■アンケート形式と標本抽出の違い
要するにYahooなどで実施されている投票式のネットアンケートは,統計学として『世論調査』とは
認められません.
ネット世論調査と銘打っているところもありますが,統計的に意味のあるものではないのです.
一方,新聞やTVなどマスコミの間で行われているアンケートは,回答者のランダムサンプリング
(無作為抽出)を行っているので,統計学的に意味のある調査となります.
そこで総務省統計局の高校生用学習サイト「Howto統計」を紹介して置きます.
[2]標本抽出(サンプリング)
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標本調査では,母集団から偏りのないように標本を取り出す工夫と調査結果の精度を保証する必要が
出てきます.
このため,標本調査には,調査結果の精度を保証し,正確な標本を選び出す標本抽出法(サンプリング;
samplingmethod)が用意されています.
この標本抽出法は,どのようにすれば標本のみから全体を知ることができるか,それが信頼性,客観性
を持つためには,いかなる処理が行われるべきかの方法を提供してくれるものです.
母集団の特徴を調べるために,母集団から標本を取り出し,分析しますが,その際,標本は母集団の
縮図になるように,何の作為もなく選び出す必要があります.
こうした選び方を無作為抽出(ランダム・サンプリング)といい,抽出される個体がすべて同じ確率で
選ばれる抽出法です.
こうして無作為抽出された標本を無作為標本といいます.
通常,統計調査での標本といえば無作為標本を指します.
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これに対し,投票式のネットアンケートは標本抽出という行為自体を行っていません.
意味合いとしては単なる人気投票でしかないのです.
http://www21.tok2.com/home/tokorozawa/faq/faq13r02i.html#15585