小泉総理は運が強すぎる ▲146▲

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25無党派さん
題名:No.612 一石二鳥のドル買い介入

ビル・トッテン   2004年1月23日
 
前回のOWで2003年に政府・日銀が21兆円という巨額の円売り・ドル買いを外国為替市場で行ったことを取り上げた。
これは「外国為替資金特別会計」という一般会計とは異なる政府の別の財布があり、その資金を使って行われる。
買ったドル札はそのまま政府の金庫に保管されるのではなく、昨年12月末における外貨準備高6735億2900万ドルのうち、
5259億6700万ドルを証券で保持しているという(財務省)。
そしてそのほとんどを日本政府は米国債という形で保有している。
さらに今月、ドル買い介入の借金予算79兆円枠を使い果たした政府は、保有する米国債のうち5兆円を日銀に売却してさらなる介入原資を調達した。

アジア各国の外貨準備高がこの2年間で急増し世界全体の60%も占め、その大半は米国債で運用されている。
その理由は輸出企業の競争力維持のためにドル買い介入を続けているためだというが、これはつまりアメリカの
財政赤字をアジアの政府資金が支えているということになる。
中でも日本が最大の支援国だ。
ドル安傾向は止まりそうもないが、アメリカはアジア諸国と同様に輸出企業のためにそれを歓迎している。
輸出企業のためとはいえ、日本では2000年〜2002年には年間約3〜4兆円だった介入額がなぜ2003年に突然21兆円にも膨れ上がったのか。
それにはもちろん理由がある。