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続 小泉外交 1 2/4 3月10日 一面
2001年9月の同時テロ以降、米国は単独行動主義を強めていた。
日本では、イラクへの軍事行動に否定的は世論が少なくなかった。
小泉は、何とか米国に国際社会と協調する道を歩ませられないか、と必死だったのだ。
イラク戦争後の2003年5月23日、
米テキサス州クローフォードでの首脳会談では、こんな例え話も持ち出した。
(太字)「日本には昔、将軍と天皇がいた。将軍は権力を持ち、天皇には権威があった。
米国は今、極めて強大な力を持っているが、イラクの戦後問題は米国だけでは解決できない。
国際協調のため、国連という権威を使うことが必要だ」(太字)
小泉はイラク問題で、野党から終始、「対米追従」などと批判されてきた。
だが、日米首脳会談の未公表部分を追うと、ブッシュに対し、何度も注文や助言を行っていた。
(太字)「米国にはきちんと言うべきことを言わないといけない。君たちもそうだぞ」(太字)
外務省幹部は、こうした小泉の指示を再三受けたという。
米国が国連不信を一段と強める新たな国際情勢の下で、
日本外交の基本である「日米同盟」と「国際協調」の両立をいかに実現するか。
小泉は懸命にもがいていた。
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