小泉総理は運が強すぎる ▲101▲

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・先送り
小泉に対するブッシュの好意的な配慮は、米軍再編問題でも見られた。
2003年11月22日の日米審議官級会合。
米側は、米陸軍司令部のキャンプ座間移転案などを提示した。
日本は当時、自衛隊のイラク派遣に忙殺され、再編問題に取り組む余裕はなかった。
年明けには改めて、「7月の参院選後まで待ってほしい」と求めた。
国防総省はなお、協議の加速を目指したが、ブッシュのひと言が決め手となった。
(太字)「国防総省の考え方は支持するが、コイズミを困らせることはするな」(太字)
日本の希望通り、再編協議は一時先送りされた。

・二人の相性
ブッシュと小泉の信頼関係はなぜ、これほどまでに深まったのか。
米同時テロやイラク戦争など、米政権の苦しい時に、
小泉が一貫して日米同盟重視の立場を取り続け、 ブッシュを支援してきたことが大きい。
関係者は「両首脳のケミストリー(相性)が合った」とも口をそろえる。
その出発点は、2001年6月の第1回首脳会談だった。
小泉は訪米前、島田晴雄慶大教授を特使として派遣した。
島田は、リンゼー大統領補佐官(経済担当)らとの会談で、
小泉政権に対する米側の強い期待を感じ取った。 小泉が、高い支持率を誇り、
構造改革に強い意欲を表明していたからだ。 島田は帰国後、小泉に報告した。
(太字)「米国は、ホワイトハウスのような
     素早い意思決定と指導力を小泉官邸に求めていると思います」(太字)