http://ozawa-ichiro.jp/massmedia/contents/appear/2006/ar20060127163706.html 青年期から小沢は読書家だった。
どんな本を読んできましたか、という問いにあがった名を列記すれば、北一輝、ドイッチャー、
マルクス、ウェーバー、ドイツ革命・ロシア革命・中国革命に関するもの、ドゴールやチャーチルの回想録……など。
後年、好みは歴史物語に移っていった。
先頃、鞄に入っていたのは半藤一利の『昭和史』。
小沢はインテリゲントな人である。
先の総選挙で落選したが、小沢チルドレンの一人、樋高剛は世田谷にある小沢宅で十年余、書生をつとめた。
仕事のひとつに、塩野七生や司馬遼太郎の新刊本が出るたびに買いに出向くことがあった。
夜、酔っ払って帰宅してからも小沢は本を開く人だった。
小沢によれば、いまはもう酒が入ると寝てしまうということであるが。
人はだれも本を自身に引き寄せて読む。小沢から伝わってくるのは、時代の大きな流れ、
「興亡史」を読み取る読書である。