東芝、7千億円投じ北上に新工場 フラッシュメモリー
2008年02月07日03時01分
http://www.asahi.com/business/update/0206/TKY200802060442.html 東芝は、携帯電話やデジタルカメラ向けなどに需要が増えている「NAND型フラッシュメモリー」の新工場を、
岩手県北上市に建設する方針を固めた。月内に正式決定し発表する。09年度に量産を始める予定で、投資総額は★7000億円超。
雇用や税収など地元への経済効果も大きい。韓国・サムスン電子から世界首位の座を奪取する考えだ。
技術者や工場稼働に欠かせない大量の水、電力の確保のしやすさなどから北上市に決めた。
同市にはシステムLSI(大規模集積回路)の生産子会社があり、近接地を買い増す。
用地の確保と建物の建設は東芝が行うが、生産設備は米メモリー大手のサンディスクと共同購入して巨額投資を分担する。
東芝は現在、三重県四日市市の四つの工場でフラッシュを生産中。生産能力は月産で計約41万枚(300ミリウエハー換算)で、
新工場を合わせると60万枚を超える。フラッシュは記録容量が増え、パソコンなどにも用途が広がっているが、
価格下落が激しく、収益確保のためには生産能力を増強しコストを削減する必要があった。
第4工場まででは09年度中にもフル生産となるため、新工場の建設を検討。
四日市には新たな用地を確保するのが難しく、北上市と北九州市が第5工場の候補地に浮上し、地元も誘致合戦を繰り広げていた。
米調査会社アイサプライの予測ではフラッシュの07年のシェアはサムスンが約42%で、東芝が約27%と続く。
08年半ばにはサムスンと生産能力で並ぶとみられている。