☆★☆【民主党】 枝野幸男☆★☆

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132オープンミーティングメモ
枝野オープンミーティングメモ 「私の思うリベラリズム」
  #あくまでメモなので、文脈間違いとか、聞き違いがあると
    思いますので、そのあたり踏まえて読んで下さい…


『論座』今月号に、枝野が出ている。
次回のオープンミーティングは、8月3日(土)。


今回は、「リベラル」について。
日本政治には、抽象議論より具体議論が有効だと考え、今まで
枝野は、抽象論を語ることを避けていた。今回は枝野の考える
「リベラル」を語ってみる。

「保守/革新」という区分は、意味がない。
広義に考えれば、共産党以外の日本の政党は、現在は全て「保守」だ。
共産党も天皇制を認め、自衛隊を容認しているので、広義の「保守」
に含まれると言える。

かつての「革新」(親ソ政権構想or親中政権構想、社会主義革命論)は、
事実上、国会に存在していない。

憲法改正&教育基本法改正論をもって「保守改革派」を自称している
人たちが自称する「保守改革派」という言葉は、理解できない。
論理矛盾な言葉だ。
133オープンミーティングメモ:02/07/27 01:51 ID:yykNrneX

ソ連嫌い・中国嫌いの人々が「保守」を自称しているのは、不幸なことだ。

冷戦終結・ベルリンの壁崩壊以降、保守/革新という言葉は、意味がない。
冷戦終結・ベルリンの壁崩壊以降、社会主義はなくなったが、同時に「西側」
の苦悩が始まった。
アメリカの「三つ子の赤字」、その後のバブルと崩壊、日本の「失われた10年」
これらは「西側」の抱えた苦悩の表れだ。

改憲か護憲かで二分するのは、不毛だ。
憲法は「どう変えるか」が問題とされるべきだ。憲法は「どういう社会を作って
いくのか」の、道具である。

「外交防衛、安全保障」は、きわめて現実的な話だ。
平和を第1に考え、その技術論をする、という点では、ほとんどの人が合意する。
はじめから9条がいいのか悪いのか、理念・哲学の対立にするのは、不毛だ。

資本主義か社会主義か、と、重武装路線か軽武装路線か、は、本来無関係だ。
134オープンミーティングメモ:02/07/27 01:51 ID:yykNrneX

55年体制は、「利益配分」対立だった。
経団連&自民党と、総評&社会党の、利益の分捕り合戦だった。

自民党の戦後政策は、公共事業政策だ。これは社会民主主義政策だ。
自民党は社会党の提出した社会民主主義政策を、その3年後に丸呑みする、
ということを、繰り返してきた。
自民党と社会党は、馴れ合い・もたれあいの関係だった。

小選挙区制によって、与党と野党の談合制がなくなった。
中選挙区時代、自民党候補の最大のライバルは自民党候補だった。
たとえば4人区で自民党が3人、社会党が1人、というとき、自民党候補にとって
最も恐ろしいのは、4人目の自民党候補が公認されることだ。
支持基盤が同じ、同一地区に自民党候補が増えたら、それだけ票が割れ、
自分が落選する可能性が増えるからだ。
自民党候補は同一地区に自民党候補が増えないために、社会党候補が強い
という状況を作っておく必要があった。だから自民党候補は社会党候補を
応援した。
同一地区の自民党議員と社会党議員の馴れ合いの結果、国会での妥協・
馴れ合いが生まれた。
135オープンミーティングメモ:02/07/27 01:51 ID:yykNrneX

「広い意味での保守」の要素は、自民党の中に全て入っている。
自民党と民主党の対立軸を、「理念(イデオロギー)」で作るのはムリだ。

自民党と民主党の違いは、「時代認識」の差だ。
地元へ利権を誘導する利益分配制(利権政治)か否か、日本をどう維持
するか、という「時代認識」の差だ。

「利益配分」に代わる理念はあり得るか?
そこから先の論は、いくつかの説・論へ分かれてしまう。それではいつまで
経っても「利益分配制」から抜けることができない。
だから、「利益分配制」(利権政治)か否か、で、民主党はまとまるべきだ。


民主党と「連合」の関係。
ふつうに働いている一般の人々の意見を、民主党は代弁する。
おおむね、民主党と「連合」は、理想としている点が近い。

「連合」の下に、産別労組(郵便労組、自動車メーカー労組など)がある。
個別の業界の労組の利害には、民主党は関与するべきではない。
136オープンミーティングメモ:02/07/27 01:53 ID:yykNrneX

石原慎太郎との違い。

経済政策は、対立軸にならないのでは? と、枝野は考える。
「利益分捕り型」の後の政権の幅は、「第三の道」に近いものしかあり得ない。
アメリカの共和党と民主党を分ける軸は、「中絶の是非」に尽きる。

石原慎太郎と枝野の違いは、「リベラル」か否か、だ。
「自分と違う価値観」を、どのくらい許容できるか否か、だ。

日本はここ130年間、一つの価値観を共有するかたちだった。
ペリー以降、「欧米に追いつけ追い越せ」価値観を日本は共有していた。

「国政参政権」は、日本国民にのみ与えられた権利だ。
(国政に参加できることくらいしか、「国民」の定義は実は存在しない)
「地方参政権」は、永住外国人を含め、その土地にすむ人々に発言権を
与えるほうがいい。(そのほうがリスクやロスが少ない)

「永住外国人の地方参政権」「選択的夫婦別姓」は、「多様な価値観」を
認めるか否か、だ。
137オープンミーティングメモ:02/07/27 01:53 ID:yykNrneX

沖縄は、1600年ごろまで京都の政治とは全く別だった。
前九年後三年の役・源義経のころまでの、東北地方の歴史は、いかに
京都政権に対抗するかの歴史だった。

中央集権体制は、ペリー以降のものだ。日本は、それ以前は、地方分権だった。

古代ローマ帝国は、地方政治は全て地方に任せ、地方の宗教なども、
全て認めていた。
排外思想・排除の発想では、日本の経済が成り立たない。


住民基本台帳は、国民全てに11桁の番号をつける。この番号があれば
色々な情報蓄積を引っ張り出せてしまう。国民のリスクが増大してしまう。
現在(住民基本台帳施行前)は、年金番号、免許番号などは、それぞれ
別で、管理している官庁も別だ。
138オープンミーティングメモ:02/07/27 01:53 ID:yykNrneX
質疑応答


党首選について。

民主党の問題点は、management (経営)、governability(経営能力)だ。
菅直人は、「役者」としては、巧い。
が、その「振り付け」management (運営)が、まずい。

党内の選挙は、政策論争をするべきではない。違いを拡大することになる
ので、外からは党がバラバラに見える。
managementの議論をするべきだ。

10
これからの日本のあり方。

実は、日本抜きでも、世界は成り立つ。
日本には資源があるわけではない。地政学的にも日本は世界に必要な
場所にあるわけではない。
日本は、信用を作り続けるしかない。
日本に留学などで来た外国人を日本嫌いにして帰すのではなく、気持ち
よく帰ってもらう、というところから、始めるべきだ。
139オープンミーティングメモ:02/07/27 01:54 ID:yykNrneX
11
バブルのときの過剰投資、不良債権は、まだ全然手をつけられていない。
現在、4割、設備過剰になっている。

12
「選択的夫婦別姓」について。
別姓である必要のある家庭の場合、婚姻届を出さない、というケースが
事実として増えている。それよりは、「選択的夫婦別姓」を認めたほうがいい。
日本以外では、別姓の国のほうが多い。

13
小選挙区で、民主党と自民党の票差は、2万票程度。
このくらいの票差は、ひっくり返せる。
結果として、野党の連立により政権を獲得する、という可能性はあり得るが、
選挙前に野党連立を考えるのは、小選挙区制の野党第1党としては、正しい
姿ではない。
300選挙区全てに優秀な候補を立てることを、まず考えるべきだ。

14
日米の同盟関係について。
日本は、あくまで日本を守るため、日米同盟を結んでいる。その代わり、
アメリカに日本国内の基地を使用させている。

15
民主党党首候補について。
前原誠司か、野田佳彦のどちらかを、枝野は押したいと考える。
世論調査的に代表を決めるべきだ。
多数派工作的に決めるべきではない。