>>488 金融政策の現状維持を口先で約束することで中長期的な期待形成を促すこと、かな。
「功」があるとすれば中央銀行が「真面目に金融政策やってます」という体面を保てること。
「罪」については達成時期も説明責任も曖昧な口約束では実際には碌な期待形成ができないこと。
丁度量的緩和ペースの消沈や景気の鈍化がはっきりし出してから、期待インフレ率がジリジリ下がり
つつあるのがその証拠かもね。日銀の過去の行状がいわゆる動学的非整合性というやつを惹起してるとも考えられる。
日銀の場合はも一つ、上方バイアスのあるCPIの0%以上をターゲットとすることで実質的にはデフレ目標と
なってしまっていることも問題。GDPデフレーターも連鎖方式に変えたんだからCPIもどうにかなんないのかな。
で、前任者の悪評のせいか福井日銀がなぜか一時評価されたけど、実際にやっていることは
旧来の日銀理論をトレースするだけのもの。「いつかダム決壊orデフレ脱却するだろうから
その時までとりあえず緩和は継続しますよ」なんて感じの時間軸云々の話って実は速水時代から
続いているわけで、極めて受動的かつ無責任に金融政策が執行されていることは変わらない。
これは蛇足だけど、小泉に官僚主義と戦う気が仮にあるのなら、真っ先に日銀のような「本来の業務から
無責任にも逃避し続ける」組織から手をつけるべきだよね。そもそも90年代以降の日本経済の停滞(実はその前の
バブルの狂乱から)の大元の原因は彼らであって、国交省や農水省や各特殊法人のばら撒きなんかでは全然ないんだから。
勘違いしている人が多いと思うけど、日本経済は非効率だから低迷したわけじゃない。
日本のTFP上昇率は1990年代においてどれだけ低下したか
ttp://www.esri.go.jp/jp/archive/e_dis/e_dis120/e_dis115.html 日米経済、IT寄与は同等−90年代に開いた成長率の差 労働投入など主因
ttp://www.rieti.go.jp/jp/papers/contribution/motohashi/01.html 不良債権処理と同様、構造改革なるものはそんなに喫緊性・重要性の高い政策とは言えない。
まあ朝日毎日とかテレビしか見ない人ならわかんなくても無理はないけどね。
それでこういう話が
>>371-372や
>>380とか
>>442と何か関係あるのかな?脈絡がはっきりしないんだけど。