>消費増税法案に賛成したことに支持者の反発が収まらず、衆院20+件解散・総選挙の時期についても先送り論が広がり始めた。
>小沢氏の新党誕生に伴い、民主党と手を組めば参院で過半数を握れる状況は崩れ
>消費増税法案への賛成路線に転換。公明党本部には支持者から「裏切られた」などと、対応を批判する電話が殺到した。
公明:戦略の再考必至 「増税賛成」反発強く
毎日新聞 2012年07月16日 21時54分
公明党が国会戦略の練り直しを迫られている。民主党を離党した小沢一郎氏らの新党結成により衆院で第4党に転落。参院では民主党と連携しても過半数を取
れなくなり、キャスチングボートを握れなくなった。消費増税法案に賛成したことに支持者の反発が収まらず、衆院解散・総選挙の時期についても先送り論が広
がり始めた。
「国会の意思決定にどんな影響を及ぼすか、慎重に見極めなければならない」
公明党の山口那津男代表は10日の記者会見でこう述べ、小沢氏らの新党「国民の生活が第一」の結成による影響力の低下に警戒感をにじませた。5日の党中
央幹事会でも「キャスチングボートをどの会派が持つか、予断を許さない」と語った。
公明党は98年に再結党して以来、衆院で第3党を保ってきており、第4党になったのは初めて。参院の第3党は維持したものの、小沢氏の新党誕生に伴い、
民主党と手を組めば参院で過半数を握れる状況は崩れ、自民党をけん制して国会運営をリードする手法は使えなくなった。自民党幹部は「今後は民公連携の可能
性を心配せずに済む」と話す。
野田佳彦政権を衆院解散に追い込む目標時期についても岐路にある。公明党は6月、自民党にひきずられるように消費増税法案への賛成路線に転換。公明党本
部には支持者から「裏切られた」などと、対応を批判する電話が殺到した。
党執行部は早期解散を求める姿勢を表向き崩していないが、党内には「支持者の反発が収まる秋ごろまで待ったほうがいい」「民主党代表選、自民党総裁選後
の10月解散に軸足を移すべきだ」との意見が出ている。
公明党の支持母体・創価学会も、6月4日から次期衆院選の支援活動をいったん本格化させたものの、税と社会保障の一体改革関連法案に修正合意した後の6
月下旬、小選挙区候補への支援を除き、支援のレベルを下げた。党幹部は「自民党に付き合って消費増税法案に賛成したが、国会でもうちにとって不利な状況に
なり、解散戦略を仕切り直したほうがいい」と漏らす。【福岡静哉】
http://mainichi.jp/select/news/20120717k0000m010072000c.html