銀行族・小泉が「改革派」とかほざいてるキティへ

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332無党派さん
「デフレと生きる」33回目は衆議院議員の仙谷由人氏(民主党)。
「東京は街が人であふれ、景気の悪さがひしひし伝わってくるほどではないが、
地方では、人は東京へ向かい、工場はアジアに出て、通りに人っ子1人いない町がたくさんある。
このままでは、21世紀の日本には暗澹(あんたん)たる未来しかない」と語る。

金融庁は決済性預金の全額保護を検討する方針を表明。来年4月予定されていた
ペイオフ全面解禁は事実上延期された。「ペイオフを延期したからといって、
銀行が金融仲介機能を果たせるようになるかというと、そんな展望もない。
とりあえず、そうでもしないと銀行が潰れるという理由からだろうが、
金融庁は今まで『金融機関は健全』と言い続けてきたはずだ」と仙谷氏は言う。
「しかし、ペイオフを事実上延期するということは、『やはり銀行はつぶれそうなのか、
地域の金融金融機関はダメなのか、大手行も危ない銀行があるのではないか』と国民は思うだろう。
銀行の経営は悪くはないが、ペイオフは延期するというのでは、論理的にまったく辻褄(つじつま)が合わない」。
333無党派さん:02/08/14 01:11 ID:oMlRjTJI
「どこまで本気で言っているのか知らないが、小泉政権は『危機は来ない。3月危機と言われたが、何もなかったではないか』
とうそぶいている。しかし、金融機能が麻痺しかかっていることは動かしようのない事実だ。
銀行は仲介機能を果たしてないし、1400兆円の個人金融資産も、経済社会にまったく還流していない」と仙谷氏は語る。
1400兆円の個人金融資産の裏側で、巨額の財政赤字が蓄積されており、それを公的部門と民間金融機関が支えている。

「郵貯が保有する国債・地方債等は271兆円、簡易保険が75兆円、公的年金が166兆円と、公的部門だけで513兆円。
民間金融機関が239兆円。国民から吸い上げたカネを、公的部門と民間銀行が国債を中心にぐるぐる回しているだけだ。
それで、長期金利が上がらないから問題ないというような国は、世界中探しても日本以外にない」。
仙谷氏はさらに、歴史的にみて、世界がどのような時代に入りつつあるのかという認識を持つ必要がある、と語る。
334無党派さん:02/08/14 01:13 ID:oMlRjTJI
「日本が直面するデフレが、政策の誤りによる一時的なものなのか、それとも、
情報技術(IT)革命と、中国やロシアの市場化によってもたらされた長期的な潮流なのか、
しっかりと見極めなければならない。それに、日本は恒常的な貯蓄超過で、
必然的に巨額の経常収支の黒字を生み出すため、分不相応な円高に悩まされている。
廉価な輸入品の流入と合わせ、生産拠点の移転で国内産業は空洞化し、それが一段とデフレを悪化させている」。

仙谷氏は「国債に滞留するカネをどのようにしてリスクマネーに変えるか。
そして、マネーの滞留と、円高、空洞化、デフレが1本の糸でつながっているとすれば、
この悪循環をどこで断ち切るか。そういった総合的なマクロ経済政策がない限り、
小手先でケインズ政策を打っても、やればやるほど悪くなるだけだ。
官から規制産業にしかカネが回らないという重い病は治らず、
地域産業と地域の金融機関の疲弊はますます進んでしまう」と語る。
335無党派さん:02/08/14 01:15 ID:oMlRjTJI
「どうにか先延ばしすれば、この苦境をしのげるのでないかという発想が、
ペイオフ延期論など愚にもつかない選択をさせている。先送りを続けて行けば行くほど、
不均衡が拡大し、どこかで長期金利急騰というクラッシュが起こるだろう。
いずれ、民間金融機関の一時国有化は避けられなくなる。
今から改革方針を用意しなければならないが、政府、官僚、金融業界、国民も、
まだ改革に着手できるようなところまで危機意識が深まっていない」――。
事態を打開するには、危機が来るのをじっと待っているしかないのか。
「政治ができることは、基本的には官の改革しかない。官の改革の遅れが、
ここまで円滑な資金循環を妨げているという認識が、小泉首相にはない。
これでは、押しても引いても容易には変わらない。小泉首相をはじめとする政権中枢もそうだが、
経済を分かろうとする国会議員が少なすぎる。金融になると、なおのことそうだ。
それは、マスコミも同様だ」と仙谷は嘆く。
336無党派さん:02/08/14 01:16 ID:oMlRjTJI
仙谷氏は続ける。「わたしがこれ以上、危機意識を煽るようなことを言っても、狼少年になるだけだろう。
しかし、危機がじわじわ近づいていることを、国民は何となくだが、肌身で感じ始めている。
小泉政権がこれまで何もしてないにもかかわらず、依然高い支持を得ているのは、
ほかの人よりはこうした事態を変えられるかもしれない、という淡い期待の表れだ。
ジャーナリズムが歴史性と論理性のある分析をして、警鐘を乱打してもらうしかない」――。
危機が来たとき、この国は乗り切れるのか。「今の官邸と金融庁では無理だ。
あたふたと弥縫策に走り、ますます事態を悪化させるだけだ。
銀行が保有する株を買い取る株式取得機構ができたのが今年3月。
今度は、企業が保有する銀行株を買い取る法案を作るという。
次は何をやるのか。銀行が保有する巨額の国債と地方債。間違いなく、
これらの暴落を防ぐという名目のもと、
日銀の資金を使って国債取得機構を作るという話になるだろう」と仙谷氏は言う。
337無党派さん:02/08/14 01:23 ID:oMlRjTJI
仙谷氏は昨年末、検査で胃がんが判明し、今年初めに胃の全摘出手術を行った。
政治家の病気や手術の公表はタブーの1つだが、仙谷氏は入院中にその事実を公表。
既に政治活動を再開している。「ガンだから、転移再発して、あっさり死んでしまうかもしれない。
これから先、生き長らえるかどうかも分からないので、何とも言えないが、
まあ、危機が1年か2年くらいで来るのであれば、せいぜい志を実行するよう、粉骨砕身やるつもりだ」