テイルズ オブ ヴェスペリアはXBOX360で発売中98
帰省中で暇なんで1upのプレビュー記事訳してみる。
Tales of Vesperia Updated Impressions Preview
http://www.1up.com/do/previewPage?cId=3169324 何週間か前、僕らのPodcastの中で、EGMでToVをレビューするシェーンとフィリップのコンビとやり合って以来、
言い返すチャンスをうかがってたんだけど、いよいよその時が来たかなと。
今、僕はこのゲームを60数時間ばかし遊んだけど、無論その全部をネタバレするわけにはいかない。
でもこのバンナムの多作で知られるARPGシリーズの最新作のことを、今ならもう少し詳しく伝えられると思うんだ。
まず最初は、シェーンが愚痴ってた「見た目が”HD化したPS2ゲー”でHD世代の水準に達してない」
という言いがかりについてだ。
(訳注:シェーンはショパンの時も「まるでドリキャスゲー」といって結構顰蹙を買ってた過去がある)
実際は、その会社がスクエニだとかMSからたんまり援助を受けてるMWだとか、
もしくはその他の超絶ディベロッパーのような限られた存在じゃない限り、
有り余るほどの予算をジャブジャブ使えるって事はないんだ。
さらに大抵の日本のパブリッシャーは、必要以上に過度に制作費をかけることを嫌うんだよね。
んで、それを念頭に置いて話を進めると、僕はToVというゲームは、いわゆる松竹梅の「竹」クラス、
例えばワイルドアームスだとか水滸伝だとか、それこそPS2テイルズの前作アビスみたいなクラスのゲームが
順当に今世代にアップグレードされた形だと考えているんだ。
そういう観点で見ると、ToVのセルシェーディングで表現されたモチーフや、
明るくカラフルな色彩表現などは、とても素晴らしいレベルで再現することに成功したと言える。
これはPS2ではこれまで出来なかったことだよ。アビスでの目に見えるほどのロード時間や、
遅くてギクシャクした移動なんかがその証明だと思う。
それでもこのビジュアル面でのアップグレードが大したことないと思うなら、これらの画面写真を
次のリンクにあるWiiでのシリーズ最新作「ラタトスク」と比べてみたらいいよ。
(同じアニメ調の360のRPGとしては)技術的な面では確かにMWのブルドラのほうがすごいんだろうとは思うけど、
ToVの軟調で活き活きとした描写に比べると、ブルドラの消毒済みのようなプラスチック調のキャラや背景は、
どこか活き活きとしてないし、なんとなく没入感に欠ける感じだったんだよね。
現に、僕にとってToVにおける"ビジュアル面"での最大の不満は、そういった表現とか描写なんかじゃなくて、
街などに入ったときに、住民が"涌く"のをほんの一瞬だけど待たなきゃいけないことなんだ。
せっかく気分よくアニメ調の別世界を探検してるのに、ちょっとの間とはいえ阻害されちゃった気分になるんだよね。
なんというまともなレビュー
そういやミスター・シェーン殿はToVの"お約束"な物語なんかも小馬鹿にしてたっけ、(典型的なテイルズ脚本のことかと思われる)
まあ、おてんば娘とか元気なガキとか怪しいオッサンとか、そういう典型的なキャラが出てくることは確かに事実だけど、
それでも、悩める貴族の子息がそいつよりもさらに悩める仲間達と旅していたアビスと比べると、かなり進歩したと思うんだ。
この物語の気のいい主人公ユーリは街の自警団、元々は騎士だった。プレイヤーはすぐさま彼に好感を持つと思う。
ただ優しいだけでもなく、ただスカしてるわけでもない。ちょうどその中間くらいの性格で、とても魅力的なリーダーだ。
また今回のToVは、これまでのシリーズが陥りがちだった、いくつかの"お約束ストーリー"トラップからも、そこそこ脱却することに成功している。
ToVは「主人公の成人ストーリー」でも、「お涙頂戴のロマンス」でもなく、メインになっているのは政治的な権謀とか環境に関することだ。
僕にとって、アビスで感じたの最大の難点は、ストーリーの進行ペースを不必要に膨らませすぎてたことなんだけど、
この点でもヴェスペリアはとても進化したと感じてる。ただ、これについては他のEGMレビュアーは同意してくれないかも知れない。
さっき話したPodcastでは、テイルズ見習いのフィリップが、「これまで遊んだ全てのJRPG」よりもペース配分がひどい、と評してた。
正直、なんでこんな不満が出てくるのか僕には理解不能だよ。
だって、これまでのシリーズによくありがちな、いろいろ追加しつつ同じエリアを行ったり来たりといった感じではなく。
ToVはコンスタントに新しい街や新しいダンジョンを提供してくれる。
始めてから15時間の時点ですら、冒険は二つの大陸に跨って8つの街と7つのダンジョンで繰り広げられてるんだ
とはいえ、そんなシェーンやフィリップ、そして僕も、ToVの素晴らしい戦闘システムについての評価はほぼ一致した。
テイルズの最大の特徴とも言える、格闘ゲーチックでスピーディーな戦闘システムは、
アビスの時点ですでに確立されていて、今回さらによくチューニングを施されている。
今回のシステムの最大の追加要素は、雑魚を瞬殺出来るFSだろう、
お約束の小洒落た名前の術技を何度かヒットさせた後に、タイミングよくトリガーを引くことで発動するんだけど、
以前のシリーズでは、術技をセーブ気味に薦めてきた僕が、今回は逆にこれを利用して雑魚戦を瞬殺したいが為に術技を多用するようになったんだ。
戦闘は流れるようにとてもスムーズに進むし、その際のロード時間はとても短い。
ゲームを起動した後の最初の戦闘だけは、数秒間のハッキリとしたローディングを感じるが、
それ以外は"とてつもなく"短いロード時間でバトルシーンに突入する。
そういや、これはテイルズのベテランプレイヤーにも居たと思うけど、
XBLにあったこのゲームのデモのボスにけちょんけちょんにボコられて及び腰になってる人。
安心して欲しい。製品版ではヤツはちゃーんと倒せるようになってるよ。
全般的に戦闘の難易度に関しては、極めていい具合にバランス取りされてると思う。
むしろ声を大にして言っていいと思うんだけど、上で挙げられていたような、いわゆるシリーズ伝統のお約束の数々は、
ことToVにおいては、マイナスというよりはむしろプラスと捉えることが出来るかもしれない。
今世代、最初に360がそのスイッチランプを灯してから、もう3年近くにもなる。
そして僕の見解からすると、
そのジャンルを愛してやまない僕が本当に望んでいた本来の形で次世代機に移行してきたトラディショナルJRPGは、
このToVが初めてなんじゃないかな。
勿論、そのストーリーは最上級ってワケには行かなかったし、いくつかの問題点も散見される。
これについては今月末の発売時期にちゃんとしたレビューを上げるからそこで言及するつもりだ。
それでも、大多数のRPGファン、特にテイルズ狂の皆には間違いなく満足してもらえるはずだよ。
以上。変に区切ってごめんね