東国原知事、期待の大臣職巡ってこず 「コメントなし」
2009年7月2日1時18分
1日の閣僚人事でひそかに注目されたのは、自民党から総選挙への出馬を要請され、
条件として「総裁候補」を突きつけた宮崎県の東国原英夫知事の去就だった。
「落としどころ」として総務相などでの入閣も取りざたされたが、結局、大臣ポストはめぐってこなかった。
東国原氏はこの日、宮崎県高千穂町であった県民フォーラムで、約50人の町民を前に熱弁をふるった。
「3年前に知事選に出る時、高千穂で決めた。神のお告げがあった。天孫降臨の地で、
ぼくに白羽の矢が立ったと勝手に思っている。くしくもこんな日、また高千穂に来たのも
何かの縁と感じている」。閣僚人事が発表になる3時間前、国政転身に向けて決断する
節目の日になるかもしれないとほのめかした。高まる気分を抑えきれない様子だった。
「自民党は総選挙で負けると言われているのに、なぜ自民党から立候補するのか」との質問には、
「ぼくがいたら、負けません、負けさせません」とも強調した。
フォーラム後、東国原氏は記者団に「総裁候補ではなく、大臣ポストを提示されても国政に行くのか」と聞かれ、
「大臣になったら次の総裁候補じゃないですか、違いますか」と語気を強め、入閣に対する期待感をのぞかせた。
東国原氏の政務秘書は30日から1日にかけて上京。森元首相らと会談するなど水面下で
折衝を繰り広げた。しかし、東国原氏の入閣は見送られた。
東国原氏は同日夜、宮崎市内で記者団に感想を問われると、淡々と語った。「何も聞いておりませんので、
特にコメントはありません」
http://www.asahi.com/politics/update/0702/SEB200907010050.html