小泉総理は運が強すぎる ▲225▲

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739小泉外交が狙う脱中華路線1/2
スレの空気を入れ換えるかはともかく今打ち終わりましたのでうぷします。
平成17年12月14日 静岡新聞 論壇 屋山太郎 政治評論家

小泉外交が狙う脱中華路線

全く無意味な日中対立
 「東アジア共同体」構想をめぐって日中の思惑が真っ向から対立しているが、この対立は全く無意味な対立だ。
 中国が「中華圏」の拡大を狙ってASEAN(東南アジア諸国連合)プラス3(日中韓)が共同体の核になるべきと主張。
中国ペースになるのを恐れる日本はこれにインド、オーストラリア、ニュージーランドの3カ国を加えた16カ国の「共同体」を構想している。
 この「共同体」の前提として「日中は仲良くしなければならない」という条件がつきつけられている。
日中の親密化を阻害しているのは小泉首相の靖国参拝で、まず「これをやめるのが和解の第一歩だ」と中韓両国は声を揃えていう。
しかし中韓の「反日姿勢」は小泉首相の靖国参拝から始まったものではなく、それに先立つ江沢民時代からで、小泉首相の靖国参拝で中国内の激しい反日教育の実情が浮かび上がってきたにすぎない。
したがって靖国参拝をやめれば、中韓が反日教育をやめるというものではない。逆に「日本は攻めれば屈服する」という幻想を彼らに与えてしまう。
古来、中華圏の外交はそうやって攻めまくって朝貢国家、册封国家にしてしまう歴史だった。
 その中国と仲良くする道を探る(あればの話だが)のも外交なら、中華圏から離脱するのも外交で、7世紀、聖徳太子は後者を選んだ。
「一衣帯水」とか「同文同種」などというのは外交政策の選択の要素にはならない。地理的接近度などは逆に抗争の種になるだけだ。
740小泉外交が狙う脱中華路線2/2:2005/12/16(金) 01:50:58 ID:OkRzyK9Z
 そこで日本としては「共同体」をなぜ構想するかの原点に立ち返って考えなければならない。
共通の価値観を共有し、同じルールの通用する経済市場を育てることが参加国全体の利益になる−この一点から考えるべきだ。この一点を貫く前提は民主主義である。
中国は「市場経済を守る」というかもしれないが、SARSの情報や化学工場の爆発による松花江汚染の情報を秘匿した。河川の有機物汚染は限度を超えている。
中国当局の統計によってさえ工業廃水の3分の1以上、生活排水の9割以上が未処理のまま河川小沼の7割が飲料水に適さない。地下水の97%が汚染されている。
自国の深刻な健康被害の拡散さえ防げない国が、工場を誘致して外国人を住まわせ、健康な農作物を生産し、輸出できるのか。他国の特許や意匠登録を守れるのか。
独裁国家だからこそ、こういう事態を放置できるのであって、中国が経済や文化の「共同体」に参加する資格はない。

ゆるやかな経済共同体を
 靖国問題は「日本の文化」の問題であり、古来から、中華圏の歴史観とは一致しない。私は中華圏の人たちが「犬を食う」習慣があるのを嫌悪するが、それを「やめろ」と言うつもりはない。
「中華圏の文化」だと認めるしかない。宗教も祭祀も認めない国が「日本の文化」について注文をつけるべきではないし、資格もないと自覚すべきだ。
 中国は明らかに覇権の確立を狙っており、その中に日本を組み込もうとしている。
これは随唐の時代からの中国の本能のようなもので、これにわざわざ「東アジア共同体」などと言うお座敷を用意する必要はない。
日本とASEANに加えて、米、豪、ニュージーランド、インド、台湾と民主主義の価値を共有し、ともに法治国家である国や地域を糾合し、ゆるやかな経済共同体を構想すべきだ。
これを外務省内では「アジア太平洋共同体」と呼んでいるが、その狙いを一言でいえば脱中華圏である。小泉外交が狙っているのも脱中華路線なのだ。

以上です。