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無党派さん:
【3】一部では「首相は信念を貫いた」という人がいるが、僕はまったくそう思わない。5年前の自民党総裁選では「いかなる
批判があろうとも必ず(8月 15日に)参拝する」と公約していたが、その後、姑息に日にちをズラし、元旦に参拝して「初詣で
すよ」と開き直ったこともある。僕に言わせれば、首相は信念も何もなく、単に「退任前のパフォーマンス」として格好を付けた
だけだ。
【4】当時の国家指導者たちは、外国に言われる前に、日本国民に対して戦争を指導した重大な責任を負っている。彼らは
220万人もの同胞の命を奪い、明治以来築き上げてきたあらゆるものを失わせしめた。靖国神社は戦闘で死亡した殉難者
だけを祭神とするのが原則。本来、この人たちは祀られるべきではなく、英霊に値しないと考えている。
【5】首相の靖国参拝で僕が心配しているのは、日本人の精神的荒廃が進むなか、国民の間に偏狭なナショナリズムが
膨らみつつあることだ。首相が参拝した当日、これに批判的だった自民党の加藤紘一元幹事長の実家が右翼団体幹部と
見られる男に放火された。昭和初期のいつか来た道を思いださざるを得ない、嫌な雰囲気を感じている。
【6】来月、事実上の次期首相を決める自民党総裁選が行われる。総裁選に出馬する候補者は、過去の戦争や国家指導者
をどのように認識し、どうケジメを付け、靖国神社のあり方をどう考えるか、国民に対して明確に語らなければならない。あい
まいに真意を隠すなど許されない。