>>611 とりあえず、コミケ関連について一昨年のコミケットプレスを一部転載
ごあいさつ
4回連続でこの『プレス』で扱っている「都青少年条例」の問題ですが、改訂後の変化は未だ見られません。
内容的に曖昧な部分を多く含むため、準備会もこの条例改定には反対してきたわけですが、案の定条例の改定内
容が正しく広く伝わっているかについては、疑問に思わざるを得ません。
商業誌の現場では条例の改定内容とは直接関係がないような言葉やシチュエーションを自主規制するような混
乱があるようですし、同人誌の世界でも身分証提示による「全年齢確認」と言う過剰な対応が一部で進んでいた
りもします。
法制面から言えば、この都条例の改定において「販売」方法に関する規制は全く変わっていませんし、そもそも
年齢確認に関する規定はなく、方法は任せられています。
行政面からは、同人誌及び同人誌即売会については、旧改定案の時(10年4月)に都青少年課が作成した「質問
回答集」において、基本的には都条例の対象外ではあるが、自主的な取組を求められている位置づけです。
そして、コミケットにはたびたび、都青少年課の担当者が来訪されますが、机を挟んでの対面販売とそれに基づ
いた必要に応じた年齢確認、というやり方でご理解をいただいています。
世の中の運用を見ても、書店等で成年マークのついた図書の販売で全年齢確認をしているケースは多くはありません。
借用条件として「全年齢確認」が求められている一部の会場での開催においては必要な措置を講じなければな
らないでしょう。しかしながら、それは例外的な対応です。
今まで挙げてきたような現状において、同人誌即売会がこれまで行ってきた「18歳未満と判断つきにくい場合
には、身分証明書などで年齢確認を行う」を超えての自主規制を行う必要はないとコミケットでは考えています。
過度の自主規制をしたからといって、規制を望む側は次のさらなる規制を求めるだけですし、前線を下げること
は問題の解決にはなりません。
サークルの皆さんも「購入者とトラブルにならないように、全員に年齢確認をする」、「後からクレームが来
ないように、ちょっとの性描写でも成年マークを入れる」といった判断停止による過剰な自衛に陥らないでください。
そして、他のサークルを貶める道具にこの件を使わないでください。
いま、本当にその危険はそこにあるのか? 自分の首を自分で絞めていることになってはいないか? 度々の
お願いとはなりますが、一年の最後に当たり、今一度じっくりと考えて欲しいと思います。
来年もこの遊び場が楽しくあるためには、準備会のみならず、参加者の全員の協力が必要なのですから。