西村眞吾(自由党) ハマコー(浜田幸一)三宅久之(政治評論家)
原口一博(民主党) 三田園 訓(テレビ朝日) 阿川佐和子(タレント)
大竹マコト(タレント)北野武(タレント)
阿川 「今回の日米首脳会談での小泉さんの働きは評価されるものですか?」
三宅 「なかなかですよ。最高の同盟国としての遇され方をしたわけですから」
西村 「しかしね、ブッシュが率いるアメリカとそういう関係になったという事は
覚悟がいりますよ。小泉さんにその覚悟が有るのか無いのかです。その覚悟が
必要な領域に小泉さんは行ったのです。我々はサポートしますよ。覚悟を
促しますよね。」
みたぞの 「今回小泉さんが異例の待遇を受けたのは、イラク戦争でブッシュさんを
献身的にサポートしたご褒美の意味もあるんです。実際に会談で話し合われた
内容もアメリカ主導で、西村さんの仰る通り、北朝鮮への対応に関しても圧力を
かけてその後はどうするのか、課題を背負わされた側面が有るんですよ。」
西村 「小泉さんは覚悟してるんですかなぁ…。」
ハマコー 「選挙で300万票も獲った人だから標的にするけど、石原慎太郎がね、
『北朝鮮は敵だ。経済制裁をしろ』と言っている。しかし、もしも北朝鮮が
ヤケになってミサイルを東京に打ち込んだとき、日本がどうするのか。その
根性が出来てるのか。なんでも口で言うのは簡単なんだ!」
西村 「その通り。覚悟が有るのかと言ったのはそこなんです。北朝鮮は、『経済
制裁は宣戦布告と見なす』と9年前も言ったんです。今回も言うでしょう。
そのときに日本政府はどうするのか。小泉さんはどれほどの覚悟をもって
今テキサスに居るのか…。」
ハマコー 「それはもう当然、当然、一国の総理として日本一国でも戦う意思が無ければ
あれだけの行動はできない。」
西村 「そう・・今までの北朝鮮に関する日本国内の議論において決定的に抜けているのは、
金正日独裁政権を存続せしめることによるリスクですよ。いままで既に300万人が
餓死している。警察把握で15トンの覚せい剤が日本へ送り込まれている。この先
北朝鮮国民は一年間に何十万人餓死するのか、何トンの覚せい剤がばら撒かれるのか。
このように金正日体制存続のリスクを考えれば、いま金正日を追い詰めて一気に
体制を崩壊させる方が、人類の被るリスクとしてはあながち小さくて
済むのではないか。私はそう判断する。」
ハマコー 「よく分かる。しかし、ではアメリカが北朝鮮を破壊して体制を崩壊させて
北朝鮮に居座り、中国とアメリカが直接境界線で接するような事があれば、これは
米中の安全保障問題上一番危険な状態になりますよ。だからこそ中国を入れて
多国間で行ったという世界戦略上一番大事な事を踏まえないといけない!」
西村 「その通り、イラクと朝鮮半島問題の違いはまさに、そこ。」
三宅 「しかしね、北朝鮮に宥和政策をとって意味が有るんですか?」
西村? 「無い」
三宅 「独裁者に宥和政策をとって成功した事なんて歴史上に無いんですよ。戦後
民主主義なんて土井たか子さんに代表されるようにね、『何でも話し合いにすれば
円満に解決する。話し合いましょう、相手が話す気が無い時は即応して話し合い
ましょう』なんてやってきてそれで解決した事が有るのなら、私は聞きますけどね。
ハマコーさん、どうですか?あなたの話を聞いてるとね、北朝鮮問題に関する限り
私はあなたの意見を卓見だとは思えない。」
ハマコー 「これはですね、北朝鮮に鉄槌を下すのは簡単ですよ。しかしその後起こる
日本の、アジアの経済、世界情勢、これらは一変しますよ。石原みたいに
『経済制裁を行え、なぜやらないのか』なんて言うけど、それで起こるリスク
に関してはどう責任をとるのか? お台場にカジノか新しい銀行を作るだけで
誰も責任なんてとれない!」
三宅 「あなたは石原さんが嫌いだからそんなこと言って、関係無いでしょそれは!」
ハマコー 「例えばね、『日中平和友好条約反対』なんて言っておいて一番最初に
賛成に回ったのは石原なんだ!!」
西村 「そんなん知らんけどな、経済制裁を行わなければミサイルは世界に
拡散すると……
ハマコー 「なんだ、民主党と一緒になろうとしてる人間がガタガタ言うなコノヤロー!
お前、自民党に来るなら俺に文句言っても良いけどな、民主党と一緒に
なるんだから黙ってろよコノヤロー!」
西村・会場(笑い)
大竹 「俺はハマコーさんの意見に賛成だなぁ。ミサイルが飛んでこないように
するのが“政治”じゃないの?喧嘩なら俺たちでも出来るって。」
西村 「ミサイルが日本に飛んでこないようにするにはどうするか、そこで
ハマコーさんと俺の意見が180度変わってくるわけや。それは、ミサイルを
製造してる奴に製造できないようにする。ミサイルの製造部品は9割以上が
日本から行ってる……
ハマコー 「それ、今朝の新聞に書いてあったよ?」
会場(笑い)
西村 「だから、部品が北朝鮮へ届かないようにすると、そういう事でしょう?」
みたぞの 「どうやって?どうやるかが大事だ。」
西村 「制裁をする。そして、弱い犬でも逃げれば追ってくる。従って、北の独裁者に
宥和の姿勢をまったく見せずに対峙する事。“弱い犬でも逃げたら追ってくる”
って、子供の頃から経験で知ってるでしょう?(大竹に問う)」
大竹 「弱い犬でも強い犬でもみんな追ってきますよ。」
西村・会場(笑い)
西村 「だから、独裁者には後を見せてはならない。」
ハマコー 「あなた(西村)ね、早く自民党に来て、それで……
原口 「なんで自民党の話が……
西村 「なんでそこで自民党が出てくるんですか!ワイはね、民社党出身なんだよ!
民社党出身の誇りを持っとるんだよ!」
阿川 「ワイは…?!」
ハマコー 「民社党?? いいじゃない、そりゃあいいいけど……
原口 「自民党しか政党が無いわけじゃないんだから。」
西村 「民社党はね!国防論では自民党よりもまだ、右やったんですよ!!」
原口 「いや、右だから良いってもんじゃないでしょう。」
ハマコー 「右ってなんだよ、じゃあ、横路なんかのいる民主党と一緒になるのは
どういうわけよ?」
西村 「ええですか?自民党っちゅうとこはね、村山富一内閣でもご承知の通り、
社会党よりもまだ社会党的な人間が居るんですよ。」
大竹 「“どっちが右か”で争ってるわけじゃないんだから。」
三宅 「ハマコーさん、あなた『石原慎太郎が経済制裁を訴えたらテポドンが
飛んでくるのを覚悟しなければいけない』と言ったでしょう?ならば、
『食料・経済援助してくれないとテポドンぶっ放すぞ』と脅されたら
どうするんですか?」
ハマコー 「それはですよ、そのための準備を集団的自衛権を初めとして行動
できるように、わけの分からない民主党まで賛成して……
原口 「『わけの分からない』とはなんですか!!」
ハマコー 「失礼しました。あなたの事じゃない。」
西村 「わけ分からん。」
ハマコー 「ここまで来たというのは成果なんですよ。もう一歩前進し、アメリカ
無しでも我々の国は我々で守るぞと、そういうことをキチッと法律化
した上でなければ立派なことを言ってはいけない、とハマコーは言ってる
だけなんです。」
(西村 ハマコー発言中『ほう!』『ほう!』と烈しく同意している様子)
原口 「なるほどね、絵に描いた餅ではだめだ、と。」
三宅 「それなら分かるんです。」
西村 「ならばそこで、“何まで持つか”や。」
ハマコー 「核を持たねばならん。」
西村 「よーしゃよっしゃ!その通りや!」
原口 「ダメダメ!どうしてそこでそんな話になるかな、核の拡散の話になる。
もう、ここ(西村の隣)に座ってたら頭ガンガンするわ…」
大竹 「やっぱり“どっちが右か”の話じゃねーか。」
三宅 「私はね、こういう人(西村)がいて良いと思う。『北朝鮮が核を
持ち出せば、日本も核武装しようと言う人が出てきますよ』と、
外交のカードになる。」
テロップ――西村眞吾が外交カード!?――
『たけしのTVタックル 5/26放送分』前半終了。