626 :
無党派さん:
その日はいつにもまして良い天気であった。
今日は克也総理大臣になって初登庁の日である。
官邸から議事堂へ向かう車の中で克也は今までの長い苦労を振り返っていた。
中国の犬とかジャスコ岡田とか酷い言われようもあった。
しかしそんな克也も今日から総理大臣である、議事堂に着き車から降りるとき、
ライバルであった小泉純一郎と目が合った、言葉を交わす必要もなく彼のほうから
目をそらす、改めて克也の胸の中に勝利の実感が湧いて来る。
先日まで前首相が座っていた椅子に座り、隣の福島瑞穂官房長官と力強く頷きあい、
そして誓う
「さあ、今日から新しい日本国の始まりだ。私がこの国をすばらしい国に変えていくよ」
すばらしい、とても晴れやかな気分だ。
そして、無情な目覚まし時計に起こされるのである。