ゲームソフト、ユーザー開拓、コラボ作戦―「きっかけ作り」で攻略。 日経MJ
ゲームソフトとカップ焼きうどん……。ゲームソフト各社が異業種と連携し、ゲーム関連商品を
開発する動きが加速している。
東京・渋谷のストーンマーケット原宿キャットストリート店。ショーウインドーに一風変わったアクセ
サリーが並ぶ。実はこれらは、セガが三月に発売したPS3用ゲームソフト「龍が如く 見参!」に
登場するキャラクターが身につけている宝石だ。価格は安くはないが、女性が主に購入している。
セガはこのゲームソフト発売に合わせて、異業種五社とタイアップし、実物の商品と連動した販売
促進活動を展開した。二月下旬から東京・六本木のカフェ「a.t.cafe」などで「龍が如く」をイメージ
した茶屋を開催。同シリーズのファンが集い、平常時の四割増の集客となった。
こうした販促で、ゲームソフトの販売は三月上旬の発売から三カ月で三十五万本に達する見通し。
ヒットの目安となる三十万本を突破しそうだ。
ゲームソフト、ユーザー開拓、コラボ作戦―タイアップ商品、若年層取り込み。 日経MJ
「起死回生のヒットとなった」。エースコックの焼きうどん事業部は、セガの「龍が如く」との
コラボ商品の売れ行きに手応えを感じる。ソフト発売に先行し二月中旬から期間限定で
販売したカップ焼きうどんは「焼きうどんとしては異例」の百万個以上を売り切った。
「カップめん業界は成熟市場で、新しいニーズを見つけるのは難しい」(同社)ことがコラボ
に参加した理由。春雨スープなど社内の複数事業部が参加に名乗りを上げた。
ゲームソフトのコアユーザーは十代後半から三十代男性。ソフトとのタイアップは、こうした
若年層に絞って販促できるメリットがある。
スク・エニとサントリーが共同で発売した「ポーション」もコンビニを通じたヒットの一例。
〇六年に約三百万本の限定販売だったが、三週間足らずで在庫不足になった。
バンダイも三月、「モンスターハンタードリンク」を清涼飲料水として発売。四月末までの販売
目標五十万本を大きく上回っているという。