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不定期転載:
続 小泉外交 4 3月15日 四面 1/2
文中タイトル(大文字) 「日米友好」に漂う素人臭さ
パウエル国務長官は昨年10月、町村外相との会談で、小泉首相の第一印象をこう語った。
(太字)「コイズミは本当に面白い。私に会った途端、『日米関係は
エルビス・プレスリーの歌にある。その答えは
Iwant you、Ineed you、Ilove youだ』と口ずさみ出したのだから」(太字)
小泉はプレスリーの大ファン。パウエルは、プレスリーが1958年に米陸軍に一時入隊した時の上官だった。
ユーモアと明るさで相手の心をつかむ小泉の外交術は巧みだ。
しかし、就任以来の対米外交を振り返ると、初めのころは経験不足に起因する「危うさ」の方が目立った。
2001年4月26日に発足した第1次小泉内閣の外相に、
小泉は、自民党総裁選で貢献した田中真紀子・元科学技術庁長官を起用した。
田中によると、就任時に小泉から受けた指示は(太字)「日米機軸、これだけです」(太字)の一言だけだったという。
小泉は翌日の首相就任会見で、
(太字)「日米友好関係を基礎に近隣諸国との関係改善や、友好関係の維持発展を図る」(太字)と抱負を述べた。
日米関係を「友好関係」と表現する素人っぽさに戸惑う関係者は少なくなかった。
小泉は郵政相や厚相は務めたが、外交関係の主要ポストの経験はなかった。
その夜、ブッシュ大統領は小泉と電話で会談し、「日米同盟」の強化へ協力を求めた。
だが、小泉は(太字)「日米『友好』関係により、日本は平和と安定を確保できた」(太字)と応じ、話はかみ合わなかったという。