小泉総理は運が強すぎる ▲294▲

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13無党派さん
03.10.11付け朝日新聞「私の視点−なめない政治家を求む」(作家・高橋源一郎著)より抜粋。↓
(前略)「公の約束」をしてその公の位置を獲得したのに、その「公の約束」を実現する努力をしないなら、
それは詐欺罪に該当する、とぼくは思う。
だったら、さっさと検挙すべきではありませんか、たとえば、あの小泉という人なんか。
「大量破壊兵器があるから」という理由ではじまったイラク戦争で、小泉という人はアメリカを応援した。
結局、その「大量破壊兵器」は見つからない。いったい、なにが、どうなっているのか。
どこに、ほんとうのこと、があるのか。
国会で追及された小泉という人は、前代未聞の答弁をしてみせた。
例の「フセイン大統領が見つかっていないから、という理由で、
フセイン大統領が存在していない、とはいえない、のと同じで、
大量破壊兵器が見つかっていないから、といって、
大量破壊兵器が存在しない、とはいえない」という論理。
小学校に入りたての頃、ぼくはよく、小泉という人と同じような理屈をこねた。
形だけが整っている理屈を振り回すのが面白くて。
すると、母親は、ぼくの頭をひっぱたいて、こういった。
「小学生にもなって、ヘリクツをいうもんじゃありません!」
ならば、日本の首相の知性は小学生と同じ程度なのか。
しかし、もっと悲しいのは、
そんな小学生程度の知性しか持ち合わせていない首相の支持率が50%以上あるということだ。
それが、ぼくの国なら、そんな国、早く滅んだ方が、
世のため、人のため、世界のため、ではありませんか。
いや、そういうべきではないのかもしれない。
小泉という人の支持率の高さに隠された、この国の人たちの哀しさこそ、見るべきなのかもしれない。(中略)
それでどうなったか。(中略)
小泉という人は、つじつまがあわなくても、小学生なみのヘリクツでも、
耳あたりのいい言葉を並べれば、この国の人たちは支持してくれると思い込んだ。
つまり、小泉という人は、この国の人たちを(われわれを)なめきっているのである。(中略)
なめられてたまるか、と思える人でありたい。(後略)