小泉総理は運が強すぎる ▲330▲

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156無党派さん
小泉政権は、基本的にロシア問題、領土問題に無関心であった。一昨年の
北方領土の首相視察もパフォーマンスに終わった。その後、小泉政権は少
なくとも次の4つの誤った対応を行った。

 ひとつは、一昨年11月にラブロフ外相、プーチン大統領が日本との平
和条約締結の重要性をテレビで国民にアピールしたとき、政府は「新味なし、
考慮に値せず」と切り捨てて交渉のきっかけを失ったことである。

 二つ目は、昨年5月、モスクワでの対独戦勝50周年記念式典に小泉首
相が出席しながら、日露間では戦後処理が終わっていないことについて、
何のメッセージも発しなかったことだ。ちなみにブッシュ大統領はモスク
ワへの途上、リガで、東欧や千島などのソ連支配を認めたヤルタ合意は米
国史上最大の過ちだったと自己批判している。

 三つ目は、領土問題をめぐるロシアの最近の不合理な強硬論に、公然か
つ断固たる反論を怠ったことであり、

 四つ目は、北方領土返還要求全国大会に首相は連続して欠席し、日本は
問題解決に本気ではないとの間違ったメッセージを送ったことだ。

                  青山学院大学教授 袴田 茂樹