2月上旬、NHKのラジオセンターに衝撃が走った。
「どうやら民放が、ネットでのサイマルに踏み切るらしい」「何だそれ、聞いてないぞ」――。
マスメディア産業の一角が、ついに生き残りをかけて、重い腰を上げた。NHK以外の
民放局である。受信料で成り立つNHKと民放とでは、それだけ危機感に雲泥の開きが
あるということだ。
AM、FM、短波の大手民放ラジオ局13社は、3月中旬から、地上波と同じ放送内容を
インターネットでもサイマル(同時)送信することを決めた。日本音楽著作権協会(JASRAC)
や日本レコード協会といった権利団体とも合意を得た。2月中にも正式発表する。
■地上波に手を加えない、事実上の「ネット解禁」
ネットでの同時送信に踏み切るのは、TBSラジオ、ニッポン放送、文化放送、エフエム
東京、J-WAVE、エフエムインターウェーヴ(InterFM)の在京キー局6社と、朝日放送、
毎日放送、エフエム大阪など在阪の準キー局6社、加えて短波の日経ラジオ社の合計13社。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20100210/212732/