>>411 IWCは元々、「捕鯨を計画的に行って、クジラ資源を各国共同歩調で管理しよう」
という目的のために設立された。そこまでの鯨乱獲の原因を、「南氷洋まで捕鯨船団を
繰り出した日本が原因」と見る向きも多いが、元々はどちらかというと「北米大陸沿岸の
ミンククジラを絶滅に追い込んだアメリカ」のほうが、クジラ資源減少の要因としては大きい。
よく言われる調査捕鯨というのは、IWC科学委員会が「クジラの資源管理」のために、
生息頭数、繁殖状況、生態を調べるために行っているもので、本来IWCはIWC科学委員会
の調査結果に基づく勧告に従う必然があった。「資源管理」がIWCの目的だったからだ。
ところが、「例外の承認」や「寄付金」や「ロビー活動」を巡って、環境団体が跋扈するように
なってから、IWC科学委員会の「資源管理」に関する勧告は無視されるようになってしまった。
これは何が問題なのかというと、科学委員会の指摘(このへんは農水省の関連サイトにもあるけど)
として重要なのは、「モラトリアムを経た結果、ミンククジラは増加傾向にあり、現在70万頭
以上に増えている」ということ。
ミンククジラはどちらかというと小型の鯨類で、「小型のクジラばかりを好んで狙ったミンキーという
捕鯨手」に因んで付いた名前で、「ミンクのように貴重なクジラ」という意味ではない。
このミンククジラは1年に3〜4頭ずつ繁殖する。これに対して、頭数の減少が言われている
ナガスクジラは3〜4年に1頭ずつしか繁殖しない。寿命が長いせいもあるだろうけど。
ナガスクジラは1000頭くらいしかいない。だから、ナガスクジラを保護しなければならないのだが、
沿岸のミンク捕鯨が禁止され、ミンククジラが爆発的に増えた結果、増えたミンクは餌を求めて南氷洋に移動。
モラトリアムが行われている南氷洋の、ナガスクジラの餌場をミンククジラが荒らすことになってしまった。
ちょっとスレ違いのうえにめんどいけど、IWC関連には基本情報を知らないで批判してる
人が多すぎるようなので、もうちょっとつきあってくれ。