自民党総裁選挙に向けた動き

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338無党派さん
■〈小泉政局・始動、秋へ:中〉反小泉、踊らぬ派閥
 流動化する中堅・若手

自民党内の勢力分布

 小泉首相は総裁選で再選されれば、内閣改造に踏み切る――。
そんな話が永田町に広がった16日夜。自民党の麻生太郎政調
会長と平沼経済産業相、古賀誠前幹事長、高村正彦元外相が
都内の料亭に集まった。ポスト小泉候補の集団「士志の会」の
仲間である。

 「ちゃんとある機会を正々堂々と生かすべきだ。それが党の
ためになる」。これまで通り、こうした「総裁選行うべし」との話が
続くと思いきや、黙って聞いていた古賀氏が急に水をさした。
「イケイケドンドンはいかがなものか」

 古賀氏は年初以来、政策転換と内閣改造を首相の総裁再選の
条件にいち早く挙げ、あるいは「新たな旗を立てる」と主戦論を
におわせ、政局の流れをつくろうとしてきた。首相に歩み寄りの
兆しがない中で主戦論に傾きかけていたかに見えた古賀氏が
再び融和の道を探りはじめたのか。会合後、「誰かを立ててでも、
やらなければいけないという話ではない」と漏らした
339無党派さん:03/06/18 07:24 ID:MqW8MUQa
 首相が改造カードを口にし始めたことで、「政策転換」を
掲げて再選阻止を唱えてきた反小泉勢力は、批判のより
どころを失いかねなくなっている。野中広務元幹事長が
16日、首相の内閣改造論を「あめ玉だ」と非難したのも、
実際の閣僚交代の中身が詰まらないまま、党内の大勢が
首相との融和に進むのを恐れたからだ。

 だが、野中氏や、亀井静香前政調会長らがいくら
「反小泉」へかじを切ろうとしても、肝心の派閥、特に
中堅・若手議員がついてこない。

 4日昼。都内のホテルに江藤・亀井、堀内、橋本3派と
河野グループの当選回数3回以下の若手が集まった。
「亀井待望論」を醸成しようと、江藤・亀井派幹部がセット
した。同派の柳本卓治氏が冒頭、「景気回復なくして発展は
ない。政策転換を」と発声し、招かれた経済アナリストも
「失政」批判を続けた。

 しかし、出席したある若手議員は「小泉さんも困るが、
かといって亀井さんというわけにもいかない」。趣旨を
よく知らされないまま幹部に指名されて参加し、途中
退席する議員もいた
340無党派さん:03/06/18 07:25 ID:MqW8MUQa
●対立候補 浮かんで消え

麻生氏、堀内光雄総務会長……。ポスト小泉候補は
消えては、また浮かぶの繰り返しだ。

 最近は平沼経産相に注目が集まる。「首相に匹敵
する若さで、見た目もよく、無難」(幹事長経験者)との
声もある。

 ただ平沼氏は、総裁選になお意欲を見せる亀井氏
との関係が微妙だ。士志の会のメンバーも「亀井氏の
あと、次の次をめざすほうが得だ」とアドバイスしている。

 派閥事情やそれぞれの思惑が交錯し、「統一候補」
が見定められない反小泉勢力。若手の「反小泉」の
機運は盛り上がりを欠き、小泉再選はやむを得ない
のでは、という空気すら漂う。
341無党派さん:03/06/18 07:27 ID:MqW8MUQa
その悩みは最大派閥の橋本派にこそ、顕著だ。

 「新人類はぎりぎりまでわからない」。橋本派の
ある幹部は、派閥の引き締めが昔のようにきかない
若手の流動化に危機感を隠さない。今月から
始まった当選回数別の意見聴取は、そんな焦りの
象徴でもあるが、若手の厳しい視線は派閥政治
そのものにも向かっている。

 17日。派閥の中核を担う当選3、4、5回議員の
会合でさえ、こんな意見が出た。

 「メディアポリティクスの時代に、派閥で一致
結束は良いものではない」「若手に政策を書かせて
ほしい」……。

 野中、亀井両氏ら反小泉勢力がもくろむ数の
勝負は、派閥連合が成れば国会議員票で首相を
圧倒出来る、との皮算用が前提にある。だが、そんな
派閥の論理に足元の派閥がついてこない。

 「100人の派閥が2回続けて負けたらもたない」。
長老格の橋本派幹部の言葉には、反小泉勢力と
派閥政治の両方の限界がにじむ。

朝日・朝刊政治面・6月18日(水)