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535日本の貯蓄を何に投資すべきか1/2
それではうぷいたしします。
平成17年12月1日静岡新聞論壇 ポール・サミュエルソンマサチューセッツ工科大名誉教授

日本の貯蓄を何に投資すべきか

過大評価されているドル
 第二次世界大戦の終結時には、おおかたの日本人の生活は貧しいものであった。同時に莫大な軍事費を支出した日本政府も困窮していた。
 幸い、日本の生産性は1945−1990年の間に急上昇した。上げ潮はあらゆる船を押し上げるものだ。大多数の家庭が蓄えを持ち始めた。日本の貿易黒字は、日銀と官僚たちの手によって、低利回りの米国債投資へと大量に還流された。
 戦後、欧米人が退職のための貯蓄を高利回りの普通株に向けていったのとは対照的に、日本の庶民の貯蓄はリスク回避に向けられた。その結果、日本の郵貯やその他の貯蓄の増加は緩慢なものであった。
 庶民がリスク回避を行う一方で、寡占大企業は主要取引銀行を通じた不動産担保の間接金融で大量の借り入れを行っていた。不動産バブルと東京・大阪の証券バブルがはじけた1990年代に、日本の実質GDPが急落したのは不思議ではない。
他の諸国が景気後退を短気に抑えられたのとは異なり、日本の不況は12年以上も続いた。
 ここにきて、ようやく日本の将来に明るさが見えてきた。日本の景気が回復傾向を示している今、日本の私的及び公的資金の投資方法を大きく変えるべきか否か、真剣に検討する必要がある。
 まず、公的資金に目を向けると、現在、円安ドル高現象が起きている。この予期せぬ円安は確かに日本の景気回復の助けにはなるが、これは主として日銀と財務省が低利回りの米国債券に投資した結果である。
過大評価されているドルはいつか下落するときが来る。日本の首脳たちはその損失リスクを日本社会全体に負わせているのである。
 それではいかなる投資方法があるのか。少なくともドル下落の低利回り米国債を積んだ「沈没船」への投資は控えるべきである。日本が保有する何十億ドルの米国短期債券の半分を逐次、”米国の普通株を多く含むインデックス投資と交換”する事を勧めたい。
(その一部を日本以外の”世界的な”銘柄と交換することも意味がある)
536日本の貯蓄を何に投資すべきか2/2:2005/12/01(木) 23:29:01 ID:dCwemNWs
米国債よりも世界の株に
 これは斬新で革命的な提案か。そうではない。1970年代に原油価格が一夜にして4倍になったとき、中東の族長たちに私が与えた助言は、インフレを招く時刻への過剰投資を抑え、油田が枯渇し始める将来に備えて、広く世界の株に投資せよ、というものであった。
ハーバード大学ビジネス・スクールの教授と私は、北海の石油産出が予想外に高かったときのノルウェー政府に対しても同じような助言を無料で与えた。
 日本は私の提案に従って他からの干渉なしで自由に行動できるだろうか。米国は反対するだろうか。
 もしも日本が保有しているドル表示の証券を自由に移すことができなければ、それを外国為替市場に大量に売る方法もある。
 これによってドル相場は下落し、現在米連邦準備制度が目標としている高い利子率が低下に転じるかもしれない。さらに、日本が売却するこれらの債券を連邦準備制度が買い上げることに踏み切れば、米国に自己誘導型のインフレをさらに進行させる危険がある。
 日本は今や米国という家に住む無力な子供ではない。日本は自らの将来に対して最善の策を採る権利を勝ち取ったのである。

以上です。