a. 女性議員を増やすために割当制度の義務付けを!
今回、衆議院選挙の小選挙区で女性候補者は、たったの4.3%、(13人/300人中)しか当選できませんでした。 比例区では、女性は12.2%(22人/180人中)でした。
地域的に分析すると、小選挙区は、北海道・東京・中国・四国・九州で女性議員は一人もいません。
13人の女性議員の分布は、下記の通りです。
近畿 4人 → 特徴:4人とも世襲ではない
北関東 3人 → 特徴:3人とも世襲
東海 2人
東北、北陸・信越、南関東、沖縄 各1人
比例区の女性議員の地域分布は下記の通りです。
近畿 7人
北関東 3人
東海 3人
北海道 2人
東京 2人
南関東 2人
北陸・信越 1人
中国 1人
九州 1人
四国からは、比例・小選挙区共に女性議員はいません。
東京よりも近畿地方に女性議員が多いのは、やはり、土井たか子氏の活躍の影響でしょうか。
さらに、近畿地方で当選している女性議員は、世襲議員ではないという特徴があります。
各党の女性議員数
社民 10人 (45.4%当選、 10/22人中)
自民 8人 (72.7%当選、 8/11人中)
民主 6人 (23.1%当選、 6/26人中)
共産 4人 ( 4.7%当選、 4/84人中)
公明 3人 (18.8%当選、 3/16人中)
自由、保守、各1人
無所属 2人
自民党の小選挙区で当選した女性の75%(3人/4人中)は世襲です。 比例区を合わせても自民党女性議員の約4割が世襲です。 さらに、自民党では、当選確率7割以上の女性しか公認していないのです。
各党が女性候補者を3割、必ず公認にするという制度を取り入れるだけで、全国に女性議員の数は増えます。 しかしながら、社民党以外は、そのような女性政策はありません。
各党の男性議員の割合です。
自民 96.6% 225/233人中
自由 95.5% 21/22人中
民主 95.3% 121/127人中
公明 90.3% 28/31人中
保守 85.7% 6/7人中
社民 47.4% 9/19人中
男性議員の割合は、自民党も民主党も自由党も同様で差はわずかです。
今回、野党が無党派層の支持を得られなかったのも、女性や若者を引きつけるような候補者や明確な政策の違いがなかったからです。 女性や若者や世襲でない議員を増やすことは、政治構造改革につながりますが、そういうムーブメントともいえる盛りあがりが野党に連帯して起きなくては、変革はしないと考えます。
女性候補者、世襲でない若者が大量に立候補すれば、選挙のやり方やムードも変わります。 相変わらず、男性中心・ITもわからないような高齢の候補者ばかり並んでいては、無党派層が本当に投票に行く気にはならないと思います。
各党が年功とは関係ない有能な若い候補者を多数擁立すれば、もっと投票行動につながったのではないでしょうか?
(6/26/00)
http://www.hbs.ne.jp/home/soleil/