大量の火山灰で欧州を中心に世界の航空網に大打撃を与えたアイスランドの火山噴火。
長期化すれば、噴煙が日光を遮ることによ
る気温低下など、気象への影響も懸念される。
火山噴火予知連絡会委員の植木貞人東北大准教授(火山物理学)によると、
アイスランドは北米プレートとユーラシアプレートの境目が連なる「大西洋中央海嶺」の真上に位置しており、火山活動が盛ん。
植木准教授は「地下からのエネルギーの供給が多いため、噴火が大規模になるのではないか」という。
過去の火山災害では、1783年のラキ火山の噴火が有名。気温低下によって大規模な飢饉が起き、フランス革命のきっかけになっ
たとの説もあるという。
ロンドンの航空路火山灰情報センターの情報によると、今回の噴煙の高さは最大約11キロとみられる。
今後の気象への影響について植木准教授は「噴煙に含まれる微小な粒子が日射を遮り、気温が下がるとの見方もあるが、
放射される熱とのバランスなどの問題もあり、一概には言えない」とする。
別の研究者は「長期化した場合、気温低下などの影響が広範に及ぶ可能性も否定できない」と指摘している。
http://www.sponichi.co.jp/society/flash/KFullFlash20100417086.html