>>150-151 >全国区なら地元への利益誘導もやる必要性が薄れる。
日本の利益誘導は選挙制度から生じているのではなく、利益誘導可能
な政治制度・予算制度から生じています。全国ブロックの比例制でも
「地元への」利益誘導は減ったとしても、地元への利益誘導につな
がる特定の産業や団体への利益誘導は拡大するはずです。
「利益誘導」は利益誘導の可能な範囲を狭めなければ減らないと考えられ、
選挙制度で効果的なコントロールはできません。
>仮に選挙制度に理念があるとするなら、名簿式比例代表制以外の全ての選挙制度に理念などまったくない。
名簿式比例代表制が不確定要素が少なく安定しているように見えるのは
「名簿」だからであって、実際にはその名簿作成時にさまざまな不透明な
要素が働くというのは周知です。「理念」で意味したい事柄はよくわかり
ませんが、結局制度の理念がはっきりしていたとして、その上で活動する
プレイヤーは制度理念に忠実ではありません。仮に理念が完璧であった
としても、政策的な帰結に対しては意味を持ちません。「理念」は制度議論
の目的ないし評価基準として、無意味だと思います。