小泉総理は運が強すぎる ▲123▲

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82不定期転載
続 小泉外交 19   4月8日 四面

文中タイトル(大文字)協議進展へ 米、防衛庁根回し

 米軍再編をめぐり対立した昨年8月27日の
日米局長級協議の内容は、与党幹部にこう報告された。
 <米軍の抑止力の維持と地元負担の軽減を念頭に置き、
   協議を継続することを確認した。
    今後、日本側の考え方を改めて整理し、提示すると説明した>
 報告にウソはなかった。
ただ、米側が日本の消極姿勢に激怒した、という肝心な部分が伏せられていた。
 国防次官補代理から昇格したローレス国防副次官は、巻き返しに動いた。
9月上旬に来日し、自民党の山崎拓・前副総裁、
額賀福志郎政調会長ら国防族議員を訪ね、不満をぶつけた。
 (太字)「8月の協議は殴り合いにこそならなかったが、
      我々にはフラストレーションが充満している。
       我々は、日本と一緒に前に進みたいのに、政府は反応しない。
        今の日本は外から押さないと動かない」(太字)
 官僚に見切りをつけ、政治家をテコに日本政府を動かそうという作戦だった。
 この前後、防衛庁も、再編協議を動かそうと、水面下で仕掛けていた。
 首相の私的諮問機関「安全保障と防衛力に関する懇談会」の報告書に、
米軍再編問題の重要性を盛り込むため、懇談会のメンバーを個別に説得したのだ。
 守屋武昌次官は古川貞二郎前官房副長官に働きかけた。
防衛局幹部は佐藤謙・元防衛次官、田中明彦東大教授らに会った。
いずれも前向きな回答が得られた。
 再編問題に慎重な外務省のOBの柳井俊二・前駐米大使も
(太字)「それは当然です」(太字)と、あっさり賛成した。
 8月下旬に完成した報告書原案には、米軍再編について
(太字)「積極的に協議すべきである」(太字)と明記された。