった。89年参議院選と
90年衆議院選。
89年は1人区で自民党がバタバタ負け、ねじれ現象。
90年は野党票が社会党に集中。しかし、中選挙区制の欠点、社会党
は十分な候補者数を確保しておらず、参議院選挙のようなドラスティ
ックな変化は起こらなかった。
31作者読者:2000/11/03(金) 01:08
>>29 アローの一般不可能性定理というのは「民主主義に必要な要素を全て満たす状況というのがあり得ない」ということらしいです。
 参照スレッドより。
>>27 「身内」ってコテハンさんのことかな。確かに身内意識がすこうしありますねえ。しかし、彼らがこんなに博覧強記で議論好きとは脱帽です。
32名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/03(金) 01:11
コンドルセやアローが出てきたら、やはりブラック=ダウンズ=ホテリング
の中位投票者定理も忘れちゃぁいかんでしょうね。
33作者読者:2000/11/03(金) 02:14
>>11 E.フロムは心理学者です。『自由からの逃走』という著作で戦間期のドイツ国民の社会的性格を研究しました。
(高瀬淳一早稲田大学教授の著作から引用させていただきます。)
1.第1次大戦に敗北したドイツでは、戦勝国への賠償金の支払いなどによって国民生活がしだいに悪化していった。人々は絶望のなかで自由を重荷と感じるようになって、ヒトラーの権威に進んで従うようになった。
2.絶望を感じていた人々にとって、ヒトラーのドイツ民族優越論は、劣等感をぬぐいさる格好のチャンスを提供していた。自由からの逃走を図った権威主義的な人々は、強い英雄(ヒトラー)を求め、また弱者(ユダヤ人)を攻撃することを是認した。

>>27さん 遅れましたが「偉い」と私を評価して下さってどうもありがとうございました。

>>1 >>2 <捕捉説明>は<補足説明>の変換ミスでしょう。
34作者読者:2000/11/03(金) 02:32
>>3 ワイマール共和国の選挙制度については、http://www.fitweb.or.jp/~nkgw/german02.htmを見つけました
35名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/03(金) 12:46
89年参院選と90年衆院選は知っておる。だがどうやったらああなるんだい?ほとんど自民の自爆じゃないのかな。
36名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/03(金) 14:32
>ほとんど自民の自爆じゃないのかな。
問題は政権党が自爆したときに政権から追いやることが容易かどうか、
中選挙区制や並立制は野党票が割れ困難だというのが問題の本質。

これは有権者の意識や行動の問題ではなく選挙制度の問題。
37作者読者:2000/11/04(土) 02:52
>>33 フロムの理論は石原慎太郎都知事の批判に使えるかも。
 でも、最近の私、スレッドストッパーになってる…。
38出茂栗人:2000/11/04(土) 15:05
>ムネオ麦茶
大作レスですね。
思い入れの強さが伝わってきますよ^^

>比例代表制が連立政権につながることはよく知
>られた事実。

でも小選挙区を「並立」した後も、ほとんど「連立政権」
であることも事実ですよね。

>比例代表の投票結果が連立政権の構成や連
>立政権内での発言力にいかなる影響を及ぼすか
>については自明な答えはありません。

「小選挙区制」の影響も「自明」ではないですよね。

>政党の議席比がある政策イシューに関する民意と
>相関している必然性は保障できません。

それが「必然的」でないのは当然ですね。なぜなら、
かりに投票前に政策に関する争点が明確になって
いて、それに対する各党の判断が決まっていたとし
ても、その判断を尺度とした政党のクラスター分布
は、必ずしも争点ごと一致しないから。問題は、そ
の分布の類似度が、選挙制度の違いによってどう
変化するか、ですよね。
39出茂栗人:2000/11/04(土) 15:07
(つづき)
>だから、選挙で比例的に議席を配分しさえすれば民意
>を完全に反映させることが出来ると言うにはかなり早計
>です。

私はそんなことは言っていません。完全には反映させ
ることができないにしろ、比例制のほうが小選挙区制
<よりは>その反映度が高い、とは言いいました。

>・・・どのような連立政権になるか予想しずらい選挙
>制度よりも、そうでない単純な選挙制度の方が、
>現政権に賛成する側も反対する側も戦略的コーディ
>ネーションが容易なはずです。

たとえば、ある党が選挙前の政策態度を選挙後も変
えないこと(変えうる場合はどの範囲まで変えるかと
いうこと)を保証する度合い(これを「公約度」とする)
も、政策態度が選挙後に変わる確率とその内容に
関する予測可能性は高まります。この公約度は、議席
配分への民意の反映度(つまり小選挙区と比例区の
違い)よりも、各党の有権者に対する<誠実度>と
強い相関(この場合は「正の」)を示すでしょう。

>また、政権を担当する側も多数意志によって取り除か
>れる可能性が>あるとわかっている場合には、これを
>織り込んで慎重な政策運営を>するものです。

得票率が同一の党で比べた場合、第1党になれない
可能性(すなわち、多数意志によって取り除かれる可
能性)は、小選挙区制よりも比例制ほうが高いです。
40出茂栗人:2000/11/04(土) 15:09
(つづき)
>ようするに、業績評価投票とポジション・テイキング
>が働く限り、政権選択選挙としての単純小選挙区制
>にはそれなりの利点があります。もちろん、定数格
>差は極小化すべきです。

全国区1つにすれば定数格差は生じません。

>(それと、並立制はこの単純小選挙区制の利点を
>阻害しています。現行の衆議院の制度よりはブロ
>ック別拘束名簿比例の方がましだと個人的には
>思います。)

今回のレスのこれまでの選挙制度に関するあなた
の当為は、議席配分への民意の反映度を基準にして
おられるから、
「単純小選挙区制>並立制>ブロック別拘束名簿比例」
という選好順序になるはずだと思いますが。

>こうした側面から考えると、コンドルセ基準からみて
>特定の選挙制度が望ましくないというのは、現実政
>治の重要な要素を見のがした短絡的で近視眼的な
>議論なのではないかというのが私の問題提起です。

以上、私が書いたように、議席配分への<民意>の
反映度よりもむしろ、各党の投票前の政策態度
の<公約性>のほうが、政策態度が選挙後に変わる
確率とその内容に関する予測可能性に対して強く作用
を与える、と考えます。したがって、政策態度が
選挙度に変わる場合の確率と内容に関する予測可能
性を、選挙制度に関する選好基準とするかぎり、比例
制よりも小選挙区制のほうが望ましいとは必ずしも
言えない、と判断します。

>>選挙制度、つまり集計法の違いはあまり意味がない
>>と考えます。
>ならばなぜこのようなスレッドを?

仮に二院制にしたとき、選挙制度の違いで分けるべき
ではない、ということ。
それと、財政再建うんぬんの話はもちろんシャレですよ^ ^
(おわり)
41ムネオ麦茶:2000/11/05(日) 15:47
>>38 >出茂栗人
>でも小選挙区を「並立」した後も、ほとんど「連立政権」
>であることも事実ですよね。
比例区が全体の4割近くあったら、そうなるでしょう。
小選挙区だけを取ったら、かなり二大政党ですよ。

>「小選挙区制」の影響も「自明」ではないですよね。
経験則としてはデゥベルジュの法則、つまり単純小選挙区制では二大政
党制、単独政権が実現しやすいと言うことがあげられますが。
もう一つ、ダウンズ均衡。
単独政権は、政権担当期間のパフォーマンスについて責任の所在が明確
です。
二大政党の選挙戦は、個別政策イシューに対するディベートが中心にな
ります。(有権者とのコミュニケーション、説得、学習などの側面から
みていくこともできるでしょう。)
一方で、日本の多党制でのディベートは、出演者数が多いだけの罵り合い。
政策についてつっこんだ議論なんて期待できない。国会も同様。
(例:6月23日ニュース23での野田@保守党とかジャマジャマ。
個人的には野中vs菅の長時間討論が見たかった。)
政党の政策立案能力に規模の経済が働くなら、少数政党をたくさん持つ
必要なんてない。
42ムネオ麦茶:2000/11/05(日) 15:47
>>38
>は、必ずしも争点ごと一致しないから。問題は、そ
>の分布の類似度が、選挙制度の違いによってどう
>変化するか、ですよね。
単一次元で考えるか、多次元で考えるか、で結論は大きく違って
くるでしょう。私は単一次元に単純化した議論を好みますが。
実際、この板でのウヨ、サヨのレッテル張りを見てもわかるように、
大体の有権者は個別のイシューを、これと相関する左右のイデオロ
ギー次元に還元して考えるもの。つまり、個別の政策の組み合わせ
は、イデオロギー空間での線形結合ということですな。
この一次元の仮定であれば、コックスの議論が参考になるでしょう。
有権者が戦略的に振る舞うかどうかという仮定を入れると結論は
また変わってくるでしょうけど。
43ムネオ麦茶:2000/11/05(日) 15:49
>>39
>ることができないにしろ、比例制のほうが小選挙区制
><よりは>その反映度が高い、とは言いいました。

何がこれを保障するのか全く理解できません。
多数政党が中道に擦り寄って政策を実現すれことで、「民意」は反映
されると私は考えますが。
それともやはり、「天下り党」「土建党」「郵便党」から何まで、
少数意志を比例的に反映させた方が好ましいのでしょうか?

>たとえば、ある党が選挙前の政策態度を選挙後も変
>えないこと(変えうる場合はどの範囲まで変えるかと
>いうこと)を保証する度合い(これを「公約度」とする)
>も、政策態度が選挙後に変わる確率とその内容に
>関する予測可能性は高まります。この公約度は、議席
>配分への民意の反映度(つまり小選挙区と比例区の

ゲーム理論で言うcredible committmentの議論につながるのでは。
政治に「誠実」という概念を持ち込んでどうするの?という気もします。
代理人たる政治家が公約を守るインセンティブが働くのは、公約を破っ
た場合に有権者が制裁を加えることが容易である場合でしょう。
44ムネオ麦茶:2000/11/05(日) 15:50
>>39
>違い)よりも、各党の有権者に対する<誠実度>と
>強い相関(この場合は「正の」)を示すでしょう。
本当?
逆に支持者の各党に対する「誠実度」が問われたりして。(笑)
というか、政策ベースで投票行動を変える無党派の意向とは関係無しに、
常に一定議席を確保する政党があるというのが比例代表の長所であり欠
点なわけです。


>得票率が同一の党で比べた場合、第1党になれない
>可能性(すなわち、多数意志によって取り除かれる可
>能性)は、小選挙区制よりも比例制ほうが高いです。
選挙後の連立政権にその第一党が入るか否かは誰が決めるのでしょ
うか?選挙制度は比例制ではありませんでしたが、例えば93年衆
議院選挙後の自民党は比較第一党でしたが政権入りしませんでした。
同様に第一党の座を滑り落ちた第二党or第三党が政権入りしないこ
とはどのように保障するのでしょうか?
比例ベースの選挙制度では、選挙後の政権形成こそが重要なので、
選挙結果で第一党かどうか等と言うことは、政策へのインパクトを
考えると些末では?だから、あなたの議論が政治的にどこまで意味
のあるものか疑問です。
45ムネオ麦茶:2000/11/05(日) 15:52
>>40
>全国区1つにすれば定数格差は生じません。
そのコストとして、多党乱立につながる可能性があります。

>今回のレスのこれまでの選挙制度に関するあなた
>の当為は、議席配分への民意の反映度を基準にして
>おられるから、
私は、政権を担当するチームが、どのように選ばれるかと言うこと、
政治家がどのような再選インセンティブに直面するかと言うことを
第一義的に考えます。
よって、業績評価投票が不十分にしか働かない選挙制度は好ましく
ないという立場です。

小選挙区制の美点であるダウンズ均衡は、主要競争者が2であると
きに実現します。二大政党制は、政権担当期間の政策運営が安定す
る上に、中道よりの政策運営につながりやすいです。
並立制が好ましくないのは、この両者にもつながらないからです。
小選挙区で運動をすることで政党は比例区の得票を上積みできる。
そのため、政党は小選挙区での勝ち目がなくても候補者を擁立する。
復活当選の仕組みがあるため、候補者は不必要なまでに頑張ってしまう。
よって、選挙運動の資源配分からメディアの露出まで、二大政党を実現
するような形にはなかななかならない。
結果として票が割れるため、少数得票でも小選挙区で当選しやすい。
これは、選挙区代表を多数意志で選ぶ、ないしは特定の候補が当選する
ことを多数意志で阻止するという小選挙区制の利点を大きく損ないます。
(例:後者に関しては長野の知事選)
そして、政権交代の可能性を著しく低くしている。少数意志で選ばれた
政権として、当然ながら支持率、満足度も低い。
もう一つ、並立させた場合、単純小選挙区制に比べて小選挙区の定数が
少なくなるため、小選挙区部分での定数格差が顕在化しやすいという問
題もあるでしょう。
46ムネオ麦茶:2000/11/05(日) 15:53
>>40
>選挙度に変わる場合の確率と内容に関する予測可能
>性を、選挙制度に関する選好基準とするかぎり、比例
>制よりも小選挙区制のほうが望ましいとは必ずしも
>言えない、と判断します。
その公約性の予測可能性は、どのような要因の関数なんでしょうか?
比例代表の方が、公約の実現予測可能性が高いという話は初耳です。
通常の場合、連立バーゲニングの過程で、政権参加政党は綱領のうち
実現を要求するもの、留保するものを腑分けするはずですが。
ヨーロッパの比例代表選挙で、選挙前にどの党と連立すると言うこと
を明言して選挙戦を戦うという話は私は寡聞にして知らないですね。
もう一つ、公約が実現できなかった場合の責任の所在はどこにあるの
でしょう?往々にして、公約が実現しないことを他党のせいにしたり。。。
(例:斡旋利得罪がざるなのは自民党のせいだ、とか)

>それと、財政再建うんぬんの話はもちろんシャレですよ^ ^
あっ、そ。
47作者読者:2000/11/05(日) 19:55
(重度の「〜学」コンプレックスの私)
>>12 「コンドルセ基準」とは、「非拘束名簿式の導入に断固反対するスレ」の646で「名無しさん」が「たとえ有権者が全知全能であったとしても集合選択が安定的である必要性はない」という根拠として持ち出したものです。
 究極の「民意」を反映した選挙制度は「完全比例式選挙制度」でも「完全小選挙区制度」でもなしえない、ということを「名無しさん」は出茂栗人さん(完全比例式選挙制度推進)、秀@レイカ Loveさん(完全小選挙区選挙制度推進)両人に言いたかったのだと思います(アローの一般不可能性定理も同じように使うのでしょう)。
 このレスに対し、秀@レイカ Loveさんは答えず。出茂栗人さんは「コンドルセを持ち出したとしても、完全比例式選挙制度の方が、完全小選挙区制度より、比較するとより『民意』を反映している」と反論しています。
 それに対し、ムネオ麦茶さんが「選挙制度を考えるときコンドルセ基準はあまり『政治的な』意味がない」とレス。実は646の「名無しさん」にレスしたという形だと思うのです。
 ムネオ麦茶さんは、選挙制度を考える際には、理論より、現状に合わせた制度にする方がいいと言いたかったのではないでしょうか。
 ところが、出茂栗人さんは、>>12のレスを自分に向けられたものだとして、ムネオ麦茶さんの少々難解な言語に反応して、討論のゴングとなった次第。
 さて、追々難しい単語は調べておきますので、皆さん頑張って下さい。 
48作者読者:2000/11/05(日) 20:36
 >>15の前半。コンドルセ基準から見て、出茂私案の方が小選挙区制よりも良い制度であるとしています。しかし、他人の出した「コンドルセ基準」(実際の選挙では使われてはいないし、「導入せよ」という議論もなされていないし、なんでこだわるのでしょうね)に引っかかって議論しているので、出茂栗人さんにとって言いたいことと異なる次元の議論を強いられました。
で、それをムネオ麦茶さんが>>18-19で突っ込んで、出茂栗人さんが反論し…。つまりこの議論の半分ほどが第三者の置いていった燃えさしをお二人で大火にしてしまった状態です。
 >>12の中盤ではムネオ麦茶さんが選挙制度に関する(このスレッドでは)新たな視点を提案しています。後半ではムネオ麦茶さんが「憲法構造」と「二院制の役割」について出茂栗人さんに見解をただしています。中盤と後半では全然違う議論なので、お二方が同時にレスっを出していますが、混乱しないようにしましょう。 
49作者読者:2000/11/05(日) 23:58
(「レスっ」てなんだよ、てな感じですが…)
 >>15の出茂栗人さんのレスは>>12のムネオ麦茶さんが争点を3分割したのにしっかり対応しています。いよいよ17-24のムネオ麦茶さんの超長文に取りかかります。
 ムネオ麦茶さんは>>12の中段(「寧ろ〜興味深い考察ができると思うが」の所)を中心に論を立てていったらよかったのですが(出茂栗人さんも「伺いたい」とおっしゃっているので)、なぜか「現実の選挙制度を考える上で数理的な社会選択論を安直に適用する際の落とし穴をいくつか指摘」(>>17)するほうに走ってしまいました。そりゃ疲れると思います。枝葉の所(>>12の上段)まで論争しようとするのですから。
 で、>>18-19が>>12の上段の話、>>20-21が>>12の中段の話(ムネオ麦茶さん自身はここまでを「>>12の上段の話」と位置づけていますが)、>>22-23が>>12の後段の話です。
 ちなみに次の出茂栗人さんの反論までの論の流れは、>>12の前段→>>18-19→>>38の前段・中段。>>12の中段→>>20-21→>>38の後段、>>39全部、>>40の第3段まで。>>12の後段→>>22-23→>>40の第4段。とこうなっております。こっちは錯綜してしまってまだ良く理解していません。 
50作者読者:2000/11/06(月) 23:02
 >>15の前段(>>48では上段と言ったが)に対するムネオ麦茶さんの>>19の後段(「たとえ〜危険です。」まで)は出茂栗人さんの問題点を突いています。コンドルセやアローの理論は「多数代表制は無謬ではない」ということであります。比例代表制とは何の関係もありません。出茂栗人さんが「1選挙区の当選枠数をどうするか」について議論しようとしていますが、1選挙枠の当選枠数が多いのは「大選挙区制」であって、「比例代表制」ではありません。
 
51作者読者:2000/11/06(月) 23:28
 >>18>>38>>41の最初の部分は「デュヴェルジェの法則」についての部分です。これは、政党制と選挙制度の関係について、「ムダ票ないし死票を多くする小選挙区単純多数制が少数党を整理して2大政党制を助長するのに対して、比例代表制は多党制を促進する」とする説です(山川雄巳『政治学概論 第2版』1994@`pp.266-267)。この説は確実ではないと山川先生は書いております(前掲書@`p.267、「イギリスの影響で小選挙区制を採用しているカナダ(作者読者注:最近2大政党制になった)やインドが長く多党制のままでいることや、オーストリアが比例代表制をとりながら2党制である」)。
 >>41においてムネオ麦茶さんが「ダウンズ近郊」を用いて「単独政権は、政権担当機関のパフォーマンスにおいて責任の所在が明確です」と書いていますが、ダウンズの理論は選挙の形態や政権の形態を問わないので、小選挙区や単独政権の説明にダウンズ理論を使うのは考え物です(参考:小林良彰『公共選択』1988@`pp.72-76)。
52作者読者:2000/11/07(火) 00:19
 (「ダウンズ近郊」って何だか)>>18-21は「数理的な選挙理論を安易に現実に当てはめては危険なわけ」につういてのムネオ麦茶さんの考察です。私なら論点漏れが怖くて他人の考察を引用してしまいますが、ムネオ麦茶さんは自力で4点出しています。出茂栗人さんのレスは3.と4.に集中しています。
 一生懸命語句を調べているのですが、>>19「政治の産業組織」、>>42{コックスの議論」、>>43「credible committment」は皆目分からず、お二方の議論の前提となっている政治学の前提がわかればなんとかなるのですが。
 >>45で再度「ダウンズ均衡」が出てきますが、やはり「小選挙区の美点」ではないような気がいたします。
53作者読者:2000/11/07(火) 01:06
「多数決」について議論しているスレッドを政治金融板から見つけました。
http://mentai.2ch.net/test/read.cgi?bbs=seiji&key=973336468
54作者読者:2000/11/07(火) 15:22
政治学的な選挙理論について、かなりの考察があります。
http://piza.2ch.net/test/read.cgi?bbs=giin&key=973259022
55作者読者:2000/11/07(火) 15:55
多分政治学専攻の若手の文章でしょう。読みやすく、選挙や政党のことがよく分かりますが、注とか引用とかがない自信に満ちた文章です。
http://www.federalism.org/ssfzy.htm
56杉山真大:2000/11/07(火) 17:51
選挙制度の議論ならこちら↓も見逃せない。
http://www.cgigame.com/bbs/houmatu.html


http://www.bekkoame.ne.jp/~mtcedar/Party/
57作者読者:2000/11/07(火) 23:23
杉山真大(>>56)さん、レス及び宣伝どうもありがとうございます。
58出茂栗人:2000/11/08(水) 00:40
>>50
>出茂栗人さんが「1選挙区の当選枠数をどうするか」
>について議論しようとしていますが、1選挙枠の当選
>枠数が多いのは「大選挙区制」であって、「比例代表
>制」ではありません。

さきに簡単な事実誤認を指摘しておきます。
「15」では「1選挙区の当選枠数の立候補者数に占める
割合……が小さいほど効果は強く表れます」と書いてい
ます。この割合は比例制より小選挙区制のほうが低い
ですよね。

しかし、みなさんマメですね〜^^;
59作者読者:2000/11/08(水) 11:38
出茂栗人さん(>>58
 >>15の該当する文章ですが、「繰り返しますが、『コンドルセ敗者』は比例制より小選挙区制のほうが有利です。つまり、総当りで選好順序を比べて、最も下位の者が勝ちやすいのは小選挙区制のほうです。この違いは、当選枠数の立候補者数に占める割合です。これが小さいほど効果は強く表れます。つまり、この効果は、1選挙区の当選枠数をどうするかという「政治的」判断によって大きくも小さくもなるわけです。」
 >>58で出茂栗人さんが、「『15』では『1選挙区の当選枠数の立候補者数に占める割合……が小さいほど効果は強く表れます』と書いています。」としていますが、引用箇所が違うようです。
 従って「この割合」がどの割合をいうのかわかりません。
60作者読者:2000/11/08(水) 11:50
 「ダウンズ均衡」というムネオ麦茶さんの用語は私には分かりませんでした。ダウンズという人は、選挙に関する要素を努めて数字化・計量化し、その相互の関係法則をみつけようとしたひとです。その法則は、相当簡単なモデルを使っても、やたら複雑な高等数学を使った数式になってしまいました。従って、現実の選挙に当てはめるのは難しそうです。
 関連URL http://www.sfc.keio.ac.jp/~waka/seijisanka.html
61作者読者:2000/11/08(水) 15:45
 >>18-21でムネオ麦茶さんは「現実の選挙制度を考える上で数理的な社会選択論を安直に適用する際の落とし穴をいくつか指摘」することになっているのですが(>>17、その後ムネオ麦茶さんの方からダウンズ均衡が出てくるのだが)、途中から「比例代表制的な選挙制度よりも多数代表制的な選挙制度の方が望ましい」という議論に変わっているような気がします。
 >>19はそのどちらにも入らない難解な議論です。>>21での「代理人」という用語は、ムネオ麦茶さんは「政策運営チーム」としていますが、「有権者の代わりに情報を獲得し、有権者に無料の政治上方を提供する」のが「代理人」だ、という議論もあります(小林前掲書@`p.89)。
62作者読者:2000/11/08(水) 17:06
>>20>>38下段→>>42にいきます。>>61「政治上方」は「政治情報」の変換ミスです。他にもあるかも知れませんが、すみません。
 比例代表制は連立政権を生みやすく、得票数(≒民度)に応じた議席配分を生み出します。しかし、比例代表制選挙でも単独過半数を取った政党が出るとその他の政党に託された「民意」はお預けです。さらに、単独過半数を取った政党が無く各政党が連立交渉に入ったとき、政権獲得の代償としての政策妥協によって、各政党に託された「民意」が議会内で有権者の同意無く変わってしまうことがあります。従って、比例代表制は「民意」を完全に反映するということはないようです(>>20を作者読者が勝手アレンジ)。
 政党の掲げる争点(イシュー)は、公共選択理論において数理的に扱おうとしているものですが、各政党が1つだけの争点で争う場合と、多くの争点で争う場合があります。前者は理論・数式化のための仮定であり、後者は現実的です。「クラスター(束)分布」とは、ある争点における政党の位置をグラフ化したものだと思います。(例えば、「憲法改正」全面賛成を100とすると、共産党5、自由党95等と、争点における政党の位置がはっきりします)。実際は後者、多争点多次元の世界ですので有権者がどこまで戦略的行動をとるか(有権者はどこまで情報を持つか、どこまで他人を考慮するか、どこまで理知的か、など)の規程の仕方によって議論が大きく変わります。ただ、多次元争点における有権者の公共選択行動が、選挙制度により大きく規定されるかは、私にはよく分かりません。

63作者読者:2000/11/09(木) 00:49
 >>41ですが、二大政党制か多党制かという問題と、その政党関係者によるディベートの質とは、関係法則はないんじゃないですか?政権の政策立案能力に規模の経済が動く「なら」(実際どうかはわからない)少数政党をたくさん持つ必要なんてない、とは思いますが。

 ということで、あげますよ。
64二九六:2000/11/09(木) 07:41
作者読者さんごくろうさまです。参考になりました。
相変わらず勉強熱心ですね。ぜひ参院選に出ていただきたい。

10分で読んだのでスレッドの方向性がわかりませんでした。
したがっておいしいところだけつまみ食いしますと、

作者読者さんが解説してくださってより明確になりましたが(>>62前段)、
そもそも選挙で「比例的に議席を配分しさえすれば民意を完全に反映させる
ことが出来ると」(>>20)などと誰が主張しているのですか?
これは程度の問題です。

連立における妥協と、小選挙区制度による二大政党への集約とを、政策を実施
に耐えられるレベルまで「中道化」させる作業だと考えると・・・

小選挙区制度による政権党の地域バイアス、社会経済的バイアスの強さ
連立組替えによる移動幅の大きさ(政策ごとにポジション替え可能)

の二点により比例代表制の方がより民意なるものを反映しているでしょう。
まだ確定していませんが、もしフロリダでゴアが勝ったとしますと、「薬代」
のための投票をした人たちが、環境政策や貿易政策も決定することになるとい
うのが、小選挙区制度のイタイところですね。(議会の例ではないですが)
ウヨサヨ単一次元に選挙時に還元(>>42)したとしても、実施としての政府の
行為は1つではない、という点を確認しておきましょう。


相変わらずムネオ麦茶助教授のつっこみどころ満載のレス多数のようですが、もはや暇人ではないの
でこれだけにしておきましょう。(次にいつレスできるかわからないし・・・)

65名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/09(木) 09:25
比例代表制度によるキャスティングボート党の
業界・団体バイアス、宗教、労組バイアスの強さ

連立組替えによる政治結果に対する無責任
66名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/09(木) 09:46
>>65
>連立組替えによる政治結果に対する無責任

選挙の後に何ヶ月も政府不在の事態なんてこともあるからね。
ヨーロッパの国だと。
67名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/09(木) 09:48
>もしフロリダでゴアが勝ったとしますと、
総得票数でゴアが勝っているので、これぞ民主主義の常道ですな

>つっこみどころ満載
オマエモナー
68名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/09(木) 10:01
>>64
>もしフロリダでゴアが勝ったとしますと、「薬代」のための投票をした人たちが、
>環境政策や貿易政策も決定することになるというのが、小選挙区制度のイタイところですね

これは単に開票の順番だけの問題じゃないですか?
69名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/09(木) 10:43
また二九六とムネオ麦茶の間で激論が始まるんだろうか(笑)
>>64
>まだ確定していませんが、もしフロリダでゴアが勝ったとしますと、「薬代」
>のための投票をした人たちが、環境政策や貿易政策も決定することになるとい
これだから連立礼賛派は。。。
極東のある国ではお題目のために投票した人が、公共事業の延命も決定しているのでは?
70名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/09(木) 10:54
>64
>連立における妥協と、小選挙区制度による二大政党への集約とを、政策を実施
>に耐えられるレベルまで「中道化」させる作業だと考えると・・・
連立における妥協は誰が決めるの?エリート談合じゃぁ?
政党、労組の頂点組織、経済団体。。。

まぁアメリカもマネー・ポリティクスの問題があるからそんな
単純じゃぁないけど、支持率を睨みながらの政策すりあわせよ
りもコーポラティズム的な団体交渉が優れているようには思え
ないんだが?
71作者読者:2000/11/09(木) 16:33
 二九六さん(>>64)、レスと良い評価をありがとうございます。しかし二九六さんがレスしてくれたおかげで他の方々もレスをつけて下さいました(少しく批判的ですが)。二九六さんは幸か不幸かレスを呼ぶ人ですねえ。私は逆でレスを呼ばない。
72名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/09(木) 17:46
少しく批判的→全て否定的

さすがに>>64のカキコの内容はヒドイだろ。
73出茂栗人:2000/11/09(木) 23:43
>>41

雑事に追われ、遅れてしましました。

>大体の有権者は個別のイシューを、これと相関する
>左右のイデオロギー次元に還元して考え>る。つまり、
>個別の政策の組み合わせは、イデオロギー空間での
>線形結合(を示す)。 この一>次元の仮定であれば、
>コックスの議論が参考になるでしょう。
>有権者が戦略的に振る舞うかどうかという仮定を入
>れると結論は変わる。

争点ごとの各党の態度のクラスター分布が必ずしも
一致しないことは、特定の個人の当為とは独立です。

>多数政党が中道に擦り寄って政策を実現すれことで、
>「民意」は反映されると私は考えますが。

多数政党が単独過半数を占めれば「中道に擦り寄」る
必要はなくなります。小選挙区制は比例制よりも「単独
過半数」を生みやすいかぎり、議決結果が「中道に擦り
寄」る可能性も少なくなり、議決結果への「民意」の反映
度は低くなる可能性も高くなるでしょう。
(つづく)
74出茂栗人:2000/11/09(木) 23:44
>それともやはり、「天下り党」「土建党」「郵便党」から
>何まで、 少数意志を比例的に反映させた方が好まし
いのでしょうか?

結局、それを「好ましくない」と簡単に言い切ってしまえる
かどうかが、私とムネオさんの違いだと思います。
私は、政治的意思決定が曲がりなりにもより<民主的>
であるべきだとするならば、たとえ立法過程の遅延など
を招いたとしても、それは<民主制>が宿命的に背負わ
ざるを得ないコストとみなすべきだと考えます。
「政権担当期間のパフォーマンスについて責任の所在」
の「明確」性などが高くするために単純小選挙区制に
することは、議席配分への<民意>の反映度は低く
なることよりも優先されるべきだという価値判断は、有
権者の<集合的>な<民意>が単純小選挙区制で
選ばれた上位2党の政策態度に集計されるという無意
識的前提に基づいていますが、これは疑問です。たと
えば、単独小選挙区制である区の立候補者が5人だと
すると、80%の有権者が選ばなかった候補者も当選
できます。既に指摘されている方もいますが、<死票>
の問題を無視していいのかということ。たとえ小選挙区
制のほうが比例制よりも、選挙後に成立する法案(政策)
が選挙前に予測しやすくなるとしても(これまで述べた
ように私は、その予測可能性の決定因子は選挙制度だけ
ではないと考えます)、小選挙区制のほうが、上位2党
以外の党を選んだ有権者の意思は、議席配分の時点で
捨てられる傾向が強いわけです。そして、この「捨てられ
た」意思にとっては、上位2党の争いなんて大差なしとい
う場合もあるわけです。
(つづく)
75出茂栗人:2000/11/09(木) 23:50
>政治に「誠実」という概念を持ち込んでどうするの?
>という気もします。
>代理人たる政治家が公約を守るインセンティブが働く
>のは、公約を破った場合に有権者が制裁を加えること
>が容易である場合でしょう。

逆に、政治に「誠実」という概念を持ち込まないでどう
するの? という気もしますが^^;。
公約を<守ろうとする>態度を評価尺度に組み込まな
いなら、ムネオさんが重視する「政権担当期間のパフォ
ーマンスについて責任の所在」も問う必要はなくなりま
すよね。

>逆に支持者の各党に対する「誠実度」が問われたりして。

そのとおり。党の「誠実度」について、投票した有権者
が「誠実」に評価し、次回選挙での投票行動に反映させる
ことが必要です。これは選挙制度の関数ではありません。

>選挙後の連立政権にその第一党が入るか否かは誰が
>決めるのでしょうか?

第1党以外の政党の意思でしょうね。

>選挙制度は比例制ではありませんでしたが、例えば93
>年衆議院選挙後の自民党は比較第一党でしたが政権
>入りしませんでした。 同様に第一党の座を滑り落ちた
>第二党or第三党が政権入りしないことはどのように保障
>するのでしょうか?

なぜ連立政権に比較第1党が入らなければいけないんで
しょうか? 比較第一党以外の党で連立政権をつくっては
いけないんですか?^^;
国会議決の過半数を占めれば、それは多数意思と(憲法
上)みなされるかぎり、その過半数の構成を制約する必要
はない、というか、制約すべき理屈はないと思いますが。

>私は、政権を担当するチームが、どのように選ばれるか
>と言うこと、政治家がどのような再選インセンティブに直面
>するかと言うことを第一義的に考えます。
>よって、業績評価投票が不十分にしか働かない選挙制度
>は好ましくないという立場です。

業績評価を尺度とした有権者の選好は、議席配分に対して
比例制のほうが小選挙区制より<素直に>反映されます。

>小選挙区制の美点であるダウンズ均衡は、主要競争者
>が2であるときに実現します。二大政党制は、政権担当
>期間の政策運営が安定する上に、中道よりの政策運営
>につながりやすいです。

2大政党の政策態度が中道に収斂するかどうかは、争点
に関する全有権者の最適点の最頻値の個数と分布による、
というのがダウンズ説からの分析的帰結だと思いますが。
そもそも、2大政党が政策を中道に収斂させるということは、
両党の政策の類似度は高くなるということであり、すなわち
有権者の政策選択の幅が狭くなるということです(K教授の
決り文句)。ですから、これはむしろ、小選挙区制の「汚点」
と言うほうが適切ではないでしょうか。

>比例代表の方が、公約の実現予測可能性が高いという話
>は初耳です。

そんなことは書いてありませんよ。
「議席配分への<民意>の反映度(つまり小選挙区と
比例制の違い)よりもむしろ、各党の投票前の政策態度
の<公約性>のほうが、政策態度が選挙後に変わる
確率とその内容に関する予測可能性に対して強く作用
を与える」と書いてあります(よく読んでね)。
つまり、政策態度が選挙後に変わる確率とその内容
に関する予測可能性に対しては、選挙制度の別よりも
政党の<公約度>のほうが強く作用するだろう、という
ことです。ただし、その作用の強さは、投票した有権者の
政治的有効性感覚と、公約の順守度を評価しようとする
意思のレベルに影響されるでしょう。
(おわり)
76名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 00:01
こういうスレッドってエンドレスだな。
でも読んでて参考になること多し。
77名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 00:15
しかし小選挙区支持者はムネオ麦茶以外厨房という構図は前のスレと同じだ。

>>65
バイアスという言葉の意味わかる?

>>66
欧州の政治を知らないのに無理してウソ書かんといて!
政府不在は珍しいぞ。少数内閣、政策連合。


78名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 00:25
>>71
作者読者は他の方々と言っているが、タイムスタンプからは同一人物。せいぜい2人くらいだろ。
79名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 00:36
二九六のフロリダの例えもキテルが、
>>67
> 総得票数でゴアが勝っているので、これぞ民主主義の常道ですな
というのが意味不明です。アメリカの選挙制度わかっているのか?

>>65
そのどれを取っても小選挙区の弊害よりマシ。君引算できる?小選挙区の欠点-比例区の欠点>0だろ。明らかに。

>>70
政党内の妥協は誰が決めるの?ムネオとトシカツの談合じゃあ?

しかしいまだにイギリス政治だけがすばらしいと思ってる奴がいるんだね(キモ
80一応言っておくが、:2000/11/10(金) 00:39
77と79は同一人物です。>>78
81名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 00:44
「天下り党」「土建党」「郵便党」の連合組織が自民党である。
比例区でも彼等の代表は出るが、小選挙区の方が沢山いるだろう。

現実を見よ>大英帝国大好き厨房
82>79:2000/11/10(金) 00:51
はっはっは。めくそはなくそだな。
いまだにヨーロッパ政治だけがすばらしいと思ってるんだね(藁
83名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 01:00
出茂栗人は、もっと1行を長くしていいぞ
84名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 01:02
欧州>イギリスだろ、政治・経済は。
イギリスが勝てるのって何かあんの?
85名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 01:10
連立肯定派は粘着質だな。女っぽい。
細川、村山、橋本、小渕、森、すべて連立は最悪だよ。現実を見よ>連立大好きとか逝ってるバカども
86名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 01:19
一番最悪の羽田をいれ忘れた。どっちにしても6分の6の確立で連立は最悪。逝ってよし。
87名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 02:26
>>81
いや、小選挙区になって族議員として特化する議員は減ってきた。
自民党政調会も従来の族の区分けが揺らいでいるし、事情は変わりつつある。
もちろん、長い中選挙区制時代の遺産があるから、一朝一夕には変わらぬと思うが。
むしろ、全国規模で見たらやはり参議院比例区の問題が大きいのでは。
民主党が連合と別れられない理由も含めて。

>小選挙区の方が沢山いるだろう。
衆議院小選挙区(重複当選も含め)の人数と参議院比例区選出議員の人数を比べたら
そりゃ小選挙区が多いわな。(ワラ
88名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 02:33
>>74
>識的前提に基づいていますが、これは疑問です。たと
>えば、単独小選挙区制である区の立候補者が5人だと
>すると、80%の有権者が選ばなかった候補者も当選
>できます。

戦略的投票行動って知ってる?
89名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 05:14
>>77
「しかし比例区支持者は二九六以外厨房という構図は前のスレと同じだ」
とまで言い切る気はありませんけど、似たようなもんじゃぁないですか、
周囲のコメントは。比例派も小選挙区派も。

>all
出茂栗人の議論を極論すると、結局完全な比例制=直接参加民主主義
が望ましいと主張しているように思われるが、気のせい?
政治的委任関係を極力排除して考えているようだというのが私の解釈。

彼(彼女?)の議論に有権者の像はある程度見えるのだが、これに対応して
再選戦略を練る政治家や政党組織の像はない。
この点で少し物足りないと思うのは私だけだろうか。

有権者サイドの数理モデルからだけで考えるとあまり政治的に意味がないと
いうのが、ムネオ麦茶がダラダラと書いていることのポイントだろう。
90名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 12:46
>>89
「比例区支持者は二九六以外厨房」と言ったら出茂栗人とelection-enthuに失礼だな。

名無しさんは知識がないので名無しで煽る。俺含めてな(ワラ
91名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 12:55
>>89(コテハン入れ忘れじゃないか?)
政党・政治家の行動パターンはそれほどあきらかでないし、場面場面、人間関係で違うだろうから
「再選戦略を練る政治家や政党組織の像」を中心に議論するのは危険かと。
もちろん、これらに一定の考慮がなければ制度を論ずる意味はないが。
92名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 13:35
小選挙区派も比例代表派も地方選挙に対するデザインを示してくれ。

小選挙区制。ダウンズ均衡は選挙区の数が十分にあって、
1選挙区の有権者数が十分にある場合にのみ有効となる。
地方選挙でこれが可能か?

比例代表制。比例代表の議会と直接選挙の行政長の
組み合わせが悪い事は知られた話。どうするの?
93名無しさん:2000/11/10(金) 14:44
>>92
国政が完全小選挙区だったら、必然的に2大政党化しますよね。
国民も自らがどちらを支持するのかある程度明確に意識すると思いますし、
2大政党以外の政党組織は無視できるほど小さくなるでしょう。
となると、地方選挙を大選挙区や比例代表などの制度で行っても、
それほど直接選挙の行政長と確執が生じることはないのでは?

ちなみにアメリカの州議会議員選挙が
どういう制度になっていてるのかご存知でしたら教えてください。
94名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/10(金) 15:43
> 2大政党以外の政党組織は無視できるほど小さくなるでしょう
そうかなー。。。葬禍や狂惨は無視できる?

> ちなみにアメリカの州議会議員選挙
全然詳しくないけど(ヲィヲィ)、確か、大選挙区、それを変形させての
完全連記式大選挙区、更にそれを変形させての累積投票許可型完全連記式大選挙区、
とかいろいろある。比例代表というのは聞いた事ないなぁ。
アメリカとかさ、予備選挙の影響で所詮、人物本位の政治風土があるし。

ふと、思い出したが、イギリスの地方選挙で比例代表があったような?
95作者読者:2000/11/10(金) 16:19
>>77さん、バイアス:1.一般にある動作の動作基準点に何らかの作用を加えて偏らせること。例えばトランジスタでベースに加えておく電圧など。
          2.考え方などが他の影響を受けて偏ること。「発言に―がかかる」


96名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/11(土) 01:05
>>91
>政党・政治家の行動パターンはそれほどあきらかでないし、
そんなこと言っちゃったら、有権者の心象風景や行動パターンも全然明らかじゃぁない。
出茂案はコンドルセを持ち出しているけど、例えば有権者が選好の推移律を厳格に
守っているか、単峯型選好を持っているかなどは、心理学的に明らかなわけではな
い。

>場面場面、人間関係で違うだろうから
一定の不確実性を前提にすれば逸脱事例を見つけるのは簡単。
ただ、だからといって均衡戦略が無いことを証明したことにもならないのでは。
これは有権者についても同様。

>「再選戦略を練る政治家や政党組織の像」を中心に議論するのは危険かと。
政治学で普通に議論されているのと全く正反対の主張だね。
大野伴睦(だったっけ?)ではないが「サルは木から落ちても。。。」の有名な
格言を思い出して欲しい。有権者が自分の好む候補者が落選したからと言っても
有権者でなくなることはないけど、政治家は議場から確実に姿を消す。
それに、選挙でより高いstake (負けたときと買ったときの利得の差)に直面する
のは有権者ではなく政治家。通常の数理モデルは、合理的選択の仮定をおいている
が、これはhigh stake状況でより威力を発揮するものでは。
97シロート:2000/11/11(土) 10:17
自民以外の党が政権を取ることに不安感を覚える
しかし、与党に対してこの人は辞めてもらいたい。という要求は持っている。
という国民性にぴったりの案ですね。
こりゃ決定的だわ。
9893:2000/11/11(土) 11:39
>>94
>> 2大政党以外の政党組織は無視できるほど小さくなるでしょう
>そうかなー。。。葬禍や狂惨は無視できる?

完全小選挙区になったら、
喪家は二大政党のうちのどちらかに吸収じゃないですか?
もちろん圧力団体としての組織は残りますが、
政党としては存在しなくなると思う。
強酸は地方政党として残りそうだなぁ。確かに。
99名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/12(日) 02:12
投票する政党と候補者に対する批評とを完全に分けたほうがおもしろそう。
つまり投票した政党に関係なく落としたい候補者の名前を何人か書くことができる。
100名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/12(日) 05:38
共産は嫌いだが、少しはいた方が・・・というのが日本人の考えのような。
それを中選挙区時代の名残と言うかたもいらっしゃるかもしれないが、2つ
しか選択肢がない状況というのはやはり、恐い。

比例でもどうせ1割でしょ?共産党は。


ところで公明って2ちゃんねる的にはすでに自民なんでしょ?
101加藤派:2000/11/12(日) 06:42
もちろん、自民=公明です。
比例代表であろうが小選挙区であろうが、もはやこれは変りません。
102作者読者:2000/11/12(日) 21:24
 >>62における>>20>>38下段→>>42>>73の上段のレスがつきました。二九六さんの>>64、並びに他の方々のレスもご参照下さい。
 まず、大辞林第二版から用語説明。
 せんけい-けつごう ―がふ 【線形結合】: いくつかのベクトル、あるいは関数があるとき、それぞれを定数倍し和をとった式。一次結合。
 とうい たうゐ 【当為】:〔倫〕〔(ドイツ) Sollen〕現にあること(存在)、またはかくあらざるをえないこと(自然的必然)に対し、まさにあるべきこと、まさになすべきこと。カントは、道徳的行為に先行しその実現を可能とするものとして道徳的当為を考えた。新カント学派は、さらに真・善・美などの超越的価値にむけての主観の関係を超越的当為とした。ゾレン。→存在→必然

 依然として「コックスの議論」を調べる術を持たないので、このあたりは意味不明のお手上げ状態です。>>42ですが、争点自身が「右翼・左翼」のレッテルを貼られるわけではなく、争点の提出者の思想を右翼左翼のレッテルが貼られるのが争点にまで波及したという方がより正確でしょう。私はここでは、有権者は争点を複数の次元で考えている「こともある」。単一次元でもあり、多次元でもある、と考えます(ついに自説が入ってしまった)。ムネオ麦茶さんは「現実の選挙制度を考える上で数理的な社会選択論を安直に適用する際の落とし穴を指摘」(>>17)のわりには「私は単一次元に単純化した議論を好む」(>>42)とあり、「さすがは政治学者」だと思いました。
 >>73の上段は>>42に対するレスなのでしょうか。「特定の個人」が誰を指すのか確定できません。
103作者読者:2000/11/12(日) 23:11
>>20「選挙で比例的に議席を配分しさえすれば民意を完全に反映させることが出来ると言うにはかなり早計です。」→>>39上段「私はそんなことは言っていません。完全には反映させることが出来ないにしろ、比例制のほうが小選挙区制<よりは>その反映度が高い、とは言いました。」→>>43上段「何がこれを保障するのか全く理解できません。多数政党が中道に擦り寄って政策を実現することで、『民意』は反映されると私は考えますが。それともやはり、『天下り党』『土建党』『郵便党』から何まで、少数意思を比例的に反映させた方が好ましいでしょうか?」→>>74>>88>>81>>87です。
 有権者がどこまで自分自身の「民意」を知っているだろうか、つまり有権者は何を期待して投票行動をやっているのだろうか、これがひとつめの要素。もし有権者が自分の「民意」を知っていたとして、自分の「民意」を実現するためにどこまで選挙というゲームに勝とうとする努力をするか、つまり有権者は、ゲームに勝つために、極端に言えば将棋の羽生名人のような先見性を持ち、他人のことを考えて戦略的投票をするか、これがふたつめの要素であると私は思います(ついにアシストを放棄し、議論を始めたか?)。
 有権者は必ずしも単数の「民意」を持っているわけではありませんで、複数の「民意」を持っています。一有権者の「民意1」を叶えてくれる政党と「民意2」を叶えてくれる政党は多分異なりますので、一有権者にとって全ての民意を叶えてくれる理想の政党はなかなか存在しないと思います。その場合、有権者自身が自分の「民意」を調整して、「調整民意」を全て叶えてくれる政党に投票するとか、戦略的投票を行って少しでも自分の「民意集団」の中で一番大事な「民意」を叶えてくれる政党に位置の近い政党に勝たせるとか、いずれにしても全ての「民意」の実現を諦めて、妥協を計ろうとするでしょう。
 有権者が客観的かつ充分戦略的で、政党(被選挙者)が情報を充分に有権者に公開した場合、全ての争点において政党間の優劣は決定し、争点を合成してもやはり政党間の優劣が決定する故に有権者は全員一つの政党に投票し、結果一党独裁制になります。小選挙区制でも比例代表制でもどんな選挙制度でも結果は同じです。実際そうならないのは、有権者の情報収集度、主観的な嗜好に違いがあり、政党は充分な情報を有権者に公開しないからでしょう。
 「民意」や嗜好は無限にありますので、それらを極限にまで中性化させる(ダウンズやホテリングなど、山川前掲書、pp.348-350)小選挙区制度の厳格な適用は、少しく「連帯責任は無責任」的な(結局皆の「民意」の平均は、誰の「民意」でもない)感じもします。「天下り党」「土建党」「郵便党」の他に「失業者対策党」「フロン対策党」「いじめ問題対策党」も考えられるのですから。
 
 
104>作者読者:2000/11/12(日) 23:30
コックスは Gary Cox では?
いっぱい書いてる人なので、議論もいっぱいしてると思います。

ところでなぜsageなんですか?
105作者読者:2000/11/13(月) 00:03
 >>104さん 情報ありがとうございます。なぜsageなのかのいうと、書きたいことがたくさんあるけれど一つのスレッドに書くと省略されて読みにくいから分断して書く。それに、書きたいことが頭の中にあっても文章にならないからやはり分断して、文章になった順に書くからレスとレスとの間に時間差が出る。で、ageて書くと分断されていたり意味が分からなかったりして、アップデートなネタを追いかけている人に迷惑がかかるので、sageて書いているのです。

 今回は冗談ネタを。二大政党制というのは、争点において正反対の「民意」が成立させる真っ向から対立する二党によるものと、争点における「民意」は中位点異動した結果争点以外のところで異なる二世党があります。前者は例えば「ムネオ麦茶党」と「出茂栗人党」。それぞれ「民意」を受けているので妥協できず、なかなか決着した政策が出来ません。
 「作者読者党」や「名無しさん党」という第三者党の存在や、民意を完全に受けていない、即ち妥協の余地のある政党が、政策決定に寄与するのでしょうか。
106名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 00:14
出茂案の特徴
一、有権者は選挙結果および連立工作の結果を超能力の様に見通す
二、政党は100%の誠実さを以て議会活動を行う
三、有権者はいかなる利益誘導にも屈せず、業績投票のみに邁進する
107名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 00:42
>106
非常に分かり易い要約だ。
108名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 02:10
>105
小選挙区だったら決着をつけることができるので、何の問題もない。
109シロート:2000/11/13(月) 04:13
別に全国区でなくても県単位にすればよい。→地方分権、過度でない利益誘導(<<小選挙区)
各県上位2政党に配分。
これだと非常にわかりやすくなりそう。
110名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 06:32
最近の選挙研究のトレンドから言うと、

>>103 作者読者
>有権者がどこまで自分自身の「民意」を知っているだろうか、
と言うよりも、情報を収集して正しい判断するにはコストがかかる。
自分の投じた一票で結果が変わる確率は極めて小さい。
だからこそ政治家側の動員戦略を見ていかないと、という結論になります。
行動科学をやっている人たちは別の議論建てをするかも知れませんが。
111作者読者:2000/11/13(月) 09:44
 >>110さんの視点は>>89>>91>>96の方々の流れですね。
 現在の議論は出茂栗人さんの選挙制度案を前提にしているので、政治家側の動員戦略を考慮した選挙制度案を新しく作らないと、議論が難しいかも知れませんね。
112:2000/11/13(月) 10:26
政党が対立して数の多い片方の利益が全面的に認められてそうでない側が常に無視されるような状況では不穏な社会になる。
連記制にして異なる主義者の妥協点にあるような候補者ないし政党が当選するような制度以外望まない。
113名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 13:05
114名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 13:06
115作者読者:2000/11/13(月) 13:22
 >>113 >>114さん、コックスの定理についての情報ありがとうございました。
 私自身は「小選挙区制・全国大選挙区比例区並立制・併用制」という選挙制度を検討中なのですが、今週の占いで「背伸びしたことはするな」とあったので今週の発表は止めます。 
116名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 13:41
米国大統領選挙を見て「自分の1票の価値」を「どうせ自分の1票ぐらいじゃなにも変わらない」って言ってる
棄権者に分かって欲しいと思う今日この頃。
117名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/13(月) 14:54
出茂の議論は勘違いだと思う。一点だけエッセンスをつまみ出すと。
>>73

>多数政党が単独過半数を占めれば「中道に擦り寄」る
>必要はなくなります。小選挙区制は比例制よりも「単独
選挙は繰り返しゲームだろ。百歩譲ってワン・ショット・ゲームだったらその
通りかもしれないが。だからこそ任期制限はしない方がいいという結論にもなる。
(この件に関しては多選の弊害とのバランスの見極めが大切)
118117:2000/11/13(月) 15:08
もうひとつ。エッセンスじゃぁないが単なる勘違いを指摘する。
>>75
>2大政党の政策態度が中道に収斂するかどうかは、争点
>に関する全有権者の最適点の最頻値の個数と分布による、
>というのがダウンズ説からの分析的帰結だと思いますが。
ブラックの中位投票者定理ないしはダウンズ=ホテリングの議論は理想点の
分布の形状には依存しない。
棄権や不確実性などについて別の仮定をおいたらそのような結論も出てくる
であろうが。
119作者読者:2000/11/13(月) 23:06
1.>>21「どの様な連立政権になるか予想しづらい選挙制度よりも、そうでない単純な選挙制度の方が、現政権に賛成する側も反対する側も戦略的コーディネーションが容易なはずです。」→>>39中段→>>43下段→>>75の1段目・2段目
2.>>21「また、政権を担当する側も多数意志によって取り除かれる可能性があるとわかっている場合には、これを織り込んで慎重な政策運営をするものです。」→>>39下段→>>44下段→>>75の3段目・4段目
 小選挙区を擁護する1.の>>21のムネオ麦茶助教授の説ですが、2大政党だとして、有権者が片方の政党が政権を獲ったときにリターンがあり、もう片方の政党が政権を獲ったときにリスクがあるとしますと、どうも戦略的投票をやってもリターン/リスクの割合は半々とみるのが無難です。我々は「成功確率50%」をハイリスクとみるかローリスクとみるか。前者が小選挙区制を嫌う「民意」で、後者が小選挙区制を好む「民意」であると思います。
 >>21のムネオ麦茶助教授の小選挙区説に反論するにしては、>>39の出茂栗人さんのレスは方向違いになって、議論が複雑怪奇になってしまった感があります。その中で、出茂栗人さんが「公約度」という尺度を持ち出したのが目を引きました。結局この「公約度」も具体化・数値化できずに、つまりは出茂栗人さんの頭の中だけに存在するものになってしまったようですが、私としては、選挙後の政党の「公約度」は、0と見なしていいと思います。究極的には、政権を獲った政党が制度を改正して永久独裁制を採ることだってできますから。
120作者読者:2000/11/13(月) 23:07
 2.の>>21のムネオ麦茶助教授の説に対し「今の自公保連立与党は慎重な政策運営をやっていますか?」と異論を唱える余地があります。なぜ今の自公保連立与党が慎重な政策運営をやっていない(選挙時の公約に入っていない政策を実現している点で、「公約度」は0でしょう)かというと、有権者の意思は選挙が終わると次の選挙まで働かないし、次の選挙の日取りは与党が決めることができるからであります。
 ここからは私論に入ります(作者読者の「民意」を表明します)。最近のレスで「再選戦略を練る政治家や政党組織の像」を考えるべき(>>89>>91>>96>>110の方々)という議論の流れがあります。この流れとほとんど関係なく(お付き合いだけですか?)、私は「国民には議員の選挙権だけでなく罷免権も持つべきである」と思うのです。現在議員の罷免権を持っているのは議員の任期を定める憲法と衆議院の解散権を持つ首相だけです。現在の政治課程では衆議院議員の罷免時期は与党が有利にコントロールできます。先に述べたとおり与党の「公約度」は0で、(これは述べていないが)野党に政権奪取可能性がほとんど無い(野党を支持する「民意」が衆議院の任期まで持続しているならば、与党は選挙制度や憲法を変えることもできます)ので、与党の永久化を避けるため、少なくても私は罷免権が欲しいのです。
 具体的に、自分の選挙区の議員のみ罷免権を持つのか、全議員・しかも何人もの議員を罷免できるのか、罷免の意思の数はどのくらい集めるのが適当か、手続きの問題、罷免時期は随意か・定期かなど、問題が山ほどありますが、いつか考えましょう。
121作者読者:2000/11/13(月) 23:19
 現在起こっている解散の可能性とか政党の離合集散の可能性とかは、有権者の様々な嗜好や場所による政治状況の違いから出てきたキャスティング・ヴォートを持つ第3党の存在が、どのような選挙制度でも存在しうる、と言うことになるのでしょうか。
 それとも、特定の選挙制度と関係のある動きなのでしょうか。ご教示下さい(関係レスが多くて参加できず、仲間はずれになると拗ねる作者読者、ここで遠吠えの一幕か)。
122名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/14(火) 01:48
>>120 作者読者
>「今の自公保連立与党は慎重な政策運営をやっていますか?」
>と異論を唱える余地があります。
自民党にとっては繰り返しゲームの終端に来ているのです。
ゲーム理論ではend-game defectionとでも言える状況では(ワラ
123出茂栗人:2000/11/14(火) 06:28
しばらく離れていたスキに多量にカキコまれてしまった^^;

>>106
>出茂案の特徴
>一、有権者は選挙結果および連立工作の結果を超能力の様に見通す
>二、政党は100%の誠実さを以て議会活動を行う
>三、有権者はいかなる利益誘導にも屈せず、業績投票のみに邁進する

私の主張を要約していただくのはかまいませんが、
ちゃんと読んでから書いてください^^
そんなことを前提としてないし、帰結もされないことが分かりますから。

>>117
>出茂の議論は勘違いだと思う。一点だけエッセンスをつまみ出すと。
>>>73
>>多数政党が単独過半数を占めれば「中道に擦り寄」る
>>必要はなくなります。小選挙区制は比例制よりも「単独
>選挙は繰り返しゲームだろ。百歩譲ってワン・ショット・ゲームだったらその
>通りかもしれないが。だからこそ任期制限はしない方がいいという結論にもなる。
>(この件に関しては多選の弊害とのバランスの見極めが大切)

だから、どうだというの?^^
1回だろうと「反復ゲーム」だろうと、
各党が「中道」に擦り寄るかどうかは
政党の政策態度に関する有権者の選好の分布にしだいでしょ。
たとえば凹型の分布が持続するなら、中心に摺り寄る必要はないですよね。
124出茂栗人:2000/11/14(火) 06:31
>>119
>>>75
>>2大政党の政策態度が中道に収斂するかどうかは、争点
>>に関する全有権者の最適点の最頻値の個数と分布による、
>>というのがダウンズ説からの分析的帰結だと思いますが。
>ブラックの中位投票者定理ないしはダウンズ=ホテリングの議論は理想点の
>分布の形状には依存しない。
>棄権や不確実性などについて別の仮定をおいたらそのような結論も出てくる
>であろうが。

私としては「そのようには理解しておりません」としか言えない
ですね^^

>>119
>私としては、選挙後の政党の「公約度」は、0と見なしていいと
>思います。究極的には、政権を獲った政党が制度を改正して
>永久独裁制を採ることだってできますから。

「みなしていい」というのはどういう意味で?
現在そうなっているということ? 理論的に0にしかならないということ?
どっちにしろ「0」ということはないでしょう。
もしそんなことしたら、たぶん次の選挙を戦えないんじゃないの?^^
あと、後半部がちょっと意味不明。

>>120
>私は「国民には議員の選挙権だけでなく罷免権も持つべきである」
>と思うのです。
理想ではあるけれど、たぶん「罷免合戦」になって、罷免のたびに
補欠選挙を繰り返すハメになるでしょう。
それより、やはり任期を2年程度に固定するほうが「経済的」では
ないでしょうか。
125名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/14(火) 07:51
>政党の政策態度に関する有権者の選好の分布にしだいでしょ。
>たとえば凹型の分布が持続するなら、中心に摺り寄る必要はないですよね。
間違い。
126名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/14(火) 08:15
もうそろそろ、出茂で遊ぶのも飽きたな。
有権者の分布が凹型とか言い出すとは、、、
意表を突かれて笑えた。
127名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/14(火) 09:12
みんな、出茂をおちょくるのはよせ。
彼は現代政治学の新境地を拓いたのだ!
ブラックも、ダウンズも、ホテリングも間違っていた!

彼の新理論を拝聴しようではないか。
128名無しさん@お腹いっぱい。:2000/11/14(火) 09:14
>>124 については>>125 が正しい。
数理統計学の教科書を復習のこと。双峰分布でも中位点はユニークに
求められる。
たまたまダウンズが自著でベルカーブを使ったために、混乱している
人たちが多いだけ。
通常の空間モデルの枠組みでは、補助的な仮定をいくつかおかない限
り、複数あるモードに政党の政策が収斂するモデルは作ることが出来
なし、こうした前提を出茂は明らかにしていない。
129作者読者:2000/11/15(水) 14:16
 とりあえず、学術的な議論はこのくらいにして、私は出茂栗人さんの選挙法案自体を検討しようと思います。
130作者読者:2000/11/15(水) 17:02
1. について
 国会議員やその候補者による地域限定の利益誘導が少なくなる効果がありますが、彼らが出身地を集票エリアにする場合ではこの効果が減少します(人口集中地を集票エリアにする国会議員やその候補者は別)。有権者の居住地以外の国会議員を選びたい(あるいは落としたい)という民意を叶えますが、そのかわり、有権者は全国の全候補者を吟味する手間がかかることになります。
 >>109のシロートさんが「県単位」を提案しています。さらに、>>92さんが「地方選挙に対するデザインを示せ」というリクエストがありました。作者読者としては、地方分権がらみで、小選挙区選出国会議員の機能(地方への利益供与、法案提出など)を地方自治体の議員に移譲することが望ましいと思います。(憶測情報ですが)今の地方自治体議員が国会議員傘下の選挙区管理者に止まり、議会では法案提出・予算修正をやらずに質疑のみを行うという現状は改善されるべきであると思います。
131出茂栗人:2000/11/16(木) 02:10
>>128(この前あたりもたぶん独演なんでしょうねえ^^)

>双峰分布でも中位点はユニークに求められる。

1次元データにmedianがあるのは当たり前ですね。
数理統計学をもち出さなくても、中学の数学レベルの話ですよね^^
だいいち、それがないなどと私が一言も書いてません。
あなたは、有権者の争点に関する最適値分布の形状とは独立に、
各党の政策は中位点に必然的に収斂するというのですか?
私も寡聞にしてそんな話は聞いたことがないですね。
その定理の公理と補題を簡単に示してもらえませんか?
(ご承知とは思いますが、私は政治学専攻ではありませんので^^)
最適値分布が左右対照の双峰型であるならば、
一党の政策移動には、少なくとも他党との位置関係も影響する
でしょうね(この点は私の書き方は曖昧でした)。

ただ、繰り返しになりますが、
あなたは各党の政策が中位点に収斂することを「是」とするようですが、
それは政党間の政策の差異が縮小することであり、すなわち、有権者が
各党に選好順序を付ける実質的な意味がなくなるということです。
たとえ政権交代したとしても、政策内容がほとんど変わらないのなら、
これほど無意味なこともないでしょうね。
132出茂栗人:2000/11/16(木) 02:40
>>130(作者読者)
>国会議員やその候補者による地域限定の利益誘導が少なくなる
>効果がありますが、彼らが出身地を集票エリアにする場合では
>この効果が減少します。

候補者に「出身地」があるかぎり、どんな選挙制度をとったとしても、
出身地での「効果」は避けようがないでしょうねえ。

>有権者は全国の全候補者を吟味する手間がかかることになります。

だから、私は「1」で2番目の項目を入れているわけです。
また、選ぶ対象はあくまで政党で、選んだ党の中で不適格だと思う
候補者を「廃除」するわけですから、必ずしも「全国の全候補者を
吟味する」必要もないでしょう(するのは勝手だけどね)。

>作者読者としては、地方分権がらみで、小選挙区選出国会議員の
>機能(地方への利益供与、法案提出など)を地方自治体の議員に
>移譲することが望ましいと思います。

地方については、私は道州制でもかまわないと思います。
作者読者さんの言うように、そこへ中央の権限を委譲できるものは
委譲すべきでしょう。そうしないと、国の財政がもちませんから。
133作者読者:2000/11/16(木) 11:05
2. について
選挙活動は公職選挙法によって規定されているので、この項は重複すると思います。「選挙活動での資金的・人的な条件の不平等の解消」という価値判断も、公職選挙法の範疇でしょう。
むしろ、出茂栗人さんの意図が「日常活動における選挙活動の制限(タレントの政治活動を規制する意図か?)」にあるとしたら、国民の権利を不当に制限しているのではないかという疑念がわきます。詳細な説明を求めます。
134作者読者:2000/11/16(木) 11:22
3. について
 公職選挙法では、得票数が同じである場合や、ドント方式で票を割っていった商が複数政党で同じになった場合は、「選挙会において、選挙長がくじで定める」事になっています。この方式を変えようとするのが出茂栗人さんの意図でしょう。しかし、政党が所属議員候補者に順位をつけることは大変なことです(大変だから、その順位を国民に選んでもらおうとして「非拘束名簿式選挙制度」を自民党が成立させたかったのです。党幹部が議員候補者を抑えることができなくなり、議員候補者は名簿順位を上げるためにカネが飛び、久世問題が起こったともいわれています)。だから、「『否認票』が同一」というレアケースのために、政党が名簿に順位をつけることに賛成するとは思えません。


135作者読者:2000/11/16(木) 15:29
4. について
出茂栗人さんの選挙案の4.は非常にユニークで、興味深いです。他の項目も4.を補佐するものだとすると読みやすいし。私が誤解していたことが分かります。
「否認式」の選挙は今の選挙の常識を覆すもので、「いかに自身が所属する政党を宣伝しながら、自身は目立たないか」という選挙戦略になるのです。
政党では、「非議員の政党役員」という人達が権力を握ることになるでしょう。党の要職や重要閣僚が「非議員の政党役員」で占められますし、報道の相手をするのも彼らでしょうし、選挙運動の中核をなすのも彼らでしょう。しかし、内閣総理大臣と過半数の閣僚は議員で、法律で擁護されているのも歳費や好待遇を国から受けられるのも議員です。政党において「非議員の政党役員」と議員との関係は政治の中心事項となり得ますし、報道や国民の関心を呼び、政治の活性化につながるかも知れません。ただ、「非議員の政党役員」は国民が選挙で罷免するにはいかないので少々面倒な存在です。

136作者読者:2000/11/16(木) 15:57
出茂栗人さんの選挙案で選挙をやると、「少数の非議員が没個性化した議員をコントロールし、個々の人間の能力よりも政党の存在意義を強くアピールする政党」が強いと思われます(公明党・共産党が有利、自由党・社民党は党首が落選するものの議席は増やすでしょう)。有名人で票稼ぎができますが、政党は候補者としてではなく支援者として有名人を使うことになるでしょう。議員は新人が増えて、当選回数と知名度が増えた議員は「非議員の政党役員」への転身を図るでしょう。新人が多数を占める国会ではますます官僚や「非議員の政党役員」の活躍が目立つようになり、「国権の最高機関」かどうか疑わしいところになるかも知れません。
無所属候補は選挙で唯一自分の名前を売り込める存在です。ただし一人の力で政党を相手に比例で議席が取れるでしょうか(1998年参院選挙で、新党さきがけは議席を取れませんでした、当時のさきがけ以上の集票能力を個人で持てるかどうか)。
×票0で同数という場合も多くあるのかも知れません。出茂栗人さんの選挙案の3.が生きるわけです。でも、名簿記載順位が高い人は叩かれるから、名簿のどこのポジションがいいかは難しい判断でしょう。この点は面白い制度であると思います。

137作者読者
5. について
 これは特にコメントはありません。

 他のスレッドで秀@レイカ Loveさんにも書いたのですが、本当にこのアイデアは実際に使えると思っていらっしゃるのならば、わかりやすく、誤解の無いような文章で表現して欲しいと思います。主述関係の欠如、誤字脱字を改善したり、自分の理論を確実にするために引用・参考文献を明らかにしたりという技術的な努力が必要だと思います。あと、異論に対抗するために自分の選挙案から自分で離れていって、細かい選挙理論の話をしすぎているような印象を与えます。自分の選挙制度案に関係のない異論は無視して、自分の選挙制度案を補強するような議論をした方がいいのです。
 ただ議論をして自分の知識をひけらかしたいためのネタで選挙制度を出してきたなら、私が引っかかっただけで、こっちが恥ずかしいのですが。