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205無党派さん
■青少年健全育成条例改正にいち早く反対したマスコミ人に緊急インタビュー
■角川書店社長 井上伸一郎「マンガとアニメへの職業差別を許すわけにはいかない」
■「このままではお上がいいと決めたものしか作れなくなる日が来る」
【青少年健全育成条例改正を巡る騒動】'10?年2月、東京都青少年健全育成条例の改正案が都議会に提出された。
その内容は、「十八歳未満として表現されていると認識されるもの」=「非実在青少年」の性描写を描いた図書類を販売規制するものだった。
6月に否決されたが、同年12月に「非実在青少年」の言葉を削除した修正案が通過した。
これにより、東京都によって社会規範に反する性交を不当に賛美しているとみなされた作品は、
不健全図書として、一方的に販売規制をかけることが可能となった。

12月の改正案可決に向かう都議会の流れは、あまりにも拙速でした。
作家と出版社の主張を聞き取りするなどして、議論を深めた形跡もなく、私自身、改正案の採決は決定的だと新聞紙上で知ったくらいです。
そこで、新聞に声明を載せても効果を見込めないと思って、ツイッターで伝えることを思いついたんです。
東京都の青少年健全育成条例改正案にアニメフェア不参加という形で真っ先にNOを唱えたのが、角川書店の井上伸一郎社長(52)だった。
井上氏は昨年12月8日、自身のツイッター上に、〈さてこの度、角川書店は来年の東京アニメフェアへの出展を取りやめることにいたしました。
マンガ家やアニメ関係者に対しての、都の姿勢に納得がいかないところがありまして〉と書き込んだのだ。
条例が可決・成立する1週間前のことだった。
井上氏の書き込みが呼び水になった格好で、講談社や集英社などから成る「コミック10社会」も
石原慎太郎都知事(78)が実行委員長を務める『東京国際アニメフェア2011』への不参加を決めた。
我が社も「東京国際アニメフェア」の立ち上げ時(?'02?年)から実行委員としてコミットしてきたし、
海外のバイヤーも訪れますから、出展取りやめは社の利益を損ないます。
事前にうちの海外担当に私の行動で販売の機会を失うかもしれない旨を伝えると、彼らは私の方針に賛成してくれました。
ツイッターでのつぶやきは、他の出版社に相談したわけではありません。
私は黙っていられなかったんです。
表現の仕方は、作家や私たち出版人が考え、修正するもので、お上が規制するものでは決してありませんから。

石原慎太郎都知事は、一連の騒動の渦中にあって、改正案に反対するマンガ家に対して
「(規制対象となる作品の作者は)ある意味で卑しい仕事をしている」などと発言。
「描き手が無言の制約を受け、圧力を感じて描きたいことも描けなくなるということなのだろう。
その連中が、そんなことぐらいで描けなくなるなら、そんなものは作家じゃない」とまで言い放った。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2116
206無党派さん:2011/02/23(水) 00:12:28.24 ID:nFvZVCD7
私が最も反感を覚える点は、都側にマンガ家に対する敬意があまりにも欠けていることです。
(『あしたのジョー』を描いた)ちばてつや先生たちが抗議の声を上げているのに、
一切顧みようとせず、強引に改正案を通そうとした。
石原都知事の発言は職業差別であり、マンガ・アニメというジャンル差別です。
そもそも、現実とフィクションに関連性はない。
マンガやアニメの影響で青少年の犯罪が増えるという科学的根拠はありません。
では、オジサンたちは時代劇を見ると人を斬りたくなるのか?
今の若者だって、現実とフィクションは分けて考えているから、過剰な心配をする必要はありません。

今年施行される改正案では、〈漫画、アニメーションその他の画像(実写を除く。)〉と指定した上で、
強姦や近親相姦などを不当に賛美していると受け取れる描写に網をかけている。
成人向けマンガの猥褻性が争われた松文館裁判(?'07?年判決)で主任弁護人を務めた山口貴士弁護士が指摘する。
「まず"不当に賛美し又は誇張する"という表現が曖昧すぎますし、規制対象も拡大できる。
"刑罰法規に触れる"とはすべての犯罪行為を指しますから、18歳以下の性交も対象となってくる。
また、"婚姻を禁止されている"という文言から、ゲイ、レズビアンといった同性愛関係も対象になる。
『非実在青少年』に対象を絞った改正案より範囲が広くなっています」

東京都の職員が小学校のPTAなどを回って説明会を開き、児童の性交を描いた「成人コミック」を片手に、
「こんな酷いマンガが『ドラえもん』と一緒に売られていて、子供がいつでも見られる状態になっているんですよ」
といった説明をしたと聞いています。
子育てに忙しいPTAの方々はマンガの棚の前に行く時間もあまりないので信じてしまったのかもしれませんが、
そんなめちゃくちゃな棚を作っている書店は、現実にはありえませんよ。

改正案の可決に際しては「慎重に運用すること」という付帯決議が付け加えられている。
出版界では既に「成人コミック」という自主規制を設け、既当する作品はマークを付け、
18歳未満には販売できないよう売り場を分ける「ゾーニング」が行われている。

それでも都は世の親たちの不安を煽るような説明を繰り返し、
出版業界とろくに協議しないまま文言を修正して昨年11月に再び改正案を提出してしまった。
昨年6月の議会では反対に回った民主党も、「いかがわしいマンガを支持したら票が減る」とばかりに
一部の議員を除いて同調する姿勢を見せた。最初から可決する流れはできていたんです。

もし慎重に条例を運用することで今までと規制のレベルが変わらないのであれば、条例を改正する意味がない。
従来通り、ゾーニングしていけば済む話です。

■規制こそ犯罪を増やすのでは
 都は、今回の改正案で規制の対象となる作品の基準を具体的に想定していると言われている。
例えば、猪瀬直樹副知事(64)は、昨年3月23日付のブログで
〈 「奥サマは小学生」(注・松山せいじ著、秋田書店)という漫画があり、奥サマは12歳なのである。
セックスシーンが繰り返し出てくる。
これはふつうの書店で、ビニールでもなく、誰でも買えるふつうの棚に置いている。
18歳未満でも買うことができる。現状の自主規制の対象ではない 〉と書いている。
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2116?page=2
207無党派さん:2011/02/23(水) 00:13:16.54 ID:nFvZVCD7
マンガやアニメの一表現だけをつかまえて規制するのは間違っています。
その表現が良いか悪いかなんて、作品全体を読まないと分からない。
過激な表現を含む作品が数多く出回っていてそれが問題だとしたら、
一方的に条例で規制するのではなく出版倫理協議会に行政として意見を出し、
それを受けて成人コミック指定の範囲を広げるなりして、業界として自浄努力をすればいい話です。

東京都青少年・治安対策本部長の倉田潤氏。条例改正を推し進めていた一人だ〔PHOTO〕片野茂樹
*1 「不健全図書」指定については、東京都青少年・治安対策本部があたってきたが、
出版社の自主規制を尊重し、どの本を「不健全図書」にするのかについてあらかじめ話し合いの場が持たれてきた。
しかし、?'09?年8月に警察庁から出向してきた倉田潤氏が対策本部の本部長に就任すると、都と出版界の協調が崩れたという。

こういう議論が持ち上がると必ず「今のマンガやアニメはどんどん過激になっていく」と語られます。
それは嘘で、表現は、時代の風俗によって変化するもので、特に現代のマンガの文法は複雑化している。
読んだことのない人たちには理解できないかもしれませんが、
美少女マンガと言われている作品だって、感動できるものがあるんです。
規制によって若者の中にガスを溜めかねないことをする彼らこそ青少年の犯罪を増やすきっかけを作っているように見えてなりません。

一方、施行規則には、"優良"な作品を都知事が表彰するなどとも書いてあります。
戦時中の思想統制を連想させますよね。
お上に褒められる作品を作って喜ぶマンガ家なんていないはずです。
ただし、今はそれをおかしいと思っても、条例が運用され始めれば、5〜10年後にはそれが当たり前になっているかもしれない。
表現者も本来の想像力を失い、為政者の"良いもの""悪いもの"という判断基準でしか作品を作れなくなるかもしれない。
むしろ、そこが心配なんです。

マンガがマイノリティーな存在だから規制しやすいんでしょう。
しかし、思想を取り締まるような時代の空気が生まれると、そのうち小説やドラマにもより強い規制の網がかけられる可能性がある。

角川書店などアニメ製作会社8社は、「東京国際アニメフェア」の一般公開日と同じ3月26〜27日に「アニメコンテンツエキスポ」の開催を発表した。
フェアを楽しみにしていた全国のファンに対する配慮であり、日程が重なったのは首都圏の会場がそこしか空いていなかったためだという。

日本のマンガやアニメは、カワイイ少女を愛でる「萌え」や「BL(ボーイズラブ)」など嗜好が細分化しました。
欧米やアジア諸国では、この10年の間にこうした楽しみ方への理解が深まり巨大なマーケットが確立しています。
日本のマンガ・アニメは、今や世界的スタンダードです。
そうした日本文化の価値を、世界のほうが逆に日本の為政者に教えるという皮肉な展開になるかもしれませんね。

*1 地方自治体が制定する青少年健全育成条例に基づき、「18歳未満の青少年の健全な育成を阻害する」として不健全と指定され、
青少年への販売、配布、閲覧が禁止される図書類のこと。不健全図書は、青少年への販売が禁止され、
店頭では閲覧できないように包装された上でゾーニング(区分陳列)が義務づけられる
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/2116?page=3